女子高生籠の鳥事件とは?犯人に少女が愛情を抱いていた?その後は? 社会

女子高生籠の鳥事件とは?犯人に少女が愛情を抱いていた?その後は?

「女子高生籠の鳥事件」は犯人と被害者少女との奇妙な愛情関係から「完全なる飼育」と話題になった事件です。少女が犯人をかばった理由はストックホルム症候群が原因とも言われており、その後の裁判の行方が注目されました。ここでは女子高生誘拐飼育事件についてご紹介します。

目次

[表示]

女子高生籠の鳥事件とは?女子高生と犯人の異常な関係とは?

Wokandapix / Pixabay

1965年に発生した女子高生が中年の男に誘拐され、拉致監禁された「女子高生鳥の籠事件」は、被害者と加害者の奇妙な愛情関係を持っていた事から当時話題になった事件です。

ここからは、「女子高生籠の鳥事件」についてご紹介していきます。

女子高生籠の鳥事件の概要は?誘拐・監禁された女子高生が犯人に愛情?

pixel2013 / Pixabay

1965年11月25日の夜、東京都豊島区長崎2丁目の路上で当時17歳(高校3年生)の女子高生Aさんが友達と遊んで自宅へ帰宅する途中に誘拐される事件が発生しました。

男は女子高生を自宅まで連れて行き、そのまま誘拐した女子高生のAさんと半年間も男の自宅で生活をさせました。

男は女子高生の為に服や下着を買い与え、Aさんの為に家具を購入したり旅行に行くなど、その生活は「誘拐犯と被害者」ではなく、まるで恋人同士のようです。

そしてAさんが誘拐されてから半年後の1966年5月18日に、誘拐犯と被害者の奇妙な同棲生活が幕を閉じる事になります。

被害者であるはずのAさんは、保護された後警察に自分を誘拐した男を庇う供述をしており「犯人の男に愛情があったのではないか」「なぜ彼女は逃げなかったのか」などと当時は報道されていました。

女子高生籠の鳥事件の誘拐時の状況は?

Pexels / Pixabay

1965年11月25日の夜、友達と遊び自宅へ変える途中の女子高生Aさんが帰宅途中、自宅まであとわずかの場所で突然背後から男に「静かにしろ。騒ぐと殺す」と首筋に金属製の靴べらを当てられました。

Aさんを誘拐した犯人の男Sは当時40歳の冴えない中年男でした。Aさんは「まずはお前の傘をたため」と言う男の指示に従い傘を置きます。

するとSは自分のレインコートの中にAさんを入れて抱え込んだまま歩き始めました。

MichaelGaida / Pixabay

歩いている途中、SはAさんに年齢や名前などを訪ねAさんは全てこの質問に正直に答えたそうです。

Sは人目に付かない道を選び途中、オートバイとすれ違ったりしましたが、誰かに止められる事もなくそのままSの自宅へAさんを連れて行きました。

犯人と被害者の少女は半年以上の同棲生活?旅行もしていた

誘拐された当初、AさんはSに手錠と目隠しをされていましたが誘拐された翌日に「逃げないから、手錠と目隠しを外して欲しい。あなたは優しい人なんでしょ?」とAさんに言われ手錠と目隠しを外します。

その後、SはAさんが喜びそうな雑誌を購入したり誘拐から4日目にはAさんの下着、ワンピースなどの衣類、ミシンや布などもAさんに与えました。

誘拐犯のSと誘拐の被害者であるはずの女子高生Aさんの奇妙な同棲生活はこのまま半年間も続き、さらに半年の同棲生活の間12月4日に2人は伊東のホテルへ旅行までしています。

AG2016 / Pixabay

ホテルの宿帳には「日野雅史43歳著述業・みどり17歳」と記していました。「みどり」とはSの別れた妻との間に出来た子供の名前で、SはAさんには自分のことを「パパ」と呼ばせていました。

また、この旅行はSがAさんを監禁していたアパートには風呂が無かった為Aさんはたらいで行水をしており、監禁以降風呂に入れていないAさんのご機嫌取り目的の旅行だったようです。

犯人逮捕時の女子高生の供述は?男を庇っていた?

3839153 / Pixabay

Aさんが誘拐されてから半年後の1966年5月18日、偶然Aさんを目撃した人物が警察へ通報しAさんは目白署に保護されました。

しかしAさんは警察の調べに対し「ハチ公の銅像前で雨に濡れていたところ傘を差し出してくれたおじさんがいた」とSを庇うような供述をし始めます。

Alexas_Fotos / Pixabay

犯人のSもAさんと同じ供述をしており、Sは「少女が帰りたくないと言い、住所を聞くと自分のアパート付近だったので連れて帰ってそのまま同棲を始めた」と言いました。

「Aさんが死に別れた妻に似ていたので結婚するつもりでいた」とも供述していますが、もちろんこれは2人が事前に口裏を合わせた嘘の供述です。

裁判では強姦の意思の有無が問われた?懲役6年?

