フリッツル事件とは?実父に24年間監禁されたエリーザベトの現在 社会

フリッツル事件とは?実父に24年間監禁されたエリーザベトの現在

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オーストラリアのメディアはヨーゼフを「怪物」と呼び大きく報道された

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ヨーゼフの24年にも渡る悪質な環境での監禁や肉体的、性的虐待などのあまりに残虐な行為に対し、メディアはヨーゼフを「怪物」と呼んで大きく報道しました。

タブロイド紙の「エスターライヒ」はこの事件を「事情最悪の犯罪」として6頁物特集を組みました。

タブロイド紙「クローネン・ツァトゥイング」でも、「無類の釣り好きとして地元の人々には人気があったが、自宅の地下室では残虐な「怪物」であり「暴君」と化した」などと報道しました。

日本でも報道が

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フリッツル事件はフィクション作品が作られるほど大きく報道され、オーストラリア内だけでなく、海外でも取り上げられました。

そのニュースは、遠く離れた日本にも伝わり、報道されていました。

事件によりオーストラリアのイのメージは低下

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フリッツル事件が起こったオーストラリアは、この事件が原因でイメージが大きく低下しました。

連邦首相のアルフレート・グーゼンバウアーは、海外からの低下したオーストラリアの信用と取り戻すため、イメージキャンペーンを行う計画があると語っていました。

事件をきっかけに性犯罪の罪が重くなるように改正された

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フリッツル事件をきっかけに、性犯罪への意識や見方が大きく変わり、性犯罪の罪が重く罰せられるように改正されました。

「ザ・世界仰天ニュース」で放送されたフリッツル事件

フリッツル事件は、日本の番組「ザ・世界仰天ニュース」での少女監禁特集の中で放送されました。

このニュースの中では、犯人は実父親ではなく、少女の友人となっており、少女の監禁も17日間となっています。

フリッツル事件関連の書籍・映画

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フリッツル事件はあまりに衝撃的な内容だったため、さまざまなフィクション作品が作られました。小説や映画にもなり、その内容も非常に考え深いものとなっています。

誘拐や監禁などの犯罪に対しての現状を強く意識させられ、自信の今の生活がどれだけ尊いものか、考えさせ、気づかせられます。

小説「部屋」

2010年にエマ・ドナヒューという女性作家によって書かれた「部屋」という小説作品も、フリッツル事件を元に作られました。

この本は、英国の文学賞であるブッカー賞の最終候補にまで残りました。

小説のあらすじは?

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5歳の少年「ジャック」は、母親「ジョイ」と部屋の中で「ニックおじさん」に監禁されています。ジョイはニックに19歳から監禁されていて、夜になるとニックは部屋に訪れ、強姦で生まれたのがジャックでした。

ある日殺害されるかもしれないと感じたジョイは、ジャックが病気になったとニックに思わせ脱走し、監禁された生活から解放されても待ち受けている様々な苦労を描いています。

この作品は監禁生活についても詳細に描かれていますが、監禁から解放された後の生活に焦点を当てています。

小説の評価は?

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小説「部屋」はフリッツル事件を元にしていますが、そのまま小説にしているわけではないため、感動する結末となっています。

これは,感動の物語です。

当たり前のことが,当たり前ではないということ。それは「当たり前ではない」と感じる人にとっては途方もないストレスになるのかもしれませんが,「当たり前だ」という人にとっては新たな発見と,驚きと,感動につながります。

この物語を読み終えると,世界の見え方が変わります。

(引用:Amazon)

「長い」というレビューがあるのにびっくり。ここまで細かく長く描かれてはじめて、この物語が成立するんだと思います。
フィクションだけれど、実際の(もっと壮絶な)事件を元に描かれたこの物語は、私たちに「この世界に生きること」そのものの尊さを教えてくれるような気がします。

(引用:Amazon)

ある女性が、誘拐、監禁され、そして、子供ができて、
子供とともに、長期監禁、、。そして、解放。

そういった話が、子供の視点と、言葉で、語られていく。
知性が発達してから、
いままで情報が遮断されて続けていたのに、
情報や、群衆や、人の思いや、社会と、一斉に出会うということ、
初めて出会うということ、、の難しさを感じた。
あくまでも、作者の推測にすぎないとは思うけど。

必ずしも、部屋、、ということだけでなく、
家とか、家族とか、国、、とか、別のくくりとも読み替えられて、
私たちが、国外にでたときに、初めて出会う文化とか、
初めてあうタイプの人とか、、
そういうときの、やり取りや、ぎこちなさとも、似ているように思った。

(引用:Amazon)

映画「ルーム」

この作品は小説「部屋」と元に作られており、フリッツル事件のフィクション作品のひとつです。

映画のあらすじは?

