ネグレクト(育児放棄)された子供の特徴は?大人になるとどうなる? 社会

ネグレクト(育児放棄)された子供の特徴は?大人になるとどうなる?

近年では、ネグレクト(育児放棄)も、社会問題として認識されています。親にネグレクトされた子供は、愛着障害になることが多く、そのため性格や行動を歪められ、大人になっても生きづらさを感じて生きていくと言われています。このネグレクトとその特徴についてお伝えします。

目次

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ネグレクト(育児放棄)された子供には特徴がある?

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親からネグレクト(育児放棄)をされた子供は、他の子供とは違う性格的、行動的な特徴を持っています。また、ネグレクトを受け続けた子供は成長に悪影響が出ます。

発見したら早めに対処してあげる必要があります。

ネグレクト(育児放棄)の意味

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育児放棄の定義は、「子供に必要なものを親が提供しない」ことです。「育児放棄」は「ネグレクト」とも呼ばれ両親が育児を放棄して、子供を放ったらかしにすることを言います。

子供を放置し、食事も与えず、衛生管理もしないネグレクトは健康的な成長を妨げます。これにより、心身の発育に問題が生じ、大人になっても精神に大きな傷を抱えている危険性があります。

育児放棄は虐待と同じ

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保護者が子供を養育しないネグレクト(育児放棄)は虐待に等しい行為です。育児放棄は、精神的な虐待として厚生労働省に定義されています。

経済的な問題もなく、育児環境が整っているにもかかわらず、育児を放棄する家庭もあります。これに対して、家庭の貧困、知識不足によっても引き起こされるネグレクトも存在します。

このケースの場合は、親も虐待している自覚がないままネグレクトが行われていることもあります。後者は、原因が異なっているため解決策は分けて考える必要があります。

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ネグレクトされた子供の特徴【見た目編】

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ネグレクト(育児放棄)を受けた子供には、見た目にも、はっきりわかる特徴があります。見た目から判断できるネグレクトの特徴を3点ご紹介します。

いつも同じ服を着ている

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いつも同じ服を着ている子供もネグレクトの特徴です。これを「衣服ネグレクト」と言います。衣服が洗濯されてなかったり、破れた衣服などを着ていて、見た目にも違和感があります。

この場合は衣服ネグレクトの可能性があります。

靴がサイズアウトしている

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履いている靴がサイズアウトしていて、足のサイズに合っていない靴を履かされている場合も「衣服ネグレクト」の特徴です。子供の成長スピードは、思ったよりも早く半年でワンサイズ上がる事もしばしばあります。

普通の家庭なら成長に伴い、親がサイズの合った靴を買い与えますが、ネグレクトされている子供は買ってもらえません。サイズの合っていない靴を履いている子供がいたら、ネグレクトの可能性があります。

やや臭う

異臭を放っている子供は「衛生ネグレクト」の疑いがあります。これは、衣類ネグレクトと同様に衛生面で配慮をされていない子供の特徴です。

お風呂に入れてもらえず悪臭がするなど汚く不衛生な環境での生活を強いる行為は虐待であり、ネグレクトと見なされます。

無表情でいつ見ても無気力

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子供は好奇心旺盛で自由に喜怒哀楽を表現します。愛情をかけて育てられた子供は、感情表現が豊かに育ちます。

ですが、ネグレクトされた子供は感情表現が乏しく、嬉しい事があっても普通に笑う事ができなくなっています。

通常なら悲しいことがあれば泣いたりしますが、長い間ネグレクトされた子供は悲しいという感情すら表現できません。

背中にアザが有る

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親が再婚したケースで多いのが、親の再婚相手に暴力を振るわれるといったものです。再婚相手が前の夫との子を引き取ったことが気に入らずに虐待してしまいます。

腕や背中などの服で隠れてパッと見では発見しづらい場所を殴ったりするのもこのケースの特徴です。

また、再婚した夫との間に子どもが出来た場合も自分の子どもは可愛がりますが、前の夫との子どもは他人の子という扱いです。

髪がボサボサで痛んでいる

いつも髪がボサボサで痛んでいたりしたらネグレクトの可能性があります。

普通の家庭であれば、定期的に散髪するものですが、ネグレクトしている親は子供に無関心ですので、散髪屋につれていくことや散髪してあげる事もありません。

体の成長が遅い

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ネグレクトが原因で体の成長が遅くなることもわかっています。

親の愛情を与えられずに育った子どもは、ストレスや睡眠にも影響し成長ホルモンの分泌が不十分であるため他の子よりも身長が低かったり、その年代の適正体重を大きく下回っているこもあります。

また、ネグレクトにより、十分な食事を与えられていないことで栄養失調になっている可能性もあります。

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ネグレクトされた子供の特徴【性格編】

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ネグレクトされた子供には、見た目で分かる特徴だけでなく、性格的な特徴もあります。性格的な特徴を5つご紹介します。

怒鳴り声に異常な反応を示す

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虐待されている子供と同様で、ネグレクトされている子供は怒鳴り声に異常な反応を示します。

他人の怒鳴り声を聞いても、自分が怒られているイメージを思い出して、身震いをしたり奇声を発しながら怯えたりします。

引っ込み思案で無口

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不適切な養育を受けた子供は、他人とコミュニケーションを取ることが苦手です。ですから、必然的に引っ込み思案で無口であることが多いのです。

また、親に無視されることで自分はいらない人間で価値がないと無意識に感じていて、自分に自信を持つことが出来ず、他人との距離感がわかりません。

成長し学校や社会に出ても、他者とのコミュニケーションに苦労することがあります。また、世間で言われている負の連鎖のように自分が家庭を持った時、悪意は無くても無意識に育児放棄をしてしまう可能性もあります。

