
エヴァ最終回の「おめでとう」の意味とは?前のセリフや順番で考察
エヴァTV版最終回の「おめでとう」。ラスト2話が意味不明とされるエヴァですが、「おめでとう」の意味や音楽、シンジに声を掛けた順番については現在も考察が盛んにされています。旧劇場版の「気持ち悪い」やパチンコの全回転を含め、エヴァの考察やあらすじをまとめました。
目次
[表示]エヴァの最終回の「おめでとう」の意味とは?
1995年から1996年にかけてテレビ東京系列で放送され、カルト的な人気を誇った『新世紀エヴァンゲリオン』。
後に社会現象にまでなったエヴァですが、初回放送時には最終回の2話が意味不明過ぎることから「ヤバいアニメがある」と話題になり、そこから再放送で一気に人気が高まったと言われています。
現在でも「あれ、何だったんだろうな?」と定期的にネットで話題になる、エヴァ最大の謎「おめでとう」エンドについて意味や考察を紹介していきます。
エヴァンゲリオン最終回の「おめでとう」は意味不明?
TV版のエヴァの最終回は「世界の中心でアイを叫んだけもの」という副題で、物語の着地点がどこになるのかファンから注目を集めていました。
しかし、最終回はその前の第25話「終わる世界」に引き続き、シンジやメインキャラクターの独白が流れているだけで、展開について行かれない視聴者を多数生みました。
そしてシンジに対して主要キャラクターが「おめでとう!」と声を掛けて話は完結しており、現在でも考察をする人が存在する程、謎の多いエンディングを迎えたのです。
そもそもエヴァのストーリー自体がよくわからない?あらすじは?
エヴァの簡単なあらすじは、主人公の碇シンジ少年が特務機関ネルフの司令官である父・ゲンドウに呼ばれて第三新東京市に来たところに、使途と呼ばれる敵が襲来するもの。
エヴァ初号機に乗り込み使途と戦ううちに周囲と打ち解けていくシンジでしたが、共にエヴァに乗っていたトオジやアスカが負傷、信じていたカヲルが使途だったことが判明するなどして、心を閉ざしてしまいます。
そしてネルフが目的としていた人類補完計画という人類救済計画が始動するのですが、なぜかシンジとアスカだけは取り残されてしまい、そこから最終話の「おめでとう」に向かいます。
エヴァの最終回が意味不明になったのは庵野秀明監督のせい?
現在では社会人でアニメ鑑賞が趣味と言ってもネガティブに取られることは少なくなりましたが、エヴァが放送されていた1990年代にはアニメは子供のもの、大人が見るのはおかしいという風潮がありました。
そのため監督の庵野秀明氏はこのままではアニメ業界は斜陽産業になってしまうと感じ、ドラマと同じように大人が鑑賞できるアニメとしてエヴァンゲリオンを作ったのだそうです。
しかし蓋を開けてみると視聴者はオタクばかりでライトな層はおらず、これに腹を立てて「オタクが嫌がる展開にしてやろう!」と庵野監督が考えた結果、問題の最終回が誕生したとされます。
意味不明と言われるエヴァの最終回のあらすじは?
親友になれると思ったカヲルを殺したシンジは、使途と戦うことやエヴァに乗ること、そして自分の存在についても疑問を持つようになり、精神世界でレイやアスカと対話しながら自分と向き合います。
そして周囲の人がいるから自分が存在する、存在することに意義があるということに気づき、答えを出したシンジに対し、ミサトやレイ、アスカらが「おめでとう」と祝福を投げかけます。
父に、ありがとう
母に、さようなら
そして、全ての子供達(チルドレン)に
おめでとう(引用:[email protected])
そして、上のセリフが流れてTV版のエヴァンゲリオンは完結します。
シンジが「おめでとう」と言われる前のセリフは?
意味不明と言われるエヴァ最終回の「おめでとう」ですが、直前のシンジのセリフは以下のようなものです。
僕はここにいたい!僕はここにいてもいいんだ!
(引用:[email protected])
これは自分の価値や居場所が分からなくなったシンジが自問自答の末に出した結論で、自分を肯定できるかもしれないという希望が表れています。
「おめでとう」の本当の意味はシンジが現実に戻ったことへの祝福だった?
庵野監督によると最終話の「おめでとう」は、自分の殻を破ったシンジに対する祝福だったそうで、アニメの世界に逃げているオタクたちへ「現実に帰れ!」というメッセージも込められていたと言います。
シンジも自分で答えを出したのだから、お前らも頑張れというエールの意味があったのです。
エヴァの最終回の評判は?実際には高評価だった?
