宇都宮病院事件とは?精神病棟で起きた事件の背景と病院のその後 社会

宇都宮病院事件とは?精神病棟で起きた事件の背景と病院のその後

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病院の批判をした患者は長期間保護室へ収容

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収容されていた患者は暴力も加えられていましたが、それ以外にも保護室という所へ隔離するという虐待を与えていました。刑務所でいう懲罰房のようなものでした。

患者の食事はおにぎりと沢庵のみで食費を横領していた

殺害された患者のKさんは、食事の内容に不満を言った事で暴力を振るわれ殺害されたのですが、不満が出るのも当然です。

宇都宮病院に収容されていた患者は、食費を払っているのにも関わらず見合った食事が出されていませんでした。病院で出されていた食事は、おにぎりと沢庵のみという質素な食事だったのです。

石川文之進は貰った食費を横領するために出来るだけコストのかからない食事にしていたのです。

病院内にゴルフのグリーンを作り患者に球を拾わせる

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石川文之進の患者に対する扱いは段々エスカレートしていき、虐待だけではなく雑用などもやらせるようになっていきました。

自分が娯楽として楽しむために病院にゴルフのグリーンを作り、患者に球拾いをやらせるという事もありました。

院長の回診は週に1回、診察時間は一人数秒

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宇都宮病院で石川文之進が患者を診察する時間は、週に1回だけでしかも1人にかける時間は数秒といういい加減なものでした。

人件費の削減のために医師を減らしていた事も、どんな患者も助成金のために受け入れたのも、全て割を食うのは収容された患者でした。

1970年代には「作業療法」という名目で患者に労働を強いるように

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比較的症状の軽い患者は、石川文之進が関係する会社などでタダ働きさせられていました。この労働は作業療法という名目で行われていました。

この作業療法もどんどんエスカレートしていき、看護の仕事も患者にやらせ始めました。宇都宮病院は患者が仕事をしないと回らないとまで言われていました。

宇都宮病院事件の裁判結果

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宇都宮事件に関係した大勢の人は、裁判に掛けられました。罪が軽すぎるのではないかという声が上がりましたが、閉鎖的な環境だったため、実証できないものもありました。

Kさんに暴行した主犯職員は懲役4年の実刑判決

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Kさんが食事を食べなかったという理由で最初に暴行を加えた、主犯とされる介護職員は懲役4年の実刑判決が下されました。

主犯職員に協力した職員2人は懲役3年、1人は懲役1年

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Kさんが小ホールに出された後、暴力に加わった2人の職員は懲役3年となり、1人は他より軽く1年となりました。

懲役1年になったのは、患者でありながら介護の仕事を強制的にやらせられていた人で、無理強いさせられてやったことや躁鬱病だった事が考慮されました。

宇都宮病院事件で送検された容疑者は111人

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宇都宮病院事件で送検された容疑者は、なんと111人となりました。この111人は裁判になることはありませんでした。

Sさんについては暴力行為と死因の因果関係が認められず

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血を吐いて苦しみながら死んでいったSさんについては、暴力行為と死因の因果関係が認められないという事になりました。

石川院長は懲役1年の実刑判決を言い渡されるが院長は控訴

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悪の根源とも言える石川文之進は、数々の違法行為を続けていながら懲役1年の実刑判決という結果になりました。しかもそれを不服として控訴しています。

保健婦助産婦看護婦法違反の罪で懲役8カ月の実刑判決になった

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控訴した結果、石川文之進は懲役8か月の実刑判決となりました。様々な違法行為を続けた石川文之進でしたが、受け入れ先のない患者を受け入れたという事などで、社会貢献したと罪が軽くなったのです。

結局石川文之進が問われた罪というのは、下記の4件だけでした。

『治療放射線技師および診療エックス線技師法違反』『保健婦助産婦看護法違反』『死体解剖保存法違反』『食糧管理法違反』の4件です。

(引用:Candy)

東大医師は厳重処分のみ

内情を知っていて宇都宮病院事件に関係していた東大医師は、東大医学部から厳重注意を受けたのみでした。

厳重注意を受けたのは関係していた6人の東大医師でしたが、宇都宮病院と関わって研究論文を書いた医師は、精神神経学会から責任を問われました。

宇都宮病院事件のその後!事件が社会に与えた影響は?

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宇都宮病院事件が公になったその後は、世間に大きな影響を与えました。それは日本だけではなく、国際的な立場でも問題になっています。

宇都宮病院事件をきっかけに法律が改定され、精神病患者への待遇がいい方向に変化していきました。

しかし事件後も、宇都宮病院に勤めていた看護職員は全く反省する様子を見せておらず、開き直って自分たちは悪くないと主張していました。

宇都宮病院事件は国際的にも問題になった?

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宇都宮事件は国際的に取り上げられ、世界中に報道されました。精神病患者の人権を無視した医療施設の内情で、日本は世界中から非難される事になったのです。

国会で精神障害者の人権が取り上げられた

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宇都宮病院事件を受けて、国際法律家委員会と国際医療職専門委員会の調査団が来日し、日本の精神医療の現状の酷さを世界に伝えました。

その結果日本は世界に向けて、精神医療の制度や精神障害者の人権を保護する事を約束しました。

事件がきっかけとなり1987年に「精神保健法」が成立

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事件がきっかけとなり、1987年に「精神保健法」という、精神病患者の人権や管理、治療に関係する法律が成立されました。

精神保健法の成立によって、精神医療審査会制度という入院する必要があるかどうかや処遇などを審査する制度が出来ました。

他にも精神障害者社会復帰センターという精神障害者が社会に復帰するのを助ける活動をする施設の開設など、精神医療の場や精神障害者の処遇に対して、改善されました。

宇都宮病院の職員は、事件後も虐待行為を「看護」と主張

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宇都宮病院事件が新聞記事によって報道され内情が明らかになり、勤めていた看護職員はあくまで「看護」だったと主張しています。

現在の精神科病院は?事件後、状況は改善された?

