コチニールカイガラムシは着色料の原料?コチニール色素?害はある? おもしろ

コチニールカイガラムシは着色料の原料?コチニール色素?害はある?

コチニールカイガラムシをご存知でしょうか。この虫は、赤色着色料として多く使用されているコチニール色素の原料です。まさか普段口にしている食品に虫が原料になっていたことを知らない人も多いのではないでしょうか。この赤色着色料のコチニール色素についてまとめてみました。

目次

[表示]

着色料コチニール色素の原料は虫だった?コチニールカイガラムシ?

ivanovgood / Pixabay

現在日本で食べられている食品の多くには着色料が使用されていることはご存知でしょうか。その中でも、赤の着色料として使用されているコチニール色素について調べてみました。

このコチニール色素の元となっているものは、コチニールカイガラムシだと言われていますが、そのコチニールカイガラムシとは一体何なのでしょうか。

赤色着色料で広く使われているコチニール色素とは?

stevepb / Pixabay

購入した食品の裏側に記載してある原材料名を少しだけ気にしていると、目に入ってくることが多いかもしれません。このコチニール色素とは、赤色着色料として古くから使用されてきた着色料のひとつです。

今でも多くの食品で、このコチニール色素は使用されています。

コチニール色素の原材料は虫?

そしてこのコチニール色素の原材料は、コチニールカイガラムシという虫なのです。

コチニール色素という色素の存在や、その名前をご存知の人は多いかもしれませんが、その原材料が虫だったということは知らない人は多いかもしれません。

画像付き!コチニール色素の原材料となるコチニールカイガラムシとはどんな虫?

コチニールカイガラムシは、コチニールカイガラムシ科に属している虫で、別名をエンジムシと呼ばれています。成虫のメスは約3ミリメートルの大きさで、オスはその約半分ほどの大きさとなっています。

赤色着色料として食品添加物に使用されているのみだけならず、絵の具などを染色するためや、主に口紅などの化粧品の多くにも使用されています。

産地はどこ?養殖されている?

skeeze / Pixabay

コチニールカイガラムシは、中南米に位置するペルーなどに生息しており、ウチワサボテン属のサボテンに多く寄生している虫とのことです。

そして世界のシェア80%のコチニールカイガラムシはこのペルーで養殖されているそうです。

別名はカルミン酸色素?英語名では何という?

RitaE / Pixabay

そしてこのコチニール色素を別名カルミン酸色素と呼びます。英語で書くと「cochineal extract」となります。

身近な食品が多い?コチニール色素が使われている食品まとめ

Daria-Yakovleva / Pixabay

多くの食品に使用されているこのコチニール色素ですが、具体的にどのような食品に使用されているのでしょうか。調べてみました。

虫が原料の着色料があることはあまり知られていない

Hans / Pixabay

前述したように、コチニール色素はコチニールカイガラムシを原材料としており、そのコチニールカイガラムシが虫であるという事実を知っている人は少ないのです。

ファンタグレープに使われているというのはただの噂?

stevepb / Pixabay

ファンタが大好きで今もよく飲んでいるという人は多いのではないでしょうか。現在販売されているファンタグレープにはこのコチニール色素は使用されていませんでした。

しかし、過去の成分表示までを調べることはできなかったので、昔は使用されていたという噂は本当なのかもしれません。

リボンナポリンには最近まで入っていた?

北海道限定で販売されている、清涼飲料水のリボンナポリンですが、2017年に商品が改正されてコチニール色素の使用を取りやめることとなったようです。

現在はパプリカから抽出したパプリカ色素を使用しています。

ファイブミニは2017年リニューアルで変更?

大塚製薬が販売しており、特定保健用食品としても認可されているファイブミニも2017年でリニューアルをし、その際にコチニール色素の使用をやめました。

現在はトマトから抽出されたトマト色素の使用がされています。

カンパリには2007年まで使われていた?

カンパリオレンジやカンパリソーダなどのカクテルとして飲まれているカンパリですが、こちらも過去にコチニール色素が使用されていました。

現在は赤色2号などの合成着色料が使用されています。

虫だから嫌われる?スタバは現在コチニールを使用していない?

Pexels / Pixabay

アメリカのスターバックスでは、ストロベリーフラペチーノにコチニール色素を使用していることが判明しました。2012年にこのコチニール色素の使用をやめてトマト色素へと順次変更していくと発表をしています。

これは、ベジタリアンがコチニール色素はコチニールカイガラムシが原材料で、動物性の食品の使用を控えて欲しいとスターバックス側に訴え出たことでこのような事態となったそうです。

現在日本のスターバックスでは、コチニール色素の使用はしておらず、赤色40号や紅こうじ色素を主に使用しているとのことでした。

いちごミルクや蒲鉾など今も使われているものも

昔から使用されてきた赤色着色料のコチニール色素ですが、現在では多くの企業などではその使用を控えている傾向にあるようです。

しかし、コチニールカイガラムシを原料としてコチニール色素が未だに使用されている食品はたくさん存在しています。

いちごミルク、蒲鉾、かき氷のイチゴシロップなど鮮やかな赤色をした食品がその代表としてよく取り上げられることがあります。

その他ハムやウインナーなど赤系の食品に多く使用されている

webandi / Pixabay

上記の飲料水や蒲鉾などの、いかにも赤い色をした食品のみならず、多くのソーセージやハムなどの製品にもコチニール色素は使用されています。

もしも冷蔵庫にハムやソーセージがあれば、確認していみてはいかがでしょうか。

口紅などの化粧品にも入っている?

