
アントニオ猪木と北朝鮮の関係や訪朝する理由は?外交の功績とは?
アントニオ猪木さんは、1994年に北朝鮮を訪問し、要人たちと力道山の娘である金英淑さんに会っていますが、その後30回以上訪朝しています。6月に政界の引退表明をした猪木さんですが、そんなアントニオ猪木さんと北朝鮮との関わりを紹介していきます。
目次
[表示]北朝鮮を訪問し続ける!アントニオ猪木のプロフィール!
アントニオ猪木さんは、1943年2月20日生まれ、神奈川県横浜市出身の元プロレスラーです。愛称はアントンで、これまで何度か結婚歴と離婚歴があり、元妻は倍賞美津子さんです。
13歳の頃に、母親、祖父、兄弟と共にブラジルへ渡り、珈琲豆の収穫などで、朝5時から夕方5時まで過酷な労働を経験しています。1960年4月11日に力道山からスカウトされ日本プロレスに入団しています。
元WWFヘビー級王者、UWA世界ヘビー級王者でレスラー現役時代に新日本プロレスを創業し、異種格闘技でも活躍しました。また、政治家としても活動していて参議院議員を2期務めています。
アントニオ猪木はなぜ北朝鮮訪問を繰り返している?最新訪朝は断念!
師匠である力道山の娘が北朝鮮にいることから、アントニオ猪木さんは北朝鮮訪問をするようになりましたが、何度も繰り返しているのはどんな目的なのか、その真相をみていきます。
また、最新の訪朝は残念していますが、その理由などを調べてみました。
アントニオ猪木と北朝鮮の最初のきっかけは力道山の娘
アントニオ猪木さんが北朝鮮に行った最初のきっかけは、猪木さんの師匠である力道山の娘の金英淑さんが北朝鮮にいたことからでした。
金英淑さんの夫である朴明哲さんは、国家体育委員長だったことでアントニオ猪木さんを歓待しています。猪木さんは、その後30回以上北朝鮮を訪れることになります。
アントニオ猪木の交流は朝鮮半島問題の未来を見据えた交流
アントニオ猪木さんは、1994年の参議院議員時代に北朝鮮を訪問し、要人たちと力道山の娘である金英淑さんに会っていますが、その後30回以上北朝鮮を訪れています。
アントニオ猪木さんによる北朝鮮との交流は、朝鮮半島問題の未来を見据えたものであり、拉致問題などの問題についても「拉致が解決したら、我々は幸せになりますかね?」と独自の見解を持っています。
日本の報道姿勢に対する危機感もある?
アントニオ猪木さんは、そもそも何をしに北朝鮮に行っているんだという意見も多く、アントニオ猪木さんが北朝鮮に訪問する理由を疑問視する声もあります。
そうした意見や日本の報道にアントニオ猪木さんは、危機感を覚えているそうです。
アントニオ猪木は交流による拉致問題の解決も考えている?
アントニオ猪木さんは、拉致問題について日本外国特派員協会で記者会見を開いた際、「拉致が解決したら、我々は幸せになれますかね?」という発言をして、独自の見解を見せていました。
しかし、アントニオ猪木さんが拉致事件の解決に否定的というわけではなく、「必要があるなら、朝鮮労働党幹部と信頼関係を築いてきた私をいつでも使えばいい」と語っています。
また、2016年9月に訪朝中にも現地の日本人女性3人と会い、「故郷に帰りたいという夢を実現させたい。帰国できるように呼び掛けていきたい」と語りました。
自身の人脈を利用して外交の橋渡し
アントニオ猪木さんは、北朝鮮とはこれまでに長い時間をかけて培ってきて信頼関係もありますから、その人脈を利用して外交の橋渡し的役割を果たしてきました。
しかし、未だ拉致問題の解決ができないことなどから、アントニオ猪木さんの訪朝を疑問視している人もいます。
アントニオ猪木は2019年6月会談のための訪朝を計画!