jodylehigh / Pixabay

女子高生誘拐事件の公判では、犯人のSに強姦の意思があったのかがポイントとされました。

Aさんと男が関係を持ったのは、誘拐されてかた2ヶ月ほどたってからで「強引ではなかった」という点から1966年11月10日に懲役6年の判決が下されました。

少女が犯人を庇った理由とは?ストックホルム症候群?

ijmaki / Pixabay

事件後、マスコミは「なぜ女子高生は逃げる機会があったのに逃げなかったのか」とこの奇妙な同棲生活を報道しました。

Aさんがなぜ逃げられる状況にありながら逃げなかったのか、そして保護されたあとも犯人の男を庇った理由は「ストックホルム症候群」という心理状態に陥っていたからだと考えられています。

「ストックホルム症候群」とは、犯人と同じ空間にいる事で強い同情、愛情など特別な依存感情を抱く状態のことを指します。

geralt / Pixabay

例えば、「逃げたら殺す」と犯人に脅され強く恐怖を感じた後に犯人に優しくされると被害者は「命を救われた」と特別な感情を持ったり、時には愛情を持つこともあります。

現代では「ストックホルム症候群」という言葉は広く知られるようになりましたが、事件当時はまだこの心理状態を世間では理解されなかったようです。

女子高生籠の鳥事件の犯人の生い立ちや経歴は?

Pexels / Pixabay

ここからは、女子高生籠の鳥事件の犯人の生い立ちについてご紹介していきます。

犯人の生い立ちは?母親は死別して父親は再婚?

ljcor / Pixabay

Aさんを誘拐、監禁した犯人の男(S)は1922年(大正11年)生まれ(誘拐事件当時43歳)、神奈川県出身の男です。

父親は新聞記者、母親は男が幼い頃に亡くなっています。その為、Sが11歳の時に父親が再婚し妹と2人の弟ができました。

1942年にSの父親が新聞社を退職したあと、S以外の家族は満州に移住しました。

終戦時には中尉に?

WikiImages / Pixabay

Sは戦時中海軍で中尉まで勤めています。並の徴兵では中尉にまでなることは出来ず、Sの詳細な学歴は不明ですが幹候コースや軍の学校を出ていたようです。

犯人は結婚歴もあった?

qimono / Pixabay

Sは昭和22年に結婚し、その後女児をもうけ戦後は新聞販売や出版業で働いていましたが23歳の時に妻と離婚します。

離婚後は定職につかず、窃盗の前科が複数あり、1963年7月に刑務所を出所しています。

犯人の職歴は?

Hans / Pixabay

Sは妻と離婚後、定職についていませんでしたが英語が得意だった為、外国人観光客を相手に観光ガイドをして生活していました。

また、管理人には「翻訳家で夜間学校の語学講師をしている」と言っていたようです。

犯人は監禁映画「コレクター」に影響されていた?

Sは「コレクター」(ウィリアム・ワイラー監督)の映画に感化されていました。

映画「コレクター」の内容は、ある男が地下室に美しい女性を監禁するという内容のもので、Sは映画「コレクター」のように女性を監禁する妄想を英語で日記に綴っています。

その他の誘拐事件に関する記事はこちら

女子高生籠の鳥事件は小説・映画にもなっている

geralt / Pixabay

「女子高生籠の鳥事件」は、犯人と被害者の異常な関係性が話題となりその後この事件は小説や映画になりました。

女子高生籠の鳥事件を題材とした小説「女子高校生誘拐飼育事件」

女子高校生誘拐飼育事件(松田美智子(著))は、「女子高生籠の鳥事件」を題材とした小説です。

被害者と加害者の半年間に渡る同棲生活の詳細な内容と、その心理状態について書かれています。

「女子高校生誘拐飼育事件」には女子高生のその後が書かれている?

Santa3 / Pixabay

「女子高生誘拐飼育事件」では、被害にあった女子高生のその後の様子も書かれています。

その内容は、被害にあった女子高生はその後高校を中退し20歳の時に親戚に勧められ見合いをします。見合いの相手は7歳年上のサラリーマンで、誘拐事件の事を知らされていませんでした。

そして少女とサラリーマン男性は結婚し、現在夫は課長に昇進し子供も生まれ、都内の綺麗なマンションで生活をしている。といった内容です。

「女子高校生誘拐飼育事件」には否定的な意見も

AbsolutVision / Pixabay

「女子高生誘拐飼育事件」の小説を読んだ人の中には、「官能小説を読んでいるようで、ドキュメントとしては信ぴょう性に欠く」と言った否定的な意見が目立ちました。

中には「これは著者が興味本位で描いたものだ。被害者や被害者家族がこれを見てどう思うのか考えた方がいい」という意見もあります。

小説から映画化?「完全なる飼育」とはどんな映画?