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宇都宮病院事件によって法が改定され、精神病患者の待遇や精神科病院についての取り決めが定められました。

しかし結局閉鎖的な環境のせいか、事件前とあまり変わらず入院患者の人権を無視したような処置を施す病院もあり、物議を醸しだしています。

事件から変わっていない?入院患者の身体拘束が問題に

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宇都宮病院事件程ではありませんが、事件後も変わらず精神障害者の人権を無視している処置をとっている病院もあるようです。

とある精神病院では、入院してすぐに拘束具を付けられたという所もあります。ゴールデンウィークで主治医がいないため、拘束具を付けてゴールデンウィーク明けまで過ごす、という内容でした。

身動きが出来なかった結果、血栓が出来て患者は死亡しました。時には拘束が必要な現場ですが、人員不足や怠慢で、患者を身体拘束をし続ける病院もあるようです。

強制入院・長期入院も問題になっている

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現在では精神病を患っている人が、任意で入院する事も可能になったのですが、実際に入院する人のほとんどは医療保護入院や措置入院と呼ばれる強制入院です。

自分で判断できない症状の人ももちろんいるのですが、法律で定められた強制入院や行動制限の基準となるものがはっきりと決められていないため、判断する人ごとに解釈が変わるのが現状です。

長期入院も問題となっており、入院患者の状態を精神医療審査会が入院届や定期病状報告を見て退院してもいいかどうかを考えるはずなのですが、ほとんど意味のない状態で退院となる患者はほぼいません。

宇都宮病院の現在は?

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事件後の宇都宮病院は、院長が変わったり受け持つ科が増えたりと変化がありました。宇都宮病院の公式サイトには宇都宮病院事件の事は全く触れておらず、何事も無かったかのように現在も続いています。

宇都宮病院は現在も運営中

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職員の多くが送検され、院長も実刑判決を受けた宇都宮病院ですが、運営は現在も続いています。

世間からは多くの批判を浴びましたが、それでも周辺地域や地元の人にとっては、どこも受け入れてくれない患者を収容してくれる大きな病院として、需要があるのは確かです。

当然現在は改善され、真っ当な営業をしているようです。

精神科以外に内科、精神外科なども受け入れている

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事件後の宇都宮病院は、当然患者も減り新しく来る人も減りましたが、精神科医療だけではなく、眼科や耳鼻科・内科・などの医師もいて患者を受け入れてるようになりました。

現在は総合病院のような形となり、患者は増えつつあります。

石川院長は事件後辞任し、息子が受け継いだ

宇都宮病院事件後8か月の実刑判決を受けた石川院長は、辞任しその息子が院長を引き継ぎました。この家族に運営を引き継いだことにも批判の声が上がっています。

ホームページには、石川元院長の名前が記載されている?

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報徳会宇都宮病院の公式ホームページには、宇都宮病院事件の事は一切書いていませんが、元院長である石川文之進の名前は記載されています。

その記載は、石川文之進医師・社主 (日本精神神経学会専門医・指導医)というもので、石川文之進がオーナーである事と、専門医、指導医であることだけが載っています。

事件を知らず、初めて見た人はただの凄い人だと思うでしょう。

現在は全く違う人が院長?

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宇都宮病院事件後、石川文之進が院長を辞任しその後息子が引き継ぎました。しかし現在は鈴木三夫という方が院長を務めています。

2chでも、宇都宮病院の現在が話題に

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ネット掲示板の2chでも宇都宮病院事件の事が話題に上っていました。事件後も言い訳を繰り返し、まったく反省が見られない事に対しての批判が多いようです。

また現在も精神科の患者に対する扱いが、あまり良くないという事が噂されているようです。

宇都宮病院の被害者は他にもいた?

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宇都宮病院事件で被害者とされたのは、暴行によって殺害された2名の患者や強制的に働かされていた人、普段から日常的に暴行を受けていた患者たちでしたが、他にも被害者はいたとされています。

それは事件として取り上げられはしなかった宇都宮病院で過去に亡くなった人たちで、東大医師が実質の所長となったクリニックが開院されてから、短い期間で多くの人が死亡していました。

その多くの人も虐待や人体実験など違法行為によって殺されたのではないかと言われているのです。

宇都宮病院では3年で220人の患者が死亡している

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東大医師は宇都宮病院の精神病患者を利用して、研究論文を作成したりデータを集めていたのですが、そのデータをまとめるために作られたような病院がありました。

その病院は宇都宮病院の母体である報徳会グループとして建てられた病院で、報徳会本郷神経クリニックという名前です。この病院の所長の権限を持っていたのは東大医師でした。

東大医師は東大医学部から出ている資金でパソコンを購入し、報徳会本郷神経クリニックでデータをまとめ始めたのですが、この病院が出来てから3年間え220人の死者が出ています。

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