アントニオ猪木さんは、2019年6月21~26日の日程で、北朝鮮訪問を予定していました。
渡航が認められず断念
アントニオ猪木さんは6月に北朝鮮への訪問を予定していましたが、国民会派は国会会期末を迎える重要な時期で、訪朝は認められないと判断し、アントニオ猪木さんもこれを承諾しました。
アントニオ猪木さんは、参院選には出馬せず、今後は議員であることに関係なく、スポーツ交流は続けたい。日朝が話し合う空気に変わるだけでも前進だと述べています。
アントニオ猪木北朝鮮を30回以上訪問!主な渡航・交流歴
アントニオ猪木さんは、参議院議員時代の1994年9月に初めて北朝鮮を訪れて以来、これまでに30回以上北朝鮮を訪問してきました。
そんなアントニオ猪木さんは、これまでどんな訪朝をしてきたのか、どんな理由で訪朝を断念したのかなど、北朝鮮への渡航交流歴を紹介します。
1995年北朝鮮でプロレスイベントを行う
師匠である力道山が朝鮮半島出身だったことなどもあり、アントニオ猪木さんは1995年4月28~29日に北朝鮮でプロレスイベントを開催しました。
試合は28日と29日に各7試合ずつ行い、29日のメインイベントではアントニオ猪木さんとリック・フレアーがシングルマッチを行いました。
この試合には、蝶野正洋さん、マサ斉藤さん、橋本真也さん、佐々木健介さんら多くのプロレスラーが参加し多くの人が観戦しました。
アントニオ猪木の試合は「平成のベストバウト」といわれている
4月29日のメインイベントでのアントニオ猪木さんとリック・フレアーの試合は、リック・フレアーの足4の字固めを耐えた猪木が、浴びせ蹴りから二―ドロップと畳みかけ、最後は延髄蹴りでフォールしました。
この試合は、エースの橋本真也さんも脱帽するほどの名勝負で、「平成のベストバウト」と称されていました。
2013年7月に朝鮮戦争休戦60年記念行事に出席
北朝鮮は2013年7月27日に朝鮮戦争休戦60年記念行事を行いましたが、アントニオ猪木さんは、この行事に出席しています。
同年10月張成沢による再訪問の打診を受けて翌月訪朝、懲戒処分を言い渡される
アントニオ猪木さんは、同年の10月に張成沢による打診を受けて11月に北朝鮮を訪れています。しかし、この訪朝について参議院の許可を得なかったことで、登院停止30日の懲罰を受けました。
その後、張成沢が公職追放・死刑判決、即日処刑される
その後、2014年に北朝鮮ナンバー2の張成沢が、国家転覆陰謀の罪により死刑判決が言い渡され、即日処刑されています。
2014年1月政府との会談のため訪朝
2014年1月にもアントニオ猪木さんは政府との会談のために、北朝鮮を訪れています。
猪木さんはこの訪朝では、日本の国会議員団の訪朝計画を再確認することと、プロレスイベントの開催の推進が目的でした。
2014年4月訪朝を計画するが自粛要請により断念
アントニオ猪木さんは2014年4月にも訪朝を計画していましたが、政府は北朝鮮への制裁措置として国民に渡航自粛を求め、猪木さんにも自粛要請しました。
猪木さんは、それを受け4月の訪朝を断念しました。
同年7月国会閉会後に訪朝し、会談・交流を行う
しかし、アントニオ猪木さんは同年の7月に国会閉会後に訪朝し、北朝鮮との会談や交流を行っています。
2016年には朝鮮労働党第7次大会にて金正恩へ祝福の花かごを贈る
アントニオ猪木さんは、2016年5月に行われた朝鮮労働党第7次大会で金正恩が党委員長に推戴されたことへの祝福の花かごを贈りました。
2017年9月に情勢が緊迫している中で建国70周年式典に出席
猪木さんは2017年9月、情勢が緊迫している中、北朝鮮からの招待を受け、建国70周年式典に出席しています。
2018年9月は車椅子で建国70周年式典に出席!動画も!
2018年9月の建国70周年式典には、猪木さんは腰の手術をしたばかりだったため、車椅子で出席しています。猪木さんは車椅子で参加したことで大変感動してくれたと語っています。
アントニオ猪木が大バッシングされている訪朝は価値があり評価されるべき?
アントニオ猪木さんの訪朝は、目的が良く分からないといった声も多く、バッシングされていますが、評価している人達もいるようです。
訪朝のたびに批判の声も多い
アントニオ猪木さんは訪朝するたびに、批判の声も上がっています。
猪木さんの訪朝に、「せっかく北朝鮮に圧力をかけようとしているのに足並みを乱している」とか「こんな時に訪朝するのは北朝鮮側の思うつぼだ」といった声があがりました。
現在の状況だからこそアントニオ猪木のような友好関係が必要?
中には一触即発の緊張関係の現在の状況だからこそ、アントニオ猪木さんのような北朝鮮と友好関係を築こうという人が必要だという意見もあります。
実際にプロレス外交は大きな功績を残してきた
アントニオ猪木さんは実際に北朝鮮でプロレスイベント「平和の祭典」を行い、視聴率95%だったといわれています。
北朝鮮での人気はスゴい!
そんなスターであるアントニオ猪木さんを北朝鮮は手厚くもてなしています。その人脈は各国も注目しています。1995年には力道山とともに記念切手にもなったといわれています。
議員生活を引退後も北朝鮮の活動は続行?
2019年6月26日に、アントニオ猪木さんは政界を引退することを表明しました。本会議の閉会後で、記者団に「元気を売る人間が、元気を売れなくなっちゃった」と語りました。
なお、北朝鮮問題については、今後も活動を続けて行くと表明していますが、一番気になるのが猪木さん自身の体調の問題で、体力的に訪朝できるのかが心配されます。
政界を引退しても北朝鮮問題に取り組むアントニオ猪木
元プロレスラーで参議院議員のアントニオ猪木さんは、これまでに30回以上北朝鮮を訪問してきました。猪木さんは、1994年の参議院議員時代に北朝鮮を訪問し、力道山の娘である金英淑さんに会っています。
アントニオ猪木さんによる北朝鮮との交流は、朝鮮半島問題の未来を見据えたものであり、拉致問題についても「拉致が解決したら、我々は幸せになりますかね?」と独自の見解を持っています。
2019年6月に政界の引退表明をした猪木さんですが、北朝鮮問題にはこれからも取り組む意向で、今後の訪朝もありそうです。そんなアントニオ猪木さんの活躍に期待したいと思います。