佐野研二郎の現在は?東京オリンピックのパクリ疑惑の真相とは?

2015年7月、東京オリンピック、パラリンピックの公式エンブレムが発表されました。作者は佐野研二郎氏でした。しかし、パクリ疑惑が起こり、結果として同年9月1日にこの作品は使用中止となりました。前代未聞のこの騒動と佐野氏の現在についてまとめます。

佐野研二郎の現在の活動は?パクリ騒動後、復活した?死亡説も?

日本中(世界中)が注目したパクリ騒動が起こりました。渦中の人だった佐野研二郎というデザイナーはどういうバックグラウンドを持つ方なのでしょうか。

佐野研二郎のプロフィールは?

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まずは、彼のプロフィールからみていきましょう。

  • 1972年7月29日東京生まれ
  • 肩書はグラフィックデザイナー、アートディレクターそしてクリエイティブディレクター
  • 一浪して多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科に入学、1996年卒業
  • 1996年に同大学卒業後博報堂へ入社
  • 2008年1月に独立し個人事務所「MR_DESIGN」を設立
  • 2014年4月に多摩美術大学美術学部統合デザイン学科教授に就任
  • 父は慶応出身の内科医、兄は東大出身の経済産業省キャリア官僚、妻は博報堂時代の同僚
  • 多摩美術大学の教授仲間に永井一史がおり、永井の父は東京五輪エンブレム審査委員代表を務めた永井一正。同じく審査員の長嶋りかこは博報堂時代の元部下

佐野研二郎は盗作疑惑から一時行方不明に!その後は?

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盗作疑惑により、海外のデザイナーから東京オリンピックエンブレムの使用差し止め請求が起こされました。このことで、エンブレム以外の佐野氏の作品についての盗用疑惑も噴出し、大きな騒動になりました。

エンブレムの盗用疑惑に際し、会見を開き、自分のデザインの正当性を説明した佐野氏でしたが、次第にネット上でのバッシングが過熱し、使用の中止が決定された前後から姿を見せなくなります。

事務所自体は存続していたものの、報道陣がコメントを取りに行っても佐野氏が姿を見せることはありませんでした。家族への影響を恐れて、一家で東京を離れていたという噂もあります。

多摩美術大学の教授に2017年度から復職

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パクリ騒動があったため、母校である多摩美術大学の教授職をしばらく休職していましたが、2017年に復職したといわれています。

2019年のカリキュラムを見ると、同大学美術学部統合デザイン学科で「プロジェクトD-Ⅰ/プロジェクトD-Ⅱ/卒業制作」を担当しています。

しかし、騒動があったため、多摩美術大学の卒業生は就職先でつらい目にあっている方もいらっしゃるといいます。

「新しい地図」の公式ロゴを担当

2016年12月31日に解散したSMAP。元マネージャーの飯島氏が草彅剛さん、香取慎吾さん、稲垣吾郎さんの事務所として立ち上げた「CULEN」の公式ホームページが2017年9月に公開されました。

それに伴い、3人の公式ファンサイトも開設されました。それが「新しい地図」で、この公式ロゴを手掛けたのは佐野氏です。オリンピックのエンブレムとは違い、持ち味の「ふわっ」とした感じが出ている作品です。

NHKのアニメ「ふうせんいぬティニー」も担当

映画監督の川村元気氏と佐野氏の共作の絵本「ティニー ふうせんいぬのものがたり」を原作としたTVアニメーション。NHK Eテレで放送されました。佐野氏は原作の挿絵を担当しています。

しっぽに風船を巻き付けられて雲の上の世界へ飛んで来てしまった仔犬のティ二ーが、地上とは全く違う雲の上の世界を冒険する物語。

第1期が2014年9月から2015年3月、第2期が2015年9月から2016年3月までの放送でした。

宇多田ヒカルのCM「南アルプス天然水」も

2016年に、サントリーとしては6年ぶりに宇多田ヒカルさんを起用してのCMを製作しました。その際のアートディレクターとしてキャスティングされたのが佐野氏でした。

トートバックでの盗作、無断借用事件があった事は企業的にダメージとは受け取られていないようです。1年で再び一緒にお仕事をされています。

それだけ佐野さんがコネクションが強いのか、あるいは、才能があるのでしょうか。デザイナーとしてではなくディレクターとしての才覚が認められているようです。

佐野研二郎の現在の姿は?激太りした?

元々スリムな感じの方ではない様でしたが、騒動の後は髭を生やされたりしているので、モッサリした感じの印象があります。お仕事自体は減ってはいるものの、されていました。

2016年頃であれば宇多田ヒカルさんのCMのお仕事をしていた頃になります。

佐野研二郎には死亡説も?葬儀が行われていた?