攻撃的で自分より恵まれている子供を妬む場合も

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親に無視され続けると、子供は攻撃的な性格になる事もあります。これは、無視され続けて構って欲しいという自然な欲求を満たすため、徐々に態度がオーバーアクションになってしまうからです。

さらに、それが度を越すと攻撃的にもなります。また、愛されない自分と違い、親の愛情に恵まれている子供を見て嫉妬することがあります。

他人の母親に異常に懐く場合も有る

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ネグレクトされた子供は他人の母親に異常に懐くことがあります。これは、本来なら自分の親から受ける愛情を満足に与えらえていない子供に多く見られます。

普通の子供なら、甘える対象は自分の母親ですが、ネグレクトされている子供は甘える対象がいないので、誰にでも甘える行動を取ります。

また、優しく接してもらうことに飢えているので、そのように接してくれる人を強く求める傾向もあります。

ひとつのことや物に執着する

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ネグレクトされている子供の特徴に執着障害というものがあります。これは、1つの事や物に異常に執着し、同じ行動を取り続けるというものです。

たとえば、自分のそばにある物は何でも口に入れて噛み続けてダメにしてしまったり、自分の爪を噛みつづけて注意をしても辞めない子供もいますが、これもネグレクトの特徴です。

これらは、無意識にしてしまう行動なので、自分がおかしなことをしているという自覚がありません。また、直接他人を傷つけることはないので、見落とされがちです。

人に甘える事が苦手

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ネグレクトされた子供は人に甘える事が苦手です。通常なら自分の親とのコミュニケーションで振る舞いが身につくものですが、ネグレクトされた子供は、甘え方がわかりません。

ですから、大人が困ってしまう関心の引き方をして注目を集めようとします。

人との距離感を上手くつかめない

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ネグレクトされた子供は、人との距離感を上手くつかめないことがあります。

自分の親との親密なコミュニケーションを経験していないため、他人と接する時の自然な距離感がわかりません。
あまり親しくない人に対して馴れなれしくしてしまったり、親しい間柄だったとしても、相手の嫌がることを平気でしてしまったりします。

人の気持ちがわからない

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ネグレクトされた子どもの特徴として、人の気持ちがわからないというのもあります。親との関わりで気持ちのやりとりをしたことがないので、相手が何を感じているのか、どう思うのかを知る事がありません。

また、自分の中から自然に湧き出る感情すらも理解できず、その気持ちを押し殺して生きることが普通になります。

その結果、自分の気持ちだけでなく他人の気持ちにも無関心になり、相手を傷つける事を言ったりして孤立してしまいます。

嘘をつく

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ネグレクトされた子供は、平気で嘘をつくようになります。
自分が怒られることを避けるために嘘をつくことはよくあることですが、ネグレクトされた子供は嘘をついても罪悪感をまったく感じないという特徴があります。

自尊心がない

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ネグレクトされた子供は、自尊心が育たないことが多いです。親子の愛情を知らずに育っているので、自分は誰からも必要とされていない価値の無いものと思っているため、いっこうに自尊心が育たないのです。

ネグレクトされた子供の特徴【行動編】

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ネグレクトされた子供をいち早く発見し保護するには、見た目の特徴だけでなく行動の特徴も知っておく必要があります。この特徴について紹介します。

何かあると咄嗟に身体を庇う体勢になる

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虐待と違い、身体に傷やアザはありませんが、人に背後に立たれたりするとビクッとして咄嗟に身体をかばう体勢をとったりします。この防御姿勢は本能的に怖がっているものでネグレクトされている子供の特徴です。

親に殴られている場合は自分も不満があれば人に手を出すこともある

アメリカのハーバード大学と福井大学との共同研究で、ネグレクトや虐待を受け続けた1500人の子供の脳をMRIを使って調べました。すると、脳の前頭葉が通常よりも小さくなっているという実験結果が出ました。

すなわち、人間の理性をつかさどる前頭葉が小さくなると、感情をコントロールすることが難しくなり、暴力的になったりします。

この研究結果から、ネグレクトや虐待されている子供は脳にダメージを受けている可能性があります。ですから、感情をコントロール出来ず、キレやすいため人に手を出してしまうのです。

一人で居ることが多い

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ネグレクトされている子供は、自宅で過ごさずに外に居ることが多いと言われています。他の子供が帰宅しても一人で遊んでいることが多く、コンビニ前で座り込んでいたりして自宅に帰りたがりません。

普通の親であれば、防犯上の理由もあり、帰宅時間について日頃から子供に注意をしますが、ネグレクトしている親は子供に関心がないため、帰宅時間を気に掛ける人はいません。

また、家に居れば暴力を振るわれたりするので帰宅するのを躊躇します。夜になっても家に帰らない子供がいたら育児放棄されている可能性があります。

明らかに怪我や病気の兆候が見られるのに病院に行かないと言い張る

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子供が歯痛で苦しんでいるなどの明らかな怪我や病気の兆候が見られるのに通院させないことを「医療ネグレクト」と言います。

医療ネグレクトは、親の身勝手な考えや感情で子供が病気なった時に医者にかかるのを遅らせ、病気が悪化するリスクを高めます。

最悪の場合は死に至らしめることもあります。

非常識な行動が目立つ子も

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ネグレクトされた子供の特徴として、非常識な行動が目立つということもあります。

例をあげると「近所の家の敷地内で暴れてみたり」、「他人の家のドアを開けようとしてドアノブをいじってみたり」、「他人の股間を触ってみたり」という普通では考えられない行動を取るケースもあります。

これは、自分の親から与えられない愛情を他人に求めてしまうことに起因しています。

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