笹子トンネルとは?天井落下事件で死者多数?裁判の様子や判決は? 芸能人

笹子トンネルとは?天井落下事件で死者多数?裁判の様子や判決は?

笹子トンネルは山梨県にあるトンネルです。2012年には天井落下事故が起こり、9名が亡くなりました。この事故の原因や責任を求め、遺族はトンネル管理会社に対して裁判を起こしました。その判決についてや、この事故で難を逃れた車インプレッサについてまとめました。

目次

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笹子トンネルとは?天井落下事故が起きた?

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天井落下事件があった笹子トンネルは一体どのようなトンネルなのでしょうか。笹子トンネルについてご紹介していきます。

笹子トンネルとは?

笹子トンネルとは、山梨県大月市と甲州市の間に存在するトンネルのことです。「笹子トンネル」と一言で言っても、そのトンネルは複数存在します。

それは、JR東日本の中央本線であり笹子駅~甲斐大和駅間を結ぶ笹子トンネルと、中央自動車道の笹子トンネル、そして国道国道20号の新笹子トンネルです。

また、リニアモーターカーの実験の線路として上記とは別の笹子トンネルも存在するようです。

新旧笹子トンネルが存在?それぞれのトンネルの長さは?

JR東日本中央本線の笹子トンネルには新笹子トンネルと旧笹子トンネルが存在します。下り線として利用されている旧笹子トンネルは4656m、上り線として利用されている新笹子トンネルは4670mの長さです。

一方、笹子トンネル天井落下事故がおこった中央自動車道の笹子トンネルは、下りが4717 m、上りが4784 mで、中央自動車道では恵那山トンネルに次いで2番目に長いトンネルです。

旧笹子トンネルは事故が起きた心霊スポット?場所や地図は?

旧笹子トンネル(笹子隧道)では、少女の幽霊がでるという話があります。その少女は昔このトンネルで交通事故によって無くなった少女だといわれています。

旧笹子トンネル(笹子隧道)の住所は「山梨県大月市笹子町黒野田県道212号線」です。こちらはJRや中央自動車道とは関係ない県道212号線です。

このあたりはたくさんの山があるので、トンネルも数多く存在します。迷わないように気を付けましょう。

笹子トンネル(中央自動車道)では、天井落下事故が?場所は?

中央自動車道の笹子トンネルでは、2012年に天井落下事故が起こりました。この事故によって、その時に笹子トンネル上り線を利用していた乗用車などが巻き込まれて、9名が命を落としました。

中央自動車道の笹子トンネルの場所は、大月ジャンクション(山梨県大月市)と勝沼インターチェンジ(山梨県甲州市)間にあります。

天井落下事故はその上り線で、大月市側の出口から約1700m付近で起こりました。

笹子トンネル天井落下事故とは?

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山梨県の要として使用されている笹子トンネルですが、2012年に笹子トンネルで痛ましい事故が起こりました。その天井落下事故について詳しく説明していきます。

2012年12月2日、笹子トンネルで天井が落下

笹子トンネル天井落下事故は2012年12月2日の午前8時頃に発生しました。

天井板のコンクリートが130mに渡って剥がれ落ち、ちょうどその下を走っていた車にあたって合計9人のトンネル利用者が亡くなりました。

その事故を間一髪のところで逃れた人は「天井からメリメリという音がして、アクセルを踏み切って逃げた」と話していました。

テレビでは様々な名前で報じられている?

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テレビなどのメディアでは、「笹子トンネル天井落下事故」や「笹子トンネル事故」、「笹子トンネル崩壊事故」などと様々な呼び方をされているようです。

「笹子トンネル天井落下事故」という名称は、国土交通省が用いている名前のようです。

ワゴン車などの車3台が下敷きに?

天井落下事故によってレンタカーのワゴン車や、乗用車、食品運搬用のトラックの3台が事故に巻き込まれました。

天井落下によって直接下敷きになったのは、レンタカーのワゴン車、そして、乗用車でした。食品運搬用のトラックは、直接下敷きにはならなかったものの、この事故に巻き込まれてしまいました。

高速道路上で起きた事故の中で死亡者数最大の事故?

