ツリーマンとは?世界でも稀な奇病?樹木に変化する病気?原因は? 芸能人

ツリーマンとは?世界でも稀な奇病?樹木に変化する病気?原因は?

世間を震撼させたツリーマンとも呼ばれる原因不明の病をご存知でしょうか?身体中にまるで樹木の様な硬いイボが発生する世界でもごく稀な病気です。その奇病を患ったアブル・バジャンダル、デデ・コサワ、サハナ・カトゥンについて解説します。

目次

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ツリーマンとは?病気が原因で手足が木のように変形した男?

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ツリーマン症候群(別名:樹木男症候群)とも言われるこの病は、世界でもごく数例しか存在していない遺伝性の皮膚疾患の事を指します。現在まで、その病気を発症した者の中で完治に至った人物は報告されていません。

ツリーマンは、樹皮のようなイボができた男性のこと?

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ツリーマン(症候群)とは、樹木の皮の様な発育性のあるイボが手や脚などほぼ全身に渡って次々と発生する原因不明の奇病を発症した人の通称です。また現在、発症に性別は関係無いとされています。

ツリーマンの画像は?

こちら上記の画像がツリーマンと呼ばれている方の手に発生したイボです。まるで樹木のようなイボが広範囲に渡って手から生えています。そして残念な事にこのイボはどんどん発育してしまうのです。

ツリーマン症候群が原因?正式名称は疣贅状表皮発育異常症

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この奇病の正式名称は「疣贅状表皮発育異常症(ゆうぜいじょうひょうひはついくいじょうしょう)」といいます。手や足等が木の皮状のイボで覆われた姿が樹木の様に見える為、ツリーマン症候群とも言われています。

ツリーマン症候群は難病?世界でも数例しかない?

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このツリーマン症候群は世界的にも非常に珍しい遺伝性の皮膚疾患として知られています。この病気は一度発症してしまうと有効な薬は無く、どれだけ手を尽くしても完治は難しいのが現状のようです。

この病気を罹患した者は現在のところ、世界で4人と報告されています。いくら外科的処置を施されても繰り返し、樹木の様なイボが発生してしまう症状に患者のみならず医師達も困惑しているそうです。

まともな生活は無理?手足が使えず、仕事もできない状態に

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この病気をひとたび患ってしまうと全身で発育するイボに為す術は無く、手足をまともに使う事が出来なくなってしまうため仕事は以ての外、周囲の介助無しでは生活の質を保て無いのが現状です。

ツリーマン症候群を発症した人は?①アブル・バジャンダルさん

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世界でも4例しか報告されていないツリーマン症候群という稀な病気を発症してしまった人達の中で、最も多く外科手術を施された「アブル・バジャンダル」さんについてご紹介します。

バングラデシュ生まれのアブル・バジャンダルさん

1990年、アブル・バジャンダルさんはバングラデシュで生まれました。彼が15歳の時にある日突然、身体中にイボが現れ始めたため病院で受診するも、原因も治療法もわからず放置するしかなかったそうです。

次第にイボはみるみる成長を遂げ10数年後、そのイボは両手足合わせると5キロにも上ったそうです。当時、自転車タクシーの仕事に就いていた彼は、成長し過ぎたイボのせいで失職せざるを得ませんでした。

アブル・バジャンダルさんを支えた家族

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アブル・バジャンダルさんには献身的に彼を支えてくれている大切な家族がいます。彼と妻は幼馴染で、彼がこの奇病を発症後に結婚し、一人娘を儲けました。幸い、この病気が娘に遺伝する事はありませんでした。

ただ彼にとって一番辛かった事は両手の大きなイボが邪魔をし、娘を抱き上げられない事でした。そんな時、地元メディアが彼の病状を取り上げた事により事態は大きく変わる事となったのです。

アブル・バジャンダルさんは20回以上の手術を受けている

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メディアに取り上げられたアブル・バジャンダルさんと彼を懸命に支える家族の姿に心を打たれたシェイク・ハシナ首相が、国を挙げて彼を無償で治療する事を約束してくれたのでした。

その後、アブル・バジャンダルさんは1年間で少なくとも16回、イボの摘出手術を受けたのでした。お陰で娘を抱く事が出来る様になった喜びも束の間、再発を繰り返し、受けた手術は25回にも及びました。

治療したのはダッカ医科大学!全てのイボを摘出し、完治?