2016年の多摩美術大学学園祭に佐野氏の葬儀を模したパフォーマンスが行われました。主催した人物などは明らかになっていませんが、世間的には、やり過ぎでは、という声が高いようです。

11月6日、多摩美術大学の学園祭「芸術祭」の最終日の午後、大学敷地内に何処からともなく集まった人達が葬列を構成し使用中止になった五輪エンブレムの旗を掲げ練り歩きました。

中には棺や佐野氏の遺影も見え、周到に準備されていた事が見て取れます。大学側は把握しておらず、正規の参加手続きを踏んでおらず、ゲリラ的に行われたものと見られています。

佐野研二郎の会社は倒産?ホームページは今どうなっている?

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騒動が過熱した以降も、事務所への取材は行われていたことから、倒産自体は免れていると見られています。

実際、この騒動以降、現在も佐野氏はデザイン、ディレクションの仕事を継続していることからも、会社が倒産したという事実はなさそうです。

ただし、MR_DESIGNのホームページはアクセスしづらく、画面が開いたとしても全て英文での表記になっているようです。

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佐野研二郎のパクリ疑惑とは?

グラフィックデザイナー・佐野研二郎のこれまでの輝かしい経歴を台無しにしたオリンピック公式エンブレムのパクリ疑惑について見ていきます。

2015年、佐野研二郎のデザインが東京オリンピックのエンブレムに選出

2015年7月24日、東京都新宿区の都庁広場にて、2020年開催の東京オリンピック、パラリンピックの公式エンブレムが発表されました。

本来ならこれから5年後の開催に向け、このエンブレムを旗印に官民一体となって盛り上げていくはずでした。

しかし、数日後に、思いもよらぬ所から問題が噴出し、違う意味で盛り上がって行きます。

佐野研二郎のデザインに決まった理由は?

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国内外から集まったデザイン104つについて、有識者で構成された選考委員会で選考を重ねた結果、佐野氏のデザインに決まったそうです。

一次選考、二次そして最終選考に際しても、8人で構成される選考委員会で、常に最高得票を経ていたそうです。

他の候補と比較して、映像、ネットなど、様々なメディアへの高い汎用性を評価されての選出でした。

ベルギーの劇場のロゴと酷似していると指摘される

ところが、発表された佐野氏のデザインが、ベルギーにあるリエージュ劇場のロゴと酷似しているという指摘が、このロゴの作者、オリビエ・ドビ氏から上がりました。

エンブレム発表から5日後の事でした。ドビ氏は弁護士と協議中ということを告げ、早々にFacebook、Twitterにも比較画像や動画をアップし、拡散をしました。

佐野研二郎はパクリ疑惑を否定

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訴えが届いた当初、劇場の名前も、デザイナーの名前も、有名でなかった事もあり、五輪組織委員会も、日本のメディアも、佐野氏デザインの正当性を主張する対応をとりました。

実際、IOCに承認をとるにあたり、世界の商標照会を行っており、問題なかったため、決定、発表に至っていたこともあり、委員会としても寝耳に水の話でした。当然、佐野氏も盗用に対して完全否定しました。

実はリエージュ劇場のロゴは商標登録されていなかったのです。商標の照会だけではわかるものではありませんでした。

佐野研二郎は会見も開き釈明

オリビエ・ドビ氏からの指摘に対し、佐野氏は8月5日に釈明会見を開きました。その内容は、デザインの構図の考え方や書体の違いを説明した上で、佐野氏はリエージュ劇場のロゴは見たことが無いと言及しました。

盗作という意見については、事実無根であるという一貫した主旨での説明の場となりました。

ベルギー側はエンブレムの差し止めを求め提訴

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素直に注意を聞き入れないJOCおよび佐野研二郎に対し、エンブレム差し止めを請求してきました。そして、あろうことか、裁判所に提訴し、正式にIOCに対して訴えを起こしました。

ここまでする理由は、リエージュ劇場は元々王立劇場だった歴史があったためです。今回の「盗用」に関して、ベルギー王国としてのメンツを立てるということがありました。

そのため、わざわざ、王家顧問の敏腕国際弁護士まで登場します。

佐野研二郎は原案を発表も新たな疑惑が

発表されたエンブレムは修正を重ねた後のものであり、原案が存在することを発表したため、習作を明示することになりました。

実際発表されると、今度はその原案自体がヤン・チヒョルトのデザインに酷似している事を指摘されてしまいます。

フォントをメインのオブジェクトと使用した場合、似た印象になるのは否めないのですが、原案、修正案ともに類似のロゴを指摘されてしまうとは、やはりアイデアの幅が狭いということになるのでしょうか。