「女子高生籠の鳥事件」を元にして書かれた小説「女子高生誘拐飼育事件」はその後1999年に「完全なる飼育」というタイトルで映画化されました。

その内容は、「誘拐、監禁されていた被害者の女子高生と犯人の中年男との間に恋愛感情が生まれる」という内容でR15指定されており主演女優のヌードなどが売りとされています。

主なキャストは、竹中直人、小島聖、北村一輝などが出演しています。

女子高生籠の鳥事件と似ている監禁事件まとめ!

Kaz / Pixabay

ここからは、「女子高生籠の鳥事件」と似ている誘拐、監禁事件についてご紹介します。

①新潟少女監禁事件

Ichigo121212 / Pixabay

「新潟少女監禁事件」は、1990年11月30日に新潟県三条市で当時9歳だった少女が誘拐された事件です。

少女を誘拐した犯人は佐藤宣行という当時28歳の男で、少女を誘拐する1年前の1989年にも当時9歳の少女を誘拐しようとして現行犯逮捕されています。

その後最初の被害者少女とは別の9歳の少女を誘拐し、新潟県柏崎市の自宅へ少女を監禁しました。

jarmoluk / Pixabay

少女には「この部屋からは出られない」「約束を守らなければ山に埋めてやる」などと脅迫し顔面を数十回殴打するなどしていました。

また、自宅には佐藤の母親が同居していましたが、母親はその後の事情聴取に対し「監禁に気がつかなかった」と供述しています。

そして9誘拐から9年2ヶ月がたった2000年1月28日に新潟県の佐藤の自宅で少女を発見、保護されました。佐藤は2003年7月に懲役14年の計が確定しています。

②女子中学生監禁事件

Counselling / Pixabay

「女子中学生殺人事件」とは、平成26年3月に埼玉県朝霞市で当時中学3年生(15歳)の女子生徒が千葉県の大学生寺内樺風(当時23歳)に誘拐され2年余りこの男の自宅に監禁された事件です。

少女が監禁されてから2年2ヶ月後、寺内が「秋葉原へ行く」と言い外出した隙に少女は脱出し保護されました。

しかし、この事件には今だ不可解な点が多く、2年間もの間寺内は毎日のように大学、アルバイトに出かけており、被害者少女はその間ロープなどで拘束もされていません。

fancycrave1 / Pixabay

さらに被害者少女は制限はあったようですが、インターネットの使用も許されておりその気になれば外部に助けを求める事は可能でした。

また、少女は「部屋の外から鍵を掛けらた」と警察に話していますが監禁されていたアパートは特に細工はされておらず普通に鍵を開ける事も容易に出来る状態でした。

そのほかにも不可解な事が多く、2年余りも逃げられる状況にも関わらず逃げなかった理由として、家出や洗脳状態、ストックホルム症候群だったなどの理由が考えられています。

近年、出会い系サイト等での未成年誘拐が増えている?

jamesmarkosborne / Pixabay

会い系サイトなどで「家出をしてる。誰か泊めて」などと未成年が書き込み、それを見た男がその後未成年とサイトを通じて会う約束をして男の自宅へ連れ込むというという手口が増えているようです。

警視庁によると、出会い系サイトやLINEなどの交流サイトで犯罪被害にあった未成年の数は844人。その中の12人は強姦事件、6人は強制わいせつ事件の被害者です。

Anemone123 / Pixabay

出会い系サイトを利用した犯罪は減少傾向にあるようですが、それでもこれほど多くの未成年が被害にあっています。

これらの被害に合わない為、または自分の子供が誘拐被害に合わない為には相手の言葉を鵜呑みにせず自分で考え、見極める力を養えるようにする必要があります。

誘拐されたあとどう生き残る?

Meelimello / Pixabay

日本では、子供が誘拐などの被害に合わない為に通学時の見守りなど安全教育が見直されています。

警察庁の調べによると2018年時点で誘拐事件の認知件数は161件(前年比と比べて39件増)。その中の未就学児~高校生までの未成年者の被害が124件と発表しました。

男女比率もそれほど大きく変わらず「男の子だから大丈夫」とも言えず、いつ誰が被害にあってもおかしくはありません。

Buecherwurm_65 / Pixabay

誘拐、監禁事件の多いアメリカでは「誘拐されないための教育」意外にも「万が一、誘拐されたらその後どう生き延びるか」といった教育もされており、これらの教育は世界でも注目されています。

日本でも知っていれば役に立つ情報ですので、ここからは万が一誘拐されたとき生き残る方法をご紹介します。

確信がないなら逃亡はしない

3dman_eu / Pixabay

誘拐された時、恐怖から「早くここから逃げなくては」「誰かに助けを求めよう」と考えるのは当たり前のことです。

しかし、下手に行動して犯人に見つかれば一気に事態は最悪な方向へ進みかねない為100%逃亡に成功する確信がない限りは辞めましょう。

誘拐犯の多くは殺害を目的としていませんので、誘拐され拉致された時犯人の指示に従い生き残る確率を高めてください。

NEXT:観察する
1/2