
水出し緑茶が危険!?その理由やデメリットとは?正しい作り方は?
今回は水出し緑茶が危険という噂について注目します。水出し緑茶が危険と言われている理由は、水道水や日持ちしないこと、食中毒の可能性があることなどが上がっています!水出し緑茶の効果やデメリットは?カフェインも良い効果アリ?作り方についてもあわせてご紹介します。
目次
[表示]水出し緑茶が危険って本当?危険な理由は?
水出し緑茶は、簡単で飲みやすいことから、日頃から飲んでいる人も多いのではないでしょうか?そんな水出し緑茶が危険というのは本当なのでしょうか?
水出し緑茶が危険だと言われている理由について、詳しくご紹介していきます。
水出し緑茶が危険?原因は水道水?
水出し緑茶が危険と言われている理由には、まず水道水が関係しているようです。水出し緑茶を作るのに水道水をそのまま使うのが良くないと言われています。
それではどうして水道水を水出し緑茶に使ってはいけないのでしょうか?
日本の水道水は綺麗!だけど配管のサビに問題アリ!?
水出し緑茶に水道水を使ってはいけない理由の1つ目は、水道管にあります。水道水自体は、日本の水道水はそのまま飲めるほど綺麗であり、世界でも水道水が飲める国は15カ国しかありません。
そういうことから日本の水道水は飲んでも安心というのは、間違いではありません。しかし、その安心だと言われている水質は、浄水場で各家庭に送り出される前の水です。
実は、途中の配管には、法定年数の40年を超えたものも少なくなく、物によっては半分以上がサビているという場合も珍しくないようです。
そういうわけで、水出し緑茶にかかわらず、それを作るための水道水自体がそのまま飲むには適していないという意見があります。
水道水はカルキ(塩素)が心配!
また、サビ以外にも水道水には心配になるものがあります。カルキ(塩素)です。水道水には、消毒のために使われた塩素が残留し、カルキとして存在しています。
もちろん、カルキ自体はそのまま飲んでも大丈夫な程度しか含まれていません。しかしながら、カルキが含まれている水道水はおいしくないので、水出し緑茶に使うと風味が気になることもあります。
緑茶のカテキンはカルキを分解する?
実は、緑茶に含まれるカテキンはカルキの(塩素)を分解する性質を持っています。それならば、カルキが入っている水道水でも問題ないのでは?と思いますよね。
水出し緑茶にはカテキンが少ない?
しかしながら、水出し緑茶の場合はお湯で淹れる普通の緑茶よりも、水に溶け出すカテキンの量は減ることから、水道水で水出し緑茶を作っても十分にカルキ抜きはできないそうです。
水出し緑茶に使う水道水のカルキ抜きの方法は?
それでは、水出し緑茶を作るのに水道水を使いたい場合は、どうしたら良いのでしょうか?カルキ抜きをするためには、数分間煮沸すればカルキを抜くこと自体は可能です。
そうはいっても、一度煮沸させて覚まして水出し緑茶にするというのはかなりの手間がかかるので、やりたくない人も多いでしょう。
水出し緑茶は細菌が繁殖しやすく危険!?日持ちしない?
水出し緑茶に水道水を使うのが良くないということ以外に、水出し緑茶は細菌が繁殖しやすいという危険性もあります。水出し緑茶は加熱することがないので、加熱殺菌ができず菌が繁殖しやすいです。
水出し緑茶の日持ちについては、冷蔵で1日から、長くて5日程度は持つと言われていますが、なるべく早く飲みきる方がよいでしょう。
宵越しの緑茶は危険!?茶葉が傷んで食中毒も!
また、昔から「宵越しの緑茶は飲んではいけない」と言いますよね。宵越しのお茶とは、お茶をいれた後一晩放置した茶葉で、翌日お茶を入れたもののことをいいます。
お茶は一度入れると茶葉の中のカテキンが水に溶け出し、茶葉自体はカテキンの殺菌作用を失って残ったタンパク質の影響で腐敗しやすくなります。
そのため、宵越しの緑茶を飲むと、腹痛や下痢、吐き気を催し、食中毒になる場合もあるのです。
水出し緑茶の場合は、先にもご紹介したとおり、水に溶け出すカテキンの量は減る(溶け出す速度は緩やかになる)ので、一晩置いておく程度なら食中毒になることはないようです。
そうはいっても水出し緑茶の場合でも、茶葉は腐敗が早いので、ある程度緑茶を抽出できたら取り出す必要があります。再利用をしてはいけません。
水出し緑茶の安全な作り方は?水や茶葉の選び方を紹介!
それでは、水出し緑茶を安全に作る作り方はどうすれば良いのでしょうか?水や茶葉の選び方についてもあわせてご紹介します。
水出し緑茶にはウォーターサーバーや浄水器の水が良い!
まず、水出し緑茶を作る水ですが、水道水をそのままではなく、ウォーターサーバーの水か、浄水器を通した水が良いです。
ウォーターサーバーの水であれば、硬度50前後の水が良いようです。
水出し緑茶に適するのは軟水?
というのも、緑茶には硬度が50~80程度の軟水が適していると言われています。水道水の硬度は、地域ごとにその地域の水源(ダム、河川、地下水等)によって異なります。
特に関東や九州地方の一部、沖縄県では水道水の硬度が高すぎる場合があります。硬度が高い水で緑茶を淹れると、カテキンと水中のカルシウムやマグネシウムが反応して渋くなります。
また、カフェインが増えることで苦味が増す場合もあるようです。一方で硬度が30以下の超軟水ではお茶の香りが出にくくなり風味が損なわれる場合もあります。
また、水の水素イオン濃度に関しては中性がよいです。アルカリ性では苦味が強くなり、酸性では酸味が強くなるそうです。
水出し緑茶の茶葉はなんでもよい?