2019年現在、笹子トンネル天井落下事故は、日本の交通道路での事故で最も多い人数の9名が亡くなった痛ましい事故として、現在も供養されている状態です。

9名の焼死体・遺体が発見?遺体の損傷が激しい?

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この事故で9人が亡くなってしまいました。そのうちの5人はレンタカーのワゴン車に乗っていた20代、2人は乗用車に乗っていた60~70代の男女、そして、トラックに乗っていたのは50代の男性でした。

このうち、ワゴン車や乗用車は車種がわからないほど燃えてしまったようです。このことから推測されるのは、当然その車に乗っていた人たちの遺体の損傷は激しかったことは想像に難くありません。

トンネル内では火災も発生?

亡くなった9人は焼死体で発見されました。これは、天井落下によって、車が損傷し、それが燃え上がった結果として、火災が発生しました。

救急隊が到着した時の証言では、笹子トンネルの入り口に到着した時はトンネルの奥が見渡せるほど視界は良好だったようですが、奥に進むにつれて煙で視界が悪くなったといいます。

消防車で中に入ると、両脇の歩道を歩いて避難している人がいたが、車に残っている人もいたので、避難を呼びかけた。途中から車を降りて進むと、煙の濃度が増してきて懐中電灯の光も足元に届かなくなり、奥では爆発音も聞こえたため、退避せざるをえなかった。

(引用:Wikipedia)

トンネルの排煙設備は作動しなかった?

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笹子トンネルの排煙設備は、この事故で作動することはありませんでした。なぜなら、トンネル内の天井が落下したことによって、トンネル内の排煙・換気機能が失われてしまったからです。

笹子トンネルのの排煙設備や換気設備は、「横流換気方式」という構造を採用しています。この構造は、トンネルの横半分から上をコンクリート等の天井で区切り、その上部をダクトにする構造です。

この横流換気方式は長距離のトンネルでよく採用される構造です。しかし、笹子トンネルの事故のように天井崩壊によって仕切りがなくなると、その役目を果たせなくなってしまいます。

12月2日・3日、NEXCO中日本は記者会見で謝罪と説明を行う

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笹子トンネル天井落下事故の後の12月2日と3日にNEXCO中日本の金子剛一社長らは記者会見で謝罪とこの事故に関して説明を行いしました。

その時に、トンネルの天井が落下した原因は、つり金部の老朽化によるものだと説明しました。しかし、そのあとに国土交通省の調査委員が調べたところ、つり金部やボルトの腐食は確認できませんでした。

さらに調査を進めたところ、天井工事に670以上もの不具合が発見されました。

笹子トンネルは1年に一度の定期点検、5年に一度の詳細点検を実施しており、事故の直前は2012年9月に詳細点検を実施していたが、このときは異常は特に見当たらなかったという。しかし事故後の2012年12月13日の検査では、笹子トンネルの下り線に、天井と鋼板をつなぐつり金具のアンカーボルトの脱落や、つり金具と鋼板をつなぐボルトの脱落など、670以上の不具合が確認され、これは他のトンネルに比べ飛び抜けて多い数字だった。復旧に向けた上り線トンネルの緊急点検の結果でも、崩落現場付近約110mを除く範囲で、アンカーボルト11,613カ所のうち、ボルトの緩みや欠落などの不具合が1,211カ所で確認された。

(引用:Wikipedia)

管轄内にある同型のトンネル計4ヶ所を緊急点検

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笹子トンネル天井落下事故を受けて、NEXCOの管轄内にある換気システムが同型のトンネルを4か所すべての緊急点検を行うといい、実行されました。

この時に点検されたのが、中央自動車道下り線笹子トンネル、新東名高速道路富士川トンネル、中央道恵那山トンネル、東名高速道路都夫良野トンネルの4か所でした。

この時に行われた点検方法は打音点検です。打音点検とは、天井をハンマーのようなものでたたき、異常がないかどうか確かめる方法です。

山梨県警はNEXCO中日本を業務上過失致死容疑で捜査

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山梨県警は笹子トンネルの事故より、NEXCO中日本を業務上過失致死容疑で調査を行い始めました。

