反骨心の意味や使い方は?類語・対義語や反骨心が強い人の特徴まとめ

今の世の中では、反骨心や反骨精神という貴重な心根を持つ人が少なくなりました。ここでは「反骨心」という言葉の意味、その使い方、反骨心が強い人の特徴、反骨心を持つ人が残した名言などについてまとめ、反骨の代表的な人物として、物理学者の寺田寅彦をご紹介いたします。

反骨心とはどういう意味?

今、反骨心というものを旺盛に持つ人をあまり目にすることがなくなりましたが、それに伴って「反骨心」という言葉もあまり耳にすることがなくなりました。一体「反骨心」という言葉の意味は何でしょうか?

反骨心に関する記事はこちら

反骨心の意味

反骨心とは、権力や権威の圧力に屈服せず、自分の信念を貫いて行動しようとする心情を指す言葉です。その行動は権力に逆らうものですから、往々にして自分にとっては不利な結果を招くことが多いものです。

その自分にとって不利な結果を甘受してでも、敢えて自分の信念を貫こうとするところに反骨心の真骨頂があります。但しその信念は独りよがりのものではなく、皆がこれは正義だと納得するものである必要があります。

一例を挙げると、あるニュースキャスターが、自分のニュース番組の中で時の政権に批判的な意見を口にして、政権から横槍が入ってもそれを翻さず、結局そのニュース番組を降板させられる、などといった事態です。

反骨の精神とは?

johnhain / Pixabay

よくネットの記事などで「反骨心」と「反骨の精神」との違いをもっともらしく述べているのを目にしますが、実はあまりはっきりした区別はないのではないかと思います。法律用語ではなく、これは日常言語です。

しかし敢えて違いを見つけようとするなら、「心」という言葉と「精神」という言葉のニュアンスの違いを指摘することができます。言わば「精神」は「心」のバックグラウンドとでも言うべきものです。

つまり「心」は自ずと湧いてくる、もって生まれた心情の如きもので多分にその人の性格と結びついていますが、「精神」はその人が自分の経験や修行などを通して自分の中に形成してきた「心の在り方」を指しています。

反骨心の語源や成り立ち

そもそも「骨」という字は「骨格」とか「屋台骨」などという言葉の中で使われ、物事の中心にあって全体を支えるものを意味します。反骨心の中の「骨」はその人の性格もしくは人格の中核をなすものを意味しています。

さて「反骨心」の「反」は反抗の反、権力や権威の圧力に屈服せず、それに反して自分の信念を貫こうとする対抗的な姿勢を表しています。従って「反骨」とは圧力に屈服せずそれをはね返す心の土台を指しています。

というわけで、「反骨心」という言葉は、自分にとっての不利な事態も恐れず、圧力をはね返して自分の信念をつらぬくための、抵抗できる土台をしっかりと持っているような心根を指しています。

反骨心を英語で表現するとどうなる?

LubosHouska / Pixabay

ネットのWeblio辞書によると「反骨心」の英語訳は“rebellious spirit”となります。その “rabellious”の日本語訳を見ると「反抗的な」、「反逆心を起こした」などとなります。

さて「反骨」だけの英語訳は ”uncompromising attitude of mind”と出ます。その “uncompromising”の日本語訳は「妥協しない」、「断固とした」などとなります。

こうしてみると結局「反骨心」の本来の意味を最も良く表す英語訳としては “uncompromising spirit” が適当ではないかと思います。

反骨心を使った言葉は?使い方や例文

さて、この「反骨心」という言葉は日常生活の中でどのように使われるでしょうか?そのいろいろな使い方と、それを使った例文をいくつか見て行きましょう。

使い方・例文①反骨心が生まれる・芽生える

katsuwow / Pixabay

例えばたいへん独断的な親の許で育てられた子供が成長して自分自身の判断力や批判力が出て来る時などの例文として「独断的な親に育てられるうちに、子供に反骨心が生まれた」という風に使います。

また、最近、学校の先生にも例えばいじめを助長するような困った問題教師がいますが、そのような場合の例文として「問題教師の担任の理不尽な指導を受けるうちに生徒の心に反骨心が芽生えた」という風に使います。

使い方・例文②反骨心をあおる

RyanMcGuire / Pixabay

「あおる」とは「ひきおこす」とか「けしかける」という意味の言葉です。無意識に引き起こしてしまう場合の例文として「その上司の高圧的なものの言い方が自ずと彼の反骨心をあおった」という風に使います。