現在でもエヴァ最終回の「おめでとう」エンドについては、「当時ネットがあったら荒れてただろうな」「リアルタイムで見てた人はどう思ったの?」と様々な意見や疑問が飛び交っています。
しかし、意味は分からなかったけれど謎の高揚感があって感動したという声も多く、意味不明=不快というわけではなかったようです。
一時期ハマって最終回ばっかり50回は見てたわ
(引用:2ちゃんねる)
このような意見もあり、所見では戸惑ったものの何度か見ると意味が分かった、ちゃんとオチがついているとのコメントも多く見られました。
エヴァの「おめでとう」の時の音楽の曲名は?
「おめでとう」のシーンで流れている音楽も、このシーンでしか流れない変わったものが使われています。
エヴァンゲリオンのオープニングの『残酷な天使のテーゼ』をピアノでアレンジしたような曲で、『Good, or Don’t Be』というタイトルです。
上の動画で聞くことができる音楽なのですが、このタイトルについても「(最終回を)どうとるかは視聴者次第」「(シンジの選択は)正しかったのか、違うか?」と様々な解釈がされています。
エヴァの「おめでとう」はパチンコの全回転にもなっている?
「おめでとう」は、パチンコ『CR新世紀エヴァンゲリオン 〜最後のシ者〜』にも登場します。タイトル予告のような黒バックに白文字でカットインし、「おめでとう」が出ると通常時でも確変大当たりに。
またプレミアムリーチとして「新おめでとう全回転」というものもあり、上の動画のカットインが入ると確変大当たりが確定する全回転リーチ発生となります。
エヴァの最終回では「おめでとう」を言ったキャラの順番にも意味が?
エヴァの「おめでとう」のシーンでは、渚カヲルを除く全ての主要キャラクターが登場するのですが、「おめでとう」の言葉をかけるキャラの順序にも意味があると考察されています。
- ミサト
- アスカ
- レイ
- リツコ
- 加持
- ヒカリ
- ケンスケ
- トウジ
- ペンペン
- マコト
- シゲル
- マヤ
- 冬月
- 碇ゲンドウ・ユイ
以上の順番でキャラクターが登場するのですが、最後にシンジの両親を持ってきていることから様々な意見が飛び交ったのです。
シンジが認めてもらいたかった順だった?
「おめでとう」を言う順番はシンジが認めてもらいたいと思っていた人と関係があり、そのため一番理解を示してくれたミサトが先に登場して、ゲンドウが最後だったのでは?とも言われています。
しかしそうなると、ペンギンのペンペンが入っているのがおかしいとの指摘もあります。
シンジとの心の距離を表しているという説も?
ミサトやアスカ、レイが最初に来ていることから、「おめでとう」の言葉を早くかけてきたキャラクターほど、シンジと近い存在なのでは?との考察もあります。
しかしその場合も、シンジにとって初めてできた友達といっても過言ではなかったトウジやケンスケよりも、ヒカリが先に来ているのはおかしいのではないかとの声もあがっています。
実は庵野秀明監督が思い出した順番だった?
「おめでとう」の順番については、実は意味はあるように見せてない、庵野監督が思いついたキャラが先に出てきているだけでは?との意見も。
意味を考えてもどこかに矛盾が出てきてしまうことから、たまたまシンジの両親が最後に出たことで意味ありげに見えただけで、深い理由はなかったのではないかと考えるファンも多いようです。
エヴァの旧劇場版で登場したアスカの「気持ち悪い」も意味がわからない?
TV版で描き切れなかったシーンを補完するために作られた、旧劇場版のエヴァンゲリオン。
劇場版は2部作となっており、2作目の『Air/まごころを、君に』でTV版は保管されたことになったのですが、このラストでアスカがシンジに「気持ち悪い」と言うのも、意味不明だとの声があがりました。
様々な考察が飛び交った「気持ち悪い」の考察についても紹介していきます。
アスカの「気持ち悪い」のシーンは旧劇場版の最終回に登場
劇場版2作目の『Air/まごころを、君に』の最後のシーンはシンジはアスカと2人で荒廃した世界に残されるというもので、そのままエンディングを迎えます。
ここで意識を取り戻したアスカが泣いているシンジにかける言葉が「気持ち悪い」で、シンジの頬を撫でて慰めるような素振りをしながら、吐き捨てるように呟いたセリフが議論を呼びました。
旧劇場版はアニメ版の解説になっている?