続いて、茶葉に関しては、水出し用の緑茶の茶葉でなくても問題はな異様です。しかしながら、お湯で淹れる場合と風味は異なってきますので、自分が好きな茶葉を探してみるのもよいでしょう。
水出し緑茶の作り方は?
水出し緑茶の作り方は、普通の茶葉でつくる場合は、水1Lに対して茶葉は10g程度を目安にしてティーバックに入れ、それをポットに入れて水を注ぐだけです。
冷蔵庫に入れて4~8時間程度置いておくと完成です。茶葉は入れっぱなしにせず、緑茶ができたら取り出しておきましょう。
急須で飲みたい分だけ淹れる場合は、スプーン3杯程度の茶葉を入れて冷水を注ぎ、5分程度待てば完成です。温かいお茶を淹れる場合よりも茶葉を多めに入れましょう。
水出し緑茶をすぐに作りたい時は?
水出し緑茶をすぐに作りたい場合には、急須に茶葉を入れて、そこに茶葉が広がる程度のお湯を注ぎます。30秒ほど蓋をして待ち、その後上から氷を入れてその上から水を注ぎ、30秒ほど待つと完成です。
水出し緑茶の効果まとめ!デメリットもある?
美味しい水出し緑茶ですが、実は嬉しい効果もあるようです!デメリットについてもご紹介します。
水出し緑茶は苦くない!カフェイン・タンニンが少ない!
緑茶を水出しすると、苦味や渋みの原因になるカフェインやタンニンが抽出される量が少なくなるため、飲みやすい緑茶になります。カフェインを控えたい人にもおすすめと言えます!
水出し緑茶はテアニンの旨みがある!
また、水出し緑茶ではテアニンという旨味成分が多く抽出されるので、まろやかで甘く、旨みのあるお茶になります。テアニンにはリラックス効果や血圧抑制、ストレス低減効果があると言われています。
水出し緑茶にはビタミンCが残っている!
その他、水出し緑茶では加熱をしないため、ビタミンCが壊れずに残っています。ビタミンCは美容にも効果的です。緑茶には茶碗3杯でりんご1個分のビタミンCが含まれているそうです。
エピガロカテキンが免疫を高める
水出し緑茶にはカテキンの抽出量が減る代わりに、エピガロカテキンという物質が多く含まれています。つまり、抽出する水(お湯)の温度で溶け出すカテキンの種類が異なります。
エピガロカテキンは免疫細胞のマクロファージを活性化させ、免疫力を高めるサポートをする働きがあり、インフルエンザの予防にもなると言われています。
水出し緑茶は酸化しにくい!
続いて、水出し緑茶は酸化しにくいこともメリットです。温かい緑茶の場合、カテキン等の健康によい成分が魅力的ですが、温かい緑茶は酸化も早いです。
その分、水出し緑茶は加熱しないので酸化もゆっくりとなり、少しの時間であれば持ち運ぶのにも適していると言えそうです。
水出し緑茶のデメリットは?カテキン・カフェインが減ること?
一方、水出し緑茶にはデメリットもあります。それは、カテキンやカフェインの抽出量が温かい緑茶に比べて減ってしまうことです。そのため、後にご紹介するカテキンやカフェインによる効能は薄れます。
しかしながら、先にご紹介したとおり、水出し緑茶には温かい緑茶とは違う効能もあります。場合によって、水出しと温かい緑茶を選ぶのも良いかもしれませんね。
緑茶の効果は?
最後に、一般的に言われている温かい緑茶の効果についてご紹介します。
緑茶の効果①:ガンを抑制
緑茶の効果の1つ目はガンの抑制です。熱いお湯で淹れた緑茶には「エピガロカテキンガレート」という物質が多く含まれています。
エピガロカテキンガレートはガン細胞の増殖・転移を抑制することでガンを抑制すると言われています。エピガロカテキンガレートはがん細胞のアポトーシス(細胞が自ら死ぬこと)を誘導するそうです。
また、エピガロカテキンガレートはガン細胞が転移する際に入る血管の酸素活性を抑えることで、ガン細胞の転移も抑制するそうです。
緑茶の効果②:心臓病・脳卒中が減少
緑茶の効果の2つ目は、心臓病や脳卒中を減少させることです。緑茶を1日に4杯飲む人は飲まない人に比べ、心臓病や脳卒中になるリスクが15~40%ほども減ると言われています。
この効果は、緑茶に含まれるカテキンやカフェインによると言われています。この効果は、温かい緑茶だけでなく水出しでも得られると言われています。
緑茶の効果③:カテキンの抗菌作用
緑茶の効果の3つ目は、カテキンの抗菌作用です。カテキンには抗菌作用があるため、虫歯や歯周病、口臭の予防にもつながると言われています。
緑茶でうがいをするのはよい効果が得られると有名です。
緑茶の効果④:抗酸化作用
緑茶の効果の4つ目は、抗酸化作用です。緑茶に含まれるカテキンやビタミンCは活性酸素を除去する抗酸化作用があると言われています。抗酸化作用は美容に効果的だと言われています。