また意図的にけしかける場合の例文として「部下をしっかり反論できる人間に育てるために、わざと筋の通らないやり方を押しつけて、彼の反骨心をあおってみた」という風な使い方もできます。

使い方・例文③反骨心が強い

反骨心は今の世の中ではあまり見られない貴重な美徳とも言うべきもので、人の尊敬を集めます。そういう事柄の例文として「あの人の反骨心が強いところに大いに敬意を感じている」という風に使われます。

また、反骨心は自分にとって不利であることは承知の上で、それでも圧力に屈せずに信念を貫くので出世はし難くなりがちです。その例文として「あの人は反骨心が強いから出世はできなかった」という風にも使われます。

使い方・例文④反骨心がない

恵まれた環境に育って万事順調に事が運んできたような人には反骨心は育ちにくいものです。しかし、自分の所属する会社や団体などに対して全く批判力がなく、ただ素直に従うような人ばかりでは社会は停滞します。

こうした事態を憂える場合の例文として「最近の若者は皆、長い物には巻かれろ主義で反骨心がないのは誠に嘆かわしい」とか、「今年の新入社員は反骨心がない者揃いで、我が社の将来が心配だ」という風に使います。

使い方・例文⑤反骨心を鍛える

反骨心は恵まれた環境の下に育った場合でも自分で鍛えて身に付けることができます。そのためにはいろいろな本を読んだり経験を積んで、しっかりした自分自身の価値観や信条、また批判力を養う必要があります。

自分で意識的に育てようとする場合の例文としては「僕はこの人の伝記を読んで反骨心を鍛えることにする」など、また外から働きかけて育てる場合には「新入社員には厳しく接して反骨心を鍛える」などと使います。

反骨心が強い人の特徴は?

反骨心が強い人には、しっかりした信念がある上に、圧力に抗してその信念を貫くような性格の強さも持っているので、極めて個性的な特徴が見られます。それはどんな特徴でしょうか?これからそれを見て行きましょう。

自分が正義だと言う絶対的な自信がある

反骨心は徒な反抗とは違って自分の信念を貫くことですから、勿論その背景には強い自分自身の信念を持っていなければなりません。強い信念があるからこそそれをあくまで貫こうとするエネルギーも湧いて来るのです。

圧力に抗して、自分が不利になることも覚悟の上でその強い信念を貫くためには、当然その自分の信念は絶対に正しいのだという強い自信を持っている必要があります。そうでなければ圧力をはね返すことは不可能です。

孤立の危険性があっても、自分が正しいという信念を貫き通す

会社の上司の圧力に抗うような小さな出来事ではなく、自分の信念を貫くためには世の中全体から孤立してしまうような場合もあり得ます。大衆社会では大衆全体が付和雷同して誤った方向に向かうことも起こります。

太平洋戦争前や戦中の日本の社会を例に取れば、世の中全体がこの戦争は正義だ、お国のために命を捧げることは名誉だというムードに支配されました。この中で自分の反戦の信念を貫く人こそ真に反骨心の強い人です。

周りに流されず自分の意思で行動する

反骨心の強い人は自分の信念を貫く人ですから、この人の行動の基準はあくまで自分自身の意思です。時の流行や風潮などにうかうかと流されることは決してありません。強い信念だけがこの人の行動の指針となります。

実はこのことはなかなか凡人にできることではありません。流行や風潮の力は恐ろしく強いものです。新聞やテレビなどマスコミもそれに迎合して煽り立てます。それに流されずに自分の意思を守るのは強い反骨心です。

来るもの拒まず、去る者追わずで誰にでも平等に接する

反骨心の強い人はしっかりした信念を持っていて、人に関する判断力もしっかりしています。無暗に他人を好んだり、あるいは嫌ったりすることはありません。誰に対しても同じように平等に接するのがこの人の特徴です。

また、反骨心の強い人は公明正大な人柄で、決して人の人気を自分に集めることは好みません。むしろ個人崇拝を受けることは大嫌いな人です。従って他人に対する接し方は常に、来るものは拒まず、去る者は追わずです。

地位や年齢・性別に関係なく友人が出来る

反骨心の強い人は権威や権力の圧力に屈しない人ですから、地位の上の人に対しても決してへりくだるようなことはないし、また、同時に地位の低い人を見下すようなこともありません。地位などは問題にしないのです。

上司や偉い人の前でも物怖じせず意見を言う

反骨心の強い人は上司や偉い人の圧力に屈せず自分の信念を貫く人ですから、そういう人の前でも決して物怖じはしません。上司や偉い人に逆らって自分が不利な扱いを受けることも覚悟の上なので言わば怖い物なしです。

