都市伝説「ソニータイマー」とは?ソニーを苦しめる正体と真実

「ソニータイマー」の意味をご存知ですか? テレビなどのソニー製品が保証期間を過ぎた直後に故障するという都市伝説のことを指します。原因は何だったのでしょうか。またそれは真実なのかウソなのか、今回は全貌を明らかにしていきます。

都市伝説ソニータイマーとは?

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都市伝説のソニータイマーの意味、そしていつから何がきっかけでささやかれるようになったのか、その概要をみていきましょう。

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ソニータイマーの意味

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ソニータイマーとは、保証期間を過ぎた途端に故障するソニー製品が多いことから、一定期間を過ぎたら故障するように製品寿命をコントロールしているということを意味する造語です。

技術にこだわりの強い日本人たちによって都市伝説として広まり、ネット上やマンガのネタなどでもよく取り上げられているため多くの人が信じてきました。

ソニー製品が壊れたときにネットなどで「ソニタイマーが発動した」といった表現で書き込まれるケースが多く見られます。

1970年代後半から言われるように

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この都市伝説がささやかれるようになったのは海外製品との競争が激しくなった1970年代後半です。実際にソニーを使っている顧客からの指摘が出るようになりました。

ただ、こういったタイマーのような不良品を仕込んでもブランドに悪印象をつけてしまうだけなので、意図的にやったとは考えにくいものです。

現在は技術も当時より上がっているとはいえ、この都市伝説はいまだに根強く残っています。

ソニータイマーがあると言われた品

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それでは実際にどんな製品がどのように故障してソニータイマーと言われているのでしょうか。順番に見ていきましょう。

ソニータイマーが現実になったと言われたテレビ

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2006年2月にソニーは、2005年10月20日発売の薄型テレビ「ブラビア」のプロジェクションテレビ「Eシリーズ」2機種で、視聴時間が1200時間を超えると電源に不具合が生じたことを発表しました。

それが平均的な使用時間で計算するとちょうど一年の保証期間を過ぎたところにあたるため、これぞソニータイマーだと噂されました。

ソニーは「不具合は試験を行っている途中で発覚したに過ぎず、不具合が起こるように設計した訳ではない」と答えています。

Xperia

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KDDIは、「Xperia VL SOL21」の不具合を発表しました。電源を入れても立ち上がらないケースがあるというものでした。

これにあたってはソフトウェア更新を提供しました。しかし更新には12分~23分かかり、約30MBのファイルをダウンロードする必要があったりと利用者には手間のかかるものでした。

また保証期間内にも、購入後4日で再起動とフリーズの現象が起こったり、曲が再生できなくなったりと不具合が多発しています。

カメラ

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ソニーのカメラレンズSELP1650が、保証期間を過ぎた直後にカメラ本体に装着しても認識されなくなったという不具合報告も複数寄せられています。

また保証期間内の故障で修理した症状が保証期間が過ぎてから再発して有償修理になったケースもあります。

PS3

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PS4発売直前に立て続けに故障したケースや、電源が入らなくなる「YLOD(Yellow Light Of Death)」というソニータイマーの中でもよくある故障が起こったという報告があります。

このYLODは何の前触れもなく電源が入らなくなり、そのまま動かなくなるため、データを失ったりディスクを取り出せなくなってしまう現象です。

PS3の初期型ではほぼ必ず起きる現象として広く知れ渡っています。しかしソニーはリコールなどの対応はしませんでした。

PS4

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PS4は保証期間内に不具合が起きたという例もいくつかあります。この場合は無料サポート期間でソニータイマーには当たりませんが品質において疑問が残ります。

購入後ものの1時間でフリーズして故障したという人が続出しました。その原因に、機器の一部が中国のインターンシップの中学生によって工場で組み立てられたことが挙げられます。

すでにソニータイマーのイメージが付いてしまっているソニーですが、さらに追い打ちをかけることになってしまいました。

ウォークマン

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ウォークマンが半年で壊れたというケースや、NW-ZX1は保証期間を過ぎた直後に不具合が起きたというケースもあります。

起動画面が表示されたまま操作できず、電源を切ったりリセットすることもできなくなりバッテリーだけが消耗される状況になったりするようです。

ソニータイマー以前にサポートの対応が最悪とも言われている

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また、ソニータイマー以前にソニーのサポート対応の悪さを指摘する声も出ています。

修理に出した新品製品が異常なしと判断されそのまま戻ってきたもののやはりおかしいと送り返すと、前回は壊れておらず初期不良ではないので修理になると言われたユーザーもいます。

保証期間ギリギリに修理を依頼したものの、電話上で状況を確かめたり時間を置いているうちにいざ修理しましょうと提案されたときには保証期間が過ぎていて修理費用がかかった例もあります。

他にも様々な機械にソニータイマーがあると言われている

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2006年にはアメリカのPC最大手デルが、PCに内蔵されているソニー製のバッテリーを発火の恐れがあるとしてリコールした際もソニータイマーだと批判されました。

このニュースが世界的に報じられ、それまでただの都市伝説だったソニータイマーが真実味を帯びる原因にもなりました。

ソニーはソニータイマーを認識しているのか

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ネットや世間ではソニータイマーが浸透してしまっていますが、ソニー自体はこの問題を認識しているのでしょうか。そしてどのように受け止めているのでしょうか。

2007年の株主総会で当時の社長は「認識している」と答えていた

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2007年6月21日に東京で株主総会を開いたソニーですが、そこで中鉢良治社長(当時)はソニータイマーという批判について「認識している」と答えました。