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ダッカ医科大学にて、25回もの摘出手術を受けたアブル・バジャンダルさんでしたが、医師が手術の成功を発表しようとした矢先に突然、医師の反対を押し切って自宅に帰ってしまったのです。

現在のアブル・バジャンダルさんは?病気が再発?

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幾度となく摘出手術を繰り返したアブル・バジャンダルさんは、いつまで経っても再発を繰り返す奇病に苛立ちを隠せなかったのでしょう。その頃の彼は終わりの見えない治療に希望を失ってしまっていたそうです。

医師の反対を押し切って病院を抜け出した彼は、その8ヶ月後母親に連れられて再度病院に戻ってきたのです。その間にも再発したイボは急成長し、手足のみではなく他の部位にまで広がりを見せていたのでした。

アブル・バジャンダルさんについて紹介する動画

上記にご紹介した動画は、彼が16回目の摘出手術を受けた後に作成されたものですが、この後もアブル・バジャンダルさんの苦しみは尽きる事なく、現在でもこの奇病と戦っています。

今では、半ば諦め気味のアブル・バジャンダルさんではありますが、ダッカ医科大学の病室で妻と娘と共に生活を送っています。医師団は今後も完治を目指し、更に治療と手術を行う予定だと発表しています。

ツリーマン症候群を発症した人は?②デデ・コサワさん

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二番目に紹介するツリーマン「デデ・コサワ」さんも、この原因不明の奇病を発症した数少ない患者の内の一人です。彼の全身を覆ったイボも世間に衝撃を与えました。ここからは彼とその闘病記録について解説します。

インドネシア・西ジャワ州出身のデデ・コサワさん

デデ・コサワさんは1971年、インドネシア・西ジャワ州で生まれました。彼も生まれた頃は正常で何不自由なく生活していましたが、10代の頃に怪我をしたのがきっかけでこの奇病を発症してしまいました。

デデ・コサワさんは全身の6kg近いイボを摘出

デデ・コサワさんもアブル・バジャンダルさん同様に「疣贅状表皮発育異常症(ゆうぜいじょうひょうひはついくいじょうしょう)」によって身体中のイボに苦しみました。

彼が15歳頃、歩行時につまずいて足に傷ができてしまい、その時にウイルスに感染してしまった事でこの奇病を発症したと言います。短期間でそのイボは成長し、やがてそのイボは彼の全身を覆ってしまいました。

2007年、メディアに取り上げられたデデ・コサワさんを知った当時のインドネシア大統領が彼の為に医療チームを立ち上げ、その医師団により彼の身体中を覆った5.8キロにも及ぶイボは切除されました。

治療したのはアメリカの皮膚科学の専門家だった

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デデ・コサワさんは5.8キロにも及ぶイボの切除に成功した訳ですが、その時に治療に当たったのはアメリカの皮膚科学の専門家アンソニー・ガスパリとインドネシアの医師でした。

手術の際、巨大化していたイボは電動鋸で切除し、100個以上の小さなイボは一つ一つ切り取り縫合する処置が取られました。頭のイボに関しては敗血症予防の為、電気止血装置が使用されたという事です。

現在のデデ・コサワさんは?病気が再発して死亡?

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医師団によって樹木の様に成長していた身体中のイボを切除されたデデ・コサワさんは、本来の手指を取り戻し字を書けるまでに快復しました。ですがその1年半後、またもイボが再発してしまったのです。

切除してもまた再発し、更に広がりを見せるイボには為す術もなくデデ・コサワさんは2016年1月、イボによる合併症が原因で45歳という若さで死去されました。

デデ・コサワさんについて紹介する動画

デデ・コサワさんは残念ながらツリーマンとして死去された最初の方となってしまいましたが、存命中妻や村人そして職場からも蔑まれた彼を唯一受け入れてくれたのは彼の両親でした。

治療の甲斐なく、亡くなられるまでこの病気に苦しめられたデデ・コサワさんですが、疣贅状表皮発育異常症の仕組みの解明に希望の光を残したと言えるでしょう。

ツリーマン症候群を発症した人は?③サハナ・カトゥンさん

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ツリーマン症候群と呼ばれる病気を患った方たちの中で、唯一の女性であるサハナ・カトゥンさん。まだ10代という若さでこの奇病に侵された彼女について解説していきます。