その上、この人は自分自身の強い信念を持っていて、その信念の正しさにもしっかりと自信を持っています。物事に対するしっかりした判断力も持っています。そこで誰の前でも堂々と自分自身の意見を主張できるのです。

努力を重ねて中身も磨いている

反骨心の強い人は確かに自分自身の強い信念を持っていて、それに対する自信も持っていますが、決して自分は特別頭がいいとか、自分の人格は立派だなどという思い上がりは持っていません。実はたいへん謙虚な人です。

この人は、人間は誰でも平等でその能力も皆同じようなものだということもわきまえています。だから自分の信念に従って行動するには、絶えず努力してその信念をますます説得力のあるものに高めて行こうとしています。

一度決めたことを途中で諦めず目標達成させる

反骨心の強い人はまた意志の強い人でもあります。権威や権力の圧力に屈しない強さを持つためには意志も強くなければなりません。いつも自分自身を鍛えていますから、一度決めた目標は達成するまで決して諦めません。

この人がそのように努力を怠らないのは、人から尊敬されるためではありません。名声などは欲しいと思ってはいないのです。自分自身を鍛えるためです。自分を高める努力こそが尊いのだという価値観に基づくことです。

筋金入りの石頭で融通が利かず頑固

反骨心の強い人は、見方によっては融通が利かないという一面もあり得ます。何しろ自分の信念を曲げようとしないので、ご都合主義のやり方には迎合してくれません。組織の中では厄介な存在になることもあり勝ちです。

また反骨心の強い人の行動は筋金入りの頑固さを発揮することもあります。なぜならこの人の行動はこの人の強い信念に基づいているからです。だから納得できないような場合には決してその信念を曲げてくれません。

プライドを捨てず媚を売って出世するタイプではない

反骨心の強い人は、自分は他人に支配されず自分の信念に従って行動するのだというプライドを持っています。だから権力を持っている人に対しても心にもなくその人を持ち上げて媚を売ることは潔しとしません。

従ってこの人は出世はし難い人になります。上司、上役に取り入って出世をしようとするタイプの人が多いのは世の常ですが、この人はそういうタイプとは無縁の人です。それは自分自身で覚悟の上で行動しているのです。

リーダーシップがある

反骨心は貴重な美点ですから、反骨心の強い人には誰をも惹きつける魅力があります。何しろこの人は自分の損得はかえりみずに信念を貫き通すのですが、その信念がまた誰をも納得させる説得力を備えているからです。

誰もがこの人について行きたいという思いを抱くので、この人には自然にリーダーシップが備わっています。しかしこの人自身は組織に縛られたくないので、あまりリーダーになることを望んでいないというのも特徴です。

反骨心を持つ人に向いている仕事や職業は?

反骨心を持つ人はなかなか個性の強い人で、納得しなければ自分の筋を曲げようとしない頑固な一面もありますから、組織に属してもうまく行かない可能性もあります。そういう人にはどんな仕事が向いているでしょうか?

企業に入るよりも自営や起業家が向いている

反骨心を持つ人は、自分の信念を曲げても会社の方針に従うようなことはしたくありません。そうなると、企業の中ではなかなかうまくやって行けない場面が出て来勝ちですから、自営業や起業家が向いているでしょう。

自分の意志を貫く強さが必要な政治家やジャーナリストもおすすめ

政治家は落選の憂き目に逢っても自分の信念を曲げないで活動してこそ支持が得られます。ジャーナリストも権力の圧力に屈せず自分の信念を貫いてこそ高く評価されますから反骨心を持つ人にはこの両者はおすすめです。

目標に突き進むスポーツや芸術の仕事もおすすめ

スポーツの選手はひたすら自分自身の鍛錬に励む孤独な闘いをする職業で他人のために信念を曲げる必要もありません。芸術家も自分自身の欲求に駆られて作品を制作しています。これらも反骨心を持つ人におすすめです。

反骨心が強い人と上手く付き合う方法は?

反骨心の強い人は決して厄介な難物ではなく、他人と気持ちよく付き合う人ですが、自分自身の信念や倫理観をしっかりと持っていて、それを曲げて妥協はしてくれません。だからその点を心得て付き合う必要があります。

信念や仕事をバカにする発言は冗談でも言わない

反骨心の強い人はいつも自分自身の信念を曲げずに行動や仕事をしています。だからその信念はその人にとってはとても大切なものです。その大切な信念や仕事をたとえ冗談でもバカにするような言動は許されません。

NEXT 上下関係ができるような発言や頼み事はしない