Pexels / Pixabay

そして食品のみならず、口紅や頬紅といった化粧品の多くにもコチニール色素は使用されています。食品ではないですが口紅ももちろん、体内に摂取してしまう可能性は高いです。

コチニール色素は有害?アレルギーを引き起こす?

HNBS / Pixabay

では、このコチニールカイガラムシを原材料としているコチニール色素は、なぜ多くの企業で使用されることが少なくなっていっているのでしょうか。

有害だという声や、アレルギー反応を起こしてしまうという声が上がっています。本当なのでしょうか。調べてみました。

安全性には問題はない?食品衛生法で着色用の食品添加物と認められている

Daria-Yakovleva / Pixabay

コチニールカイガラムシが原料として作られているコチニール色素ですが、実は厚生労働省の「食品添加物ガイドライン」上の安全性試験項目を全てクリアしているとのことです。

そのため、安全上問題は全くないということが言えます。

「食品添加物危険度事典」では危険度3に分類されている?

LubosHouska / Pixabay

食品添加物の危険度を示している「食品添加物危険度事典」では、実はコチニール色素は危険度3に属しているのです。

厚生労働省は安全性に問題はないとしているのにも関わらずです。なぜなのでしょうか。

アレルギーの恐れはある?一部の人がアレルギーを引き起こす?

cenczi / Pixabay

過去にコチニール色素を摂取した人がアナフィラキシーショックを起こしてしまったという事例があります。

しかしこれはコチニール色素自体にアレルギー反応を起こしたのではなく、コチニール色素を精製する際に除去しきれなかったコチニールカイガラムシのたんぱく質にアレルギー反応を起こしてしまったそうです。

アレルギー症状のメカニズム

sweetlouise / Pixabay

ウイルスや細菌から体を守る免疫という機能が通常備わっています。この食物アレルギーは、本来ならば無害であるはずの食品に対して免疫機能が過剰反応をしてしまい、身体に様々な症状が起こってしまうのです。

免疫反応に問題が生じていたり、消化吸収が未熟な場合などに食物を異物として認識してしまうことがあります。身体の育成がまだ未熟な子供にアレルギーが多いようです。

女性に症状が多いのは化粧品のせい?

Foundry / Pixabay

コチニール色素には不要な物質CC38Kがコチニールカイガラムシのたんぱく質ですが、このCC38Kが残留した口紅などの化粧品を毎日使用することで、アレルギー反応をおこしてしまう女性もいるようです。

そのため、このコチニール色素の食物アレルギーは男性は非常に少ないものの、20代~50代の女性が占める割合が非常に多いものとなっています。

コチニール色素の作り方・製造方法は?

kaboompics / Pixabay

安全性には問題がないと謳われていたり、その一方でアレルギーを引き起こすなど、様々なことが言われているコチニール色素ですが、現在も多くの食品の赤色着色料として使用されています。

その赤色着色料の作り方はどのようなものなのでしょうか。

コチニール色素の作り方

Alexas_Fotos / Pixabay

コチニールカイガラムシのメスにしか、この赤い色素は存在していません。産卵前になると、体長が約2倍の大きさ(3ミリメートル)に膨らみます。その産卵前の時期に、人間の手で採取されています。

採取されたコチニールカイガラムシのメスは、煮沸されて天日で乾燥させます。それをエタノールや水で抽出することにより、コチニール色素が作られているのです。

赤色1㎏を作るのにコチニールが14万匹必要?

Sponchia / Pixabay

このコチニール色素を1キログラム作るのに、なんとコチニールカイガラムシが14万匹必要になるようです。手作業で採取しているということですから、途方もない作業が行われているということになります。

メスにしか色素がない?オスとメスの見た目の違いは?

Preben66 / Pixabay

上述しましたが、コチニールカイガラムシのメスだけに赤い色素が存在しています。オスはメスの約半分ほどの大きさしかなく、口を持っていないために何も食べることもなく交尾をするとすぐ死んでしまいます。

サボテンの樹液を吸い、メスは3か月ほど生きると言われています。平たい体で羽はないようです。オス1匹に対してメスの数は200匹いると言われています。

コチニールの代わりとして有望なのはムラサキイモ?

auntmasako / Pixabay

現在、コチニールカイガラムシが原料となっているコチニール色素を使用している企業は減少傾向にあります。トマト色素やその他の合成着色料の使用に切り替わっているようです。

その一方で、ムラサキイモを原料とした赤色着色料が注目され始めています。しかし、このムラサキイモから色素を抽出することはまだ技術的に難しく、非効率的であるようです。

そのため、今すぐに代理として使用できるほどの量を生産できないという問題に直面しているようです。

コチニール以外の虫が原材料の着色料一覧

eismannhans / Pixabay

コチニール色素の原料がコチニールカイガラムシという虫で、その虫のたんぱく質が原因でアレルギー症状を引き起こしてしまうことが問題となっています。

しかし、実はコチニール色素だけでなく、その他の着色料にも虫が原料として使用されているものがあるのはご存知でしたでしょうか。詳しく確認していきましょう。

銅葉緑素は蚕の幼虫の糞?

銅葉緑素という緑色着色料は、抹茶製品などの多くの緑色の食品に使用されています。実はこの銅葉緑素の原料は蚕の糞から生産される「蚕沙(さんしゃ)」というものなのです。

この蚕沙を乾燥させて、蚕沙に含まれている葉緑素と銅を結合させることでこの緑色の着色料が生産されています。

実はこの蚕沙ですが、昔から肥料や家畜の飼料として使用されてきました。そして漢方の生薬としても活用されてきた成分なのです。

NEXT:抹茶アイスやメロンソーダに使われている?
1/2