そして、笹子トンネルの事故5年後の2017年11月9日、山梨県警はNEXCOの役員4人と点検作成に関与した責任者を業務上過失致死容疑で書類送検する方針を固めたことを明らかにしました。

捜査関係者によると、一部は起訴を求める「厳重処分」ではなく、地検に判断を委ねる「相当処分」の意見を付ける可能性がある。事故はトンネルの設計や長期にわたる維持管理の不備など複合的な原因で起きたとされ、当時の関係者個人の刑事責任を問えるかどうかを、甲府地検が慎重に判断する。

前社長らは、天井板のつり金具を固定するトンネル最頂部のアンカーボルトが劣化で緩み、崩落する危険性があったにもかかわらず、必要な点検を怠り、事故を引き起こした疑いが持たれている。

事故3カ月前の24年9月の点検は、別の場所の点検を優先させるため日数を短縮、解体に時間がかかる足場を使わない方法に簡略化されていた。

(引用:産経ニュース)

なぜ笹子トンネル天井落下事故は起こったのか?

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国内最大の高速道路での事故になってしまった笹子トンネル天井落下事故ですが、なぜこのような事故が起こってしまったのでしょうか。その詳細をご説明します。

笹子トンネル天井落下事故の原因は諸説ある?

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笹子トンネル天井落下事故の原因は諸説あると言います。そして、大体笹子トンネル天井落下事故の原因として話されているのは5つの原因です。

それは、点検困難なトンネルの設計だったり、工事をする際の天井の設計・施工方法の理解不足、設備の老朽化、ずさんな点検、そして、地震などの外圧によるものと言います。

①点検困難なトンネルの設計

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笹子トンネルの設計は横流換気法という全体構造で、点検が困難な構造をしています。「横流換気法」というのは、半円型のトンネルの上部半分をダクトのように利用する全体構造のことです。

ダクトの役目を果たすトンネルの上半分と、車が走行するトンネルの下半分の間にはコンクリートの仕切りが必要になります。そして、その仕切りを点検するのには、交通量が多いトンネルだと非常に難しいのです。

笹子トンネルは交通量が多いトンネルで、10kmの渋滞になることもしょっちゅうあるトンネルです。その中で、点検をし辛い構造であることも加えて事故の原因になったのではないかといわれています。

②天井の設計・施工法の理解不足

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天井の設計・施工法の理解不足によって笹子トンネル天井落下事故は発生してしまったと言われています。天井の設計は基本的にアンカーボルトで天井を吊り下げる方法を採用されていました。

笹子トンネルの設計において、1つのボルトあたり4トンまで耐えられるということになっていました。しかし、事故発生後の調査によると、113本のボルトは4トン未満で抜け落ちてしまいました。

この状態だと、老朽化というよりも、さしょの設計と施工法が安全なものではなかったということが指摘されています。

笹子トンネルの天井板は、トンネルの上部に鉛直方向に削孔した場所に、樹脂・硬化剤・骨材からなる接着剤カプセルを装填したうえで孔内に接着系アンカーボルトを打設し、このボルトで天井板をつり下げるという施工法が取られていた。この施工法には、接合部の削孔が鉛直方向であるため荷重が分散されないこと、天井板の荷重を接着剤のみで支えている構造であることなどの問題が指摘されている。2006年に米・ボストンで起きた同様の事故との類似性から、使われている接着剤の特性を設計側と施工側、双方が把握していなかったことも指摘された。

(引用:Wikipedia)

③設備の老朽化

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設備の老朽化も笹子トンネルの事故の1つの原因であるといわれています。NEXCOの金子社長は、設備の老朽化が一番の事故の原因であると事故後の記者会見でも説明しています。

しかし、実際のところ笹子トンネル天井落下事故の4年前に、関門トンネルで天井落下事故が起こっています。関門トンネルの後に、老朽化に関する対策をしてこなかったことも責任問題として問われました。