7年間監禁され続けていた女性が、5歳の息子のために脱走を試み、息子に死んだふりをさせて監禁されていた部屋から脱走しました。

しかし監禁生活が長かった彼女らが社会に適応するには苦悩がたくさんあり、その生活と適応していく姿を描いています。

フリッツル事件が元となっていますが、フィクション作品の為、帰られている部分も多数あり、感動的な物語となっています。

映画の評価は?

ルームは今の自分が生きている状況がどれだけ安全で平和なものなのかを再確認させてくれ映画で、評価も高いようです。

いい映画です
最初めちゃくちゃハートウォーミングな映画かなと思って見たんですが、内容は結構やばくて、色んな意味で裏切られました。

決してリラックスして見れるような内容ではありませんが、いい映画だとは思いました。

結構ハラハラすると思います。

(引用:映画.com)

この映画を見て思ったことは、今私たちが当たり前のように平和に暮らすことが出来ている。好きな時に好きなものを食べたり、したいことをしたりと人生において様々な選択ができる。
このことは決して当たり前と思ってはいけない。
世界はとても広く、私たちのように自由に人生の選択ができない人もいる。

この映画の内容についてはいつでも実際に起こりうるだろう。今でも誘拐されている事件の話を聞いたり、まだ解放されていない人もいたり、誘拐の恐ろしさを改めて実感した。

ジャックを思う母やバァバ、ジィジや、ジャック自身の気持ちはとても優しく、強く、心に響くものがあった。

(引用:映画.com)

7年前から施錠された部屋に監禁されているジョイと彼女が部屋で出産し外の世界を知らずに育った5歳の息子ジャック。
部屋しか知らない息子に外の世界を教えるため自らの奪われた人生を取り戻すため、ジョイは全てをかけて脱出する。
ジャックとジョイは漸く自由を手に入れる…だけど
Happyになるはずが外の世界を知らないジャックはなかなか外の世界に馴染めない。
そんなジャックを見て苦しむジョイ。
だけど段々とジャックは今の世界に慣れていく。
ママのジョイがジャックにごめんねと言った後ジャックがもうしないでね!と言う。
ダメなママだよねと言うとだってママだから…
子供の成長を感じた
凄くよかったです

(引用:映画.com)

海外では他にも長期間にわたって監禁されていた事件が

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海外では、フリッツル事件のように長期にわたって監禁を続けた事件が他にも起きています。どの事件も被害者の心に大きなダメージとストレスを残し、解放されただけで解決したとは言えません。

海外で起きた長期の監禁事件を、いくつかご紹介しましょう。

クリーブランド監禁事件

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クリーブランド監禁事件は、アメリカ合衆国のクリーブランドで2013年に起こった3人の女性の誘拐監禁事件です。女性たちは2002年から2004年に行方不明となり、約10年間の間監禁されていました。

被害者の1人は監禁中に出産しており、保護された時には6歳になっていて、DNA鑑定で容疑者の子供であることが確認されました。容疑者は「アリエル・カストロ」当時は52歳で、近隣住民から人気がありました。

誘拐などの97件の罪に問われ、仮釈放なしの終身刑と禁固1000年の刑が下されましたが、2013年9月3日に独房内で首を吊り、死亡しました。

ウィーンの少女神隠し事件

この事件は、1998年に10歳の少女が顔見知りの男性に無理やりバンに押し込まれ、半地下室で3,069日間、およそ8年半もの間監禁されていました。

被害者は「ナターシャ・カプシュ」で、発見当時18歳でした。容疑者は「ヴォルフガング・プリクロピル」で、少女が保護された数時間後、自ら列車に飛び込み、自殺しました。