旧劇場版のアヴァは、『シト再生』と『Air/まごころを、君に』の2作からなり、『シト再生』の前半部の『DEATH』は、TV版の24話までの総集編となっています。
そして後半の『REBIRTH』はTV版25話を作り直したものとなっており、『Air/まごころを、君に』は最終回の26話を作り直したものです。
特に『Air/まごころを、君に』はアスカと弐号機が悲惨な目に遭ったりとグロテスクなシーンが多く、ファンの中でも物議を醸した作品でした。
アスカがシンジに発したセリフ「気持ち悪い」の意味とは?
「気持ち悪い」と言うセリフは脚本が完成した後に修正で入ったセリフでした。
あんたなんかに殺されるのはまっぴらよ
(引用:アニヲタwiki)
元々、悪夢のような世界に取り残されてシンジに首を絞められたアスカは、上のセリフをシンジに投げつける予定だったのですが、アフレコ中に急遽変更されたのだと言います。
元のセリフの意味を考えると、シンジは拒絶されても他者と一緒にいたいと願ったものの、アスカからは受け入れてもらえなかったと考えられるでしょう。
「気持ち悪い」は庵野秀明監督が宮村優子にした質問が由来という説も
2005年3月28日に放送された『BSアニメ夜話』で、アスカ役を演じた宮村優子さんは「気持ち悪い」というセリフが生まれたきっかけについても語っていました。
本作の冒頭ではシンジが気を失って入院しているアスカを見ながらオナニーをするという衝撃的なシーンがあるのですが、それについて感想を求められた宮村優子さんが答えたのが「気持ち悪い」でした。
それに対して納得をした庵野監督が、上で紹介した元々のセリフから「気持ち悪い」に置き換えたのだそうです。
「気持ち悪い」の本当の意味は?シンジがアスカの首を絞めた理由は?
シンジがアスカの首を衝動的に締めてしまった理由は、他の登場人物が自我を失って補完されることを望んだのに対して、アスカだけはシンジの魂と融合するのは嫌、と拒絶をしたことと考えられています。
そしてゲンドウや他者に拒まれ続けた記憶のあるシンジは、自分を拒絶して唯一存在している他人であるアスカに、無意識かつ衝動的に手が伸びて首を絞めてしまったのです。
アスカがシンジを撫でたのは無償の愛?殺されてもいいと思っていた?
シンジに首を絞められているアスカが泣いている彼を撫でるシーンには、アスカの愛情が込められているとの考察もあります。
アスカがシンジを拒否したのは嫌っていたからではなく、好きだからこそ別の人格で存在をしていないと意味がないと考えていた、とも言われています。
「気持ち悪い」は自己解決したシンジに対する発言だった?
アスカがそこまでシンジのことを考えていた一方で、シンジは未だに自分と他者の距離を測りかね、人から拒絶されることを怖がり続けていました。
そしてアスカに撫でられたことでやっと受け入れてもらえると気づいて泣き崩れるのですが、その勝手な様子を見たアスカの感想が「気持ち悪い」だったのでは?とも考えられています。
エヴァのアニメ版の最初からのあらすじは?
エヴァのアニメ版の最終回、旧劇場版のラストシーンについての考察を紹介してきましたが、中にはアニメ版のあらすじそのものがよく分からなかったという方もいることでしょう。
ここではアニメ版のエヴァンゲリオンのあらすじを簡単に紹介していきます。
シンジがエヴァに乗るようになったきっかけは?
シンジはアニメ版の第1話『使徒、襲来』で初めてエヴァに乗るのですが、きっけかは父・ゲンドウの命令でした。
最初は自分にできるわけがないと拒絶したシンジでしたが、自分が乗らないと包帯だらけの少女・綾波レイが出撃する必要があると知って混乱。レイの代わりに自分がエヴァに乗って、使徒と戦う決心をしたのです。
シンジはミサトと生活を開始し新しい学校へ
エヴァに乗ることになったシンジは第3新東京市にあるミサトの家に居候しながら、近隣の中学に通うことになります。
そこで再びレイと会い、さらにエヴァと使徒との戦いに妹が巻き込まれたという少年・鈴原トウジとも知り合います。
第4の使徒と戦闘後シンジは逃げ出す
妹の敵として、逆恨みの感情をトウジからぶつけられたシンジは、「好きでエヴァに乗っているわけではない」という気持ちを抱えたまま、第4使徒シャムシエルに挑みます。
トウジとケンスケを助けてシャムシエルに勝ったシンジですが、そこから登校拒否をするようになりミサトの家からも姿を消してしまいました。
その後ネルフの職員に捕まってミサトの元に帰るのですが、彼女の冷たい態度にショックを受けて今度は街を出ようとします。そしてその後、自分の意思でエヴァに乗る決心を固めるのでした。