ツリーマン症候群女性初の発症者、サハナ・カトゥンさん

2007年、バングラデシュで生まれたサハナ・カトゥンさん。奇しくも彼女は世界で初めてツリーマン症候群を発症した女性となりました。当初、この病気は男性特有のものと見られていた為、大きな話題となりました。

2016年9月、それは突然サハナ・カトゥンさんの顔面に現れ始めました。6歳の時に母親を亡くした彼女は父親と生活を送っていましたが、その父親も当初は彼女の顔面のイボを心配していなかったそうです。

日増しに大きくなるそのイボに不安を覚えたサハナ・カトゥンさんの父親は娘を連れてダッカ医科大学へ駆け込みました。そこで、担当医によってそのイボの原因がツリーマン症候群によるものであると告げられたのです。

サハナ・カトゥンさんは手術を行うも、病状が悪化

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2017年2月、サハナ・カトゥンさんはダッカ医科大学病院にて1回目のイボ摘出手術を受けました。医師達にとって手術は成功したものと思われていましたが、症状は更に悪化の一途をたどるのでした。

現在のサハナ・カトゥンさんは?すでに死去?

医師達は術後、イボの症状が更に悪化してしまったサハナ・カトゥンさんの父親に対し、あと8回~10回の手術を勧めましたが手術費用の工面もさる事ながら完治する保証もないとして、手術を拒否しているようです。

サハナ・カトゥンさんについて紹介する動画

上記にご紹介した動画は、サハナ・カトゥンさんが1回目の手術を受けた後に作成されたものですが、彼女はこの後も樹木のようなイボに悩まされ続けています。

サハナ・カトゥンさんの父親は貧しい労働者であるにも関わらず、娘の治療中には仕事を休み付き添わねばならず、生計を立てるのも大変だったようです。父親は以下のように発言されています。

(手術の間)仕事を休んで娘と一緒にいなければならなかった。まともな食事をさせる金もない。娘は私に唯一残された家族なのに、病院のベッドで悲しげに座っているのを見るのはしのびない

(引用 : AFP BB NEWS)

ツリーマン症候群の原因とは?遺伝?ウイルス?

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別名「樹木男」とも呼ばれるツリーマン症候群ですが、未だ正確な原因や治療法が分かっていないのが現状のようです。ただし、現時点で推測されている原因の一つとしてウイルスが挙げられています。

そのウイルスとは、子宮頸がんや尖圭コンジローマ等の原因物質ともされている「ヒトパピローマウイルス(以下、HPV)」だと言われています。このHPVは人間の表皮にのみ感染し、イボを形成します。

そしてこのHPVには100種類もの型が存在し、その型によってイボの形状や発症する場所が異なるようです。その為、例に挙げたツリーマン3名もこのHPVが原因の一つであると考えられているようです。

ツリーマン症候群には、遺伝子が関係している?

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ツリーマン症候群はHPVが原因とされていますが、そのHPVに感染したからといっても殆どの人はHPVに対する抗体を持っている為、悪化する事はありません。

しかし、ツリーマン化してしまった患者はこのHPVに対する抗体が弱い遺伝子を持っているそうです。その為、通常ではありえないイボがどんどん発生し、増殖を繰り返すのだそうです。

補足としてこの遺伝子は劣性遺伝子であるため、両親が揃ってこのHPVに対する抗体が弱い遺伝子を持っていない限り、子供へ遺伝する事はないそうです。

免疫力の低下から発症?

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このツリーマン症候群を発症してしまった人々はHPVに対する抗体が弱い遺伝子を持っているため、その遺伝子異常により自己免疫システムが阻害され、その身体にHPVが侵入した事で発症に至ったとされています。

ツリーマン症候群が確認されたのは東南アジアだけ?

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このツリーマン症候群を発症した人々が住む地域は、その多くが東南アジア圏内であり、バングラデシュで2名、インドネシアで1名確認されています。その他に、中国で1名発症している男性が確認されています。

日本人は発症しない?

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日本においてツリーマン症候群の患者は現時点で確認されていないようです。あくまでも、HPVに対する抗体が弱い遺伝子でさえなければ、発症する事はないのです。

恐らく、日本人の中には「HPVに対する抗体が弱い遺伝子」を持つ人が存在していないのかもしれません。ただし、今の日本は日に日に国際化が進んでいる為、今後発症者が出ないとは言い切れないのも事実です。

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