少女が行方不明となった3か月後に、オーストラリア連邦警察は、一度容疑者を尋問しているものの、「確固たるアリバイ」があったとして逮捕には至りませんでした。

アメリカで起きた長期監禁事件

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1991年に起こった事件で、被害者の「ジェイシー・リー・ドゥガード」は、カリフォルニア州で登校中に「フィリップ・ガリドー」と、その妻「ナンシー・ガリドー」によって誘拐されました。

受刑者宅で18年間監禁され、性的暴行も受けていて、監禁中にはフィリップ・ガリドーとの間にできた2人の娘を出産しています。最初の出産は、14歳の時でした。

フィリップ・ガリドーには禁固431年、ナンシー・ガリドーには、禁固36年と終身刑の判決が下されています。

日本で起きた監禁事件

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フリッツル事件のように、少女を監禁する事件は、残念ながら日本でも起こっています。

今回のフリッツル事件のような事件も、いつ自分の身に起こるかわからないほど、身近な問題なのです。過去に日本で起こった少女の監禁事件を、ご紹介しましょう。

新潟少女監禁事件

新潟少女監禁事件は、1990年11月13日に、当時9歳の少女が誘拐され、その後9年間監禁された新潟県三条市で起こった事件です。当時の被疑者は、28歳でした。

被疑者宅には被疑者の母親も同居していましたが、2階にいる少女の存在には気づいていませんでした。被疑者は少女の誘拐、監禁、暴行に加え、監禁中に少女の下着を万引きしていたも発覚し、追起訴されました。

男の精神鑑定なども行われ、世間は判決に注目していましたが、懲役14年の判決が下され、男は千葉刑務所に服役し、2015年4月に満期出所しています。

埼玉少女誘拐事件

埼玉少女誘拐事件は、平成26年3月10日に下校中の中学1年生の少女を誘拐し、自宅で約2年監禁した事件です。被疑者は少女を洗脳するため、食事に朝顔の種の麻酔成分を混ぜたりしていました。

少女は一度誘拐から1か月後に逃げ出しましたが、誰にも話を聞いてもらえず、絶望して被疑者の部屋に戻っています。

被疑者は懲役15年の刑を求められましたが、暴行などが見られなかったため、懲役9年に減刑されました。被疑者は現在も服役中で、2025年に出所予定です。

監禁事件でも起こりやすいストックホルム症候群とは?

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監禁事件や誘拐事件などの犯人と過ごす時間が長い事件では、「ストックホルム症候群」という症状を発症しやすくなります。

ストックホルム症候群とは、どのような症状なのでしょうか?また、どのような状態で発症しやすくなるのでしょう?

ストックホルム症候群を発症する心理や、実際にストックホルム症候群を発症した事件などをご紹介します。

ストックホルム症候群とは?

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ストックホルム症候群とは、被害者が加害者のことをかばうような態度を見せるという症状です。生死にかかわる極限状態で起こることが多く、監禁事件などでも起こりやすいです。

ストックホルム症候群の症状として、逃げる隙があっても逃げない、事件解決後も相手を恨まない、心配するなどのがあります。

ストックホルム症候群が起こる原因

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監禁や地と自治をなっている状態が長く続くと、犯人の言うことを聞いたり、犯人がいないと生きていけないという考えが強くなります。

やがて自分が生きるためには犯人が必要だと考えるようになり、犯人をかばうこと、添い遂げることが最良の選択だと思うようになります。

そしてストックホルム症候群を発症し、解放された後も犯人をかばうような行動がみられるようになります。

同情や安らぎもストックホルム症候群発症のきっかけに?

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同情がきっかけでストックホルム症候群を発症するというケースも、非常に多いです。犯人は被害者に対し、自分の生い立ちや苦労がきっかけで犯行に至ったと話すことがあります。

極限の状態では人は不幸話が心に深く刻まれることがあり、犯人の不幸話に同情し、そこから犯人をかばうような行動を取るようになることがあります。

また、監禁や人質生活が続いている中での小さな安らぎも、ストックホルム症候群になりやすいです。犯人が安らを尾与えてくれていると感じ、好意を持つようになり、ストックホルム症候群を発症します。

ストックホルム症候群を発症するまで

ストックホルム症候群発症までの過程は、まず、被害者は加害者に対し同乗の気持ちを持つようになります。そして、加害者のことを気遣ったり、かばう行動を取るようになります。