また、設備老朽化によるものの理由として、笹子トンネルが開通した1977年以降、ボルトと接着部分やつり金部分の修繕工事などはされていなかったことも挙げられます。

④ずさんな点検

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笹子トンネルは1年に1度の定期点検が行われていました。事故が起こった3カ月前の2012年9月にも詳細点検が実施されていましたが、その時の結果は異常は特に見当たらなかったといいます。

しかし、笹子トンネル天井落下事故の後の点検では、つり金のアンカーボルトの脱落、つり金具と鋼板をつなぐボルトの脱落など670以上もの異常が発覚しました。

天井落下現場付近では、ボルトのゆるみや欠陥などの異常が、11613か所のうち1211か所で確認されました。このことから、今まで行われてきた点検がずさんなものだったということができます。

⑤外圧

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事故の直後に行われた記者会見で、NEXCOの代表らは事故原因は老朽化の他にも東日本大震災の影響などの外圧の可能性もあると話していました。

他の同じような構造のトンネルでも、地震によってトンネル自体が歪んでしまった事例もあったため、この話が持ち出されました。

国土交通省の事故調査・検討委員会は最終報告書を作成

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国土交通省の事故調査検討委員会は、2013年6月に笹子トンネル天井落下事故の最終報告を作成しました。

その内容は、施工時からボルトの強度が設計通り十分な強さでなかったこと、ボルトを固定していた接着剤が劣化していたことなどです。これらの複数の要因が合わさって、事故がにつながったとしました。

同時に、耐風性などの設計の計算が間違えており、ボルトの耐久性に関する知識が十分でなかったこと、そしてそのボルトの状態を12年間も確認していなかったことは、NEXCOの管理体制が不十分だともされました。

笹子トンネル天井落下事故の裁判

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笹子トンネル天井落下事故によって失われた命のために、その遺族は責任を明確にするために裁判を起こしました。その詳細をご説明していきます。

遺族はNEXCO中日本に対し3つの民事裁判を起こす

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笹子トンネル天井落下事故後、遺族はNEXCO中日本と笹子トンネルの設計・施工を行った子会社に対して、3つの民事裁判を起こしました。

その3つは、NEXCO中日本とその子会社に対して損害賠償請求、そしてワゴン車に乗っていた唯一の生還者の女性による損害賠償請求、そして、被害者5人の遺族による損害賠償請求です。

それぞれの裁判について詳細をご紹介していきます。

①NEXCO中日本とその子会社を訴訟

まず、笹子トンネルで亡くなった9人の遺族は、NEXCO中日本とその子会社に訴訟を起こしました。横浜地方裁判所は、遺族側の主張を全面的に認める判決をしました。

点検を適切に行っていたら避けられた事故であるという遺族の主張が認められ、会社側の過失が認められました。遺族側、会社側共に控訴せず、一審判決で確定しました。

横浜地裁はこの裁判で、会社側は遺族側に合計4奥4371万円余りを支払うように命じました。

②生還した女性が起こした訴訟

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5人が亡くなったワゴン車に乗っていて唯一生還した女性は、NEXCO中日本と子会社の事故当時の役員4人に対して約2600万円の損害賠償を求めて訴訟を起こしました。

事故から4年後の2016年2月、横浜地方裁判所で和解が成立しました。この時に和解金が支払われたかどうかなどの詳細は明らかにされませんでした。

③被害者5人の遺族による訴訟

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ワゴン車で亡くなった5人の遺族もまた同様に、NEXCO中日本の当時の役員4人に対して損害賠償を求めて、訴えを起こしました。

その主張は「老朽化したトンネルの点検や補強工事を支持する義務があったのにそれを怠った」というものです。その損害賠償請求額は2400万円でした。

しかし、横浜地方裁判所は2016年2月に遺族の請求を棄却しました。裁判長の判決の理由は、役員4人が事故を予見できたとは認められないというものです。

NEXT:賠償金支払いの判決が出た一方、棄却の判決も
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