佐野研二郎のエンブレム使用を中止することが決定

度重なるバッシング、プライバシー侵害に、家族の身の危険までも感じた佐野氏はエンブレムの中止を求める申請を五輪組織委員会および審査委員会に提出しました。

追い詰められてしまった佐野氏

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これをうけて、JOC側でも手じまいにかかり、2015年9月1日にデザインの問題や国民に愛されないということを理由に、このエンブレムの使用を中止することを発表しました。

佐野氏は、一連の騒動で自身や関係者、そして何よりも自分作品に対するバッシングについて、人間として耐えられない限界状態である、と心中を吐露するコメントを発信しました。

佐野氏の安否が気遣われました。エンブレムの中止を告げるコメントでも、作品の模倣、盗作は絶対にありえないと言及しています。

2016年4月に新たにエンブレムが決定

佐野氏のエンブレムの使用を中止し、新たなエンブレムの募集、選考が急がれました。4個の最終候補は一般に公開され、ネット上では、どのデザインが良いかの投票が行われるなど、盛り上がりを見せました。

佐野氏のエンブレム決定の際には、いつの間にか決まっていて、国民にとっては置いてきぼりを食った感じが否めませんでした。今回の選考が盛り上がったているのも皮肉なことですが、パクリ騒動の効果とも言えます。

佐野研二郎の盗作疑惑には賛否が

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エンブレムの疑惑に対する反応は、一般の方とデザイナーとの間では、感じ方が全く違っています。

コンセプト重視

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デザイナーにとっては、最終形の形自体よりもコンセプトや、使用用途に合っているか、インパクトがあるか、などの方が重視されます。

ファインアート、つまり芸術作品を作り出しているのでは無いので、完璧なオリジナリティの優先順位はコンセプトなどに比べ、低いのです。

語弊がありますが、特に商用デザインは、既に在るパーツを組み上げて作品にする作業を主てしています。

オリジナリティ重視

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完全なオリジナル作品を作り出すのがデザイナーであると考えている一般の方からは、見た目が似ていることで、全てが「盗用」「パクリ」となってしまうのです。

この違いにより、今回のエンブレムについて、デザイナー達からは賛同が、一般、主にネット上では否定と、両極端な反響が見られたのです。

盗作疑惑に対するネットの反応は?

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ネット上で著名人の疑惑を探る事に生き甲斐を感じている人達にとって、このパクリ疑惑は絶好のターゲットになりました。STAP細胞論文のねつ造疑惑に関する事実追求が一旦の結末を迎えていた事も起因します。

次なるターゲットを探していたネットの住人たちは、国を挙げての大イベントに関わるスキャンダルを、瞬く間に拡散し、類似のパクリ疑惑を次々と暴いていきました。

いつにも増して追求の手が厳しかったのは、使用差し止め請求が出た際の佐野氏の態度に苛立ちを覚えたこと、そして、何より、公表されたエンブレムに好感が持てなかった事が原因のようです。

審査委員会を批判する声も

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大事な国家規模のイベントのエンブレムに、なぜ、パクリ疑惑のあるデザイナーの作品を選んだのか。という怒りの声が各所から噴出しました。

そして、その選出委員会に佐野氏と懇意にしている方が含まれていたことから「出来レース」だったのでは?という疑惑が湧き出してしまいます。

実際、後になって、審査委員会が通常の公募に先駆けて、特に権威ある賞の受賞暦のあるデザイナー8名に対し応募を「要請」したことがあったこと、優先的に一次審査を通過させたことが明らかになりました。

佐野研二郎は本当に盗作だったのか?

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出来上がったデザインを見ると、原案も、完成版も、確かに既存のデザインと似ていると言われても反論できないレベルです。

しかし、それは一般人の見方で、デザイナーの方々は一概にそう捉えては居ないようです。

例えば、永井一正氏は、このエンブレムは画面上で9分割し、並び替える事でいくつもの意味のある形を構成できるという展開性能を高く評価しています。

佐野研二郎は他にもたくさんパクリ疑惑がある?

オリンピックエンブレムに対するパクリ疑惑に対し、真っ向から否定した姿勢が、ネット民と言われる人達の弑逆性に火をつけました。

その反応は凄まじく、連日ネット上で佐野氏の作品のパクリ検証合戦が繰り広げられました。

サントリーのトートバッグのデザインにもパクリ疑惑が?

2015年夏、サントリーオールフリーの販促グッズで、全30種類の異なるデザインから好きなトートバッグが選べるキャンペーンが行われていました。このデザインは佐野氏が手がけました。

ここでもパクリ疑惑が浮上します。30点中8点のデザインに、類似または素材の無断使用等があったそうです。サントリーは、該当するフランスパン、サングラス、鳥と麦、など合計8点の配布を中止しました。

使用されているモチーフの原型となる写真やイラスト作品の作者といわれる人たちから続々と、この無断借用についてコメントを発信し、ネット上で拡散されていきました。

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