ストックホルム症候群がひどくなると、加害者と一緒に外界に反発し、抵抗するようになります。

ストックホルム症候群は家庭内でも

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ストックホルム症候群は、監禁や人質などの事件だけで起こるというわけではなく、家庭の中でも起こりやすい症状です。

家庭内暴力のある家などでも、暴力を受けている側は加害者に対し同乗も気持ちを持ったり、自分がいないとこの人はダメだと思うようになります。

そうすることで、家庭内暴力から解放されるチャンスがあっても、相手をかばったりする行動を取ることがあります。

ストックホルム症候群が持つ問題

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ストックホルム症候群は、自分が置かれている状況がおかしいと思わなくなり、普通だと受け入れてしまうようになります。

そのため、今の状況は相手が悪いのではなく、環境が悪いと思ってしまいます。そしてその環境下でも加害者と生きているということに価値を感じるようになります。

このようなことから、人に相談や助けを求めることができず、家庭内暴力や事件の発覚が遅れてしまうことがあります。

恋愛に発展することも?

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ストックホルム症候群は、恋愛にはってんすることもあります。同情から愛情が生まれ、加害者に恋愛感情を抱いてしまうことも珍しくはありません。

また、ダメな異性にハマってしまう人や、DVのある恋人でも、相手には自分が必要だと思い、離れられなくなります。

相手に必要とされることによって、自分の生きがいや価値だと思ってしまうのです。

ストックホルム症候群の由来となった事件

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ストックホルム症候群の名前の由来となった事件は、1973年8月に、ストックホルムで起こった銀行強盗人質立てこもり事件、るうしょうノルマルム広場強盗事件でした。

この事件では、犯人が寝ている間に人質が警官に対し銃を向けたり、解放後も犯人のことをかばい、警察に対し非協力的な証言をとっていました。

このような症状を、精神科医のニールス・ペジェロットは「ノルマルム広場症候群」と名付け、それをスウェーデンのメディアが「ストックホルム症候群」と報道しました。

ストックホルム症候群が起こった事件

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監禁や誘拐事件、人質となるような事件では、ストックホルム症候群は起こりやすくなります。過去にも、ストックホルム症候群を発症した事件は多数あります。

ストックホルム症候群の代表的な事件をいくつかご紹介しましょう。

ウィーンの少女神隠し事件

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先ほどご紹介したウィーンの少女神隠し事件でも、被害者の少女はストックホルム症候群を発症していました。

彼女は加害者のことを肯定的にとらえていて、「誘拐が元で何かを失ったという気持ちはない。むしろ、タバコやアルコールを覚えず、不良とも付き合わずに済んだ」と述べています。

「彼はわたしの人生の一部だった」「ある意味彼の死を悼んでいる」などの発言もあり、世間を多いいに騒がせました。

エリザベス・スマート事件

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エリザベース・スマートは14歳の時に誘拐され、その後9か月間監禁されていましたが、顔をベールで隠せば外を自由に歩くこともできました。

犯人が逮捕された時にも、犯人のことを「自分の親である」、と言い、自分の名前を犯人に教え込まれた「オーガスチン」だといい、犯人をかばうというストックホルム症候群の症状がみられました。

よど号ハイジャック事件

1970年に起こったよど号ハイジャック事件では、北朝鮮に亡命を画策好いた赤軍の人が日本航空「よど号」をハイジャックしました。

人質は一部福岡空港で解放され、犯人は韓国の空港へ向かいましたが、この時人質は犯人へ「頑張って下さい」などの激励の言葉などを送っており、ストックホルム症候群を発症していたと考えられます。

パトリシア・ハースト事件

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パトリシア・ハーストは、19歳の時に武装した2人組に襲われ、誘拐されました。しかし、その後誘拐されたはずのパトリシアが犯人グループとともにライフル銃を持って強盗を行う様子がカメラに映っていました。

パトリシアは「タニア」と名乗り、ロサンゼルスの放送局に組織の同志となったことを宣言する内容のカセットテープと写真を送りました。

1975年9月18日にサンフランシスコで逮捕され、懲役35年の判決が下りました。しかし、著名人の嘆願書によって懲役7年に短縮され、大統領の恩赦と仮釈放金で1977年1月19日に仮釈放されています。

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