それは批判を認識しているというものですが、ソニータイマーを実装しているかのように勘違いして受け取っている人もいるようです。

続けて社長は、品質、価格と供給が大切で顧客に満足してもらうことが必要とした上で、「そのバランスが崩れご迷惑をおかけしました」と発言しました。

ソニータイマー自体は存在しないとソニーが否定

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実際にソニータイマーなるものが搭載されているということは2006年にソニーが否定しています。しかしそういったイメージがついてしまっていることも認めています。

技術・サポート・マーケティングの向上でそうしたマイナスイメージを払拭すべく、連携を取ってイメージアップ向上を図るという発言をしました。

他にも競合する企業があるなかで自社の名を汚すような行為をするとは通常は考えにくいものです。

ソニーはソニータイマーという都市伝説に悩まされてきた

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イギリスTelegraph紙によると、2010年時点でこのソニータイマーという説にソニーは20年以上悩まされ続けているといいます。

長年に渡ってイメージアップに取り組んでいるものの、保証期間後に製品が故障するたびに伝説が揺るぎない真実として語られるようになったということを報じています。

またその記事の分析によると、PlayStation 3の人気がずっとある理由はソニータイマーの呪いがかかっていないからだそうです。

ソニータイマーの真相は?原因について

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結局のところ、製品にソニータイマーが仕込まれているという事実はありません。ではなぜここまで広まってしまうほどに類似の故障例などが多いのでしょうか。

製品数が多いから故障の事例も増える

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まず考えられるのは、シンプルに製品数の多さによる思い込みです。ソニーは電化製品で圧倒的なシェアを占めているので、故障の多さも悪目立ちしてしまったというものです。

実際にソニー製品だけが壊れやすかったり、保証期間を過ぎた直後に壊れたりといった事実を示す統計データは存在しません。

どこの家庭にも必ずと言っていいほどあるであろうソニー製品なので、それが壊れたとなるとソニータイマーだと決めつけてしまうこともありそうです。

ユーザーの使用方法にも問題がある?

見落とされがちなのが温度管理です。例えばBlue-rayレコーダを通気の良い環境に置いていたとしても内部はプラス10℃高い温度になっています。

知らないうちに破壊に繋がらない限界温度を超えていて、少しずつ機器に不具合が蓄積されていっているということが実はよく起こっているのではないでしょうか。

熱による問題での故障は約半年~1年半で起こってきます。ソニータイマーの一番の要因とも言えそうです。

ホコリ対策や丁寧に扱う事が大切

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機器の内部、冷却に使っているファンやヒートシンクには掃除されることのないホコリがどんどん溜まっていく一方です。

これも早ければ1年ほどで故障を引き起こす原因になり得るので、密室ではないホコリのかぶりにくい高さのある場所に置くことが好まれます。

また頻繁なON・OFFは良くないですが、機器を使わないときは電源を切ることでより長持ちさせることが出来ます。。

壊れやすさは思い入れの強さ?

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他社製品にはこういった都市伝説がないのにソニーだけが言われる理由のひとつとして、ソニー製品のデザイン性の高さと小型化も考えられます。

デザインや性能へのこだわりが耐久性など内部の負担を大きくしていることは否定できません。

そのデザインを気に入って多少高価なソニー製品を買った人は愛着を持っているでしょうから壊れた時のがっかり感も強く、またソニーかと印象に残りやすいかもしれません。

ソニータイマーについて海外の反応

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日本を代表するメーカーとして海外でも人気のあるソニーですが、こういった一連の流れに海外ユーザーはどんな反応を見せているのでしょうか。

ソニーの品質と値段の高さに言及する声が多数

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世界的に賛否両論ありますが、ソニーは日本を代表する高品質のメーカーだという意見が多く見られます。また、価格が高いという意見はどこの国も一致しているようです。

「ソニーは良い製品を作るんだけどね。じゃあ何で新しいソニーの製品をあまり買わないのかって言うと、ソニーの物って壊れないんだもん。」「ソニーはムダに高い製品ばかりなんだよな~。そういう製品を見直していけば問題はなくなるでしょ。」

(引用:【海外の反応】パンドラの憂鬱)

自国製品と比べるコメントもちらほら

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海外ではこの都市伝説は、Sony Timer または Sony Kill Switch と呼ばれています。

ソニーだけに限ったものではないという比較的楽観的な意見も見られるなか、バッサリと日本製品を否定するコメントまでさまざまです。

「ソニーだけじゃない。アップルも似たようなことやってるさ。」「日本の電化製品はガラクタばかりだから、アメリカ製を購入することをオススメするよ。」

(引用:Talko)

Xperiaの不具合は「死の眠り」といわれる

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画面が待機状態から立ち上がらない不具合が報告されたXperiaに関して、海外ではこの症状を「Sleep of Death(死の眠り)」と呼ばれています。

最新アップデートで改善した例もあるなか、それを否定するものがあるのも事実です。

また、通知バーの表示が真っ暗になる例もあります。再起動して治ってもしばらくすると再発したりと不安定な状態が続きます。

ソニータイマーは最近では死語になりつつある?

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ソニータイマーという言葉が盛んに使われていたのは2007年頃までで、最近では耳にすることもなくなりました。世間を納得させられたということでしょうか。

ソニーの製品をずっと使い続けられているという人もいる

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ソニーの技術力からもソニータイマーは都市伝説に過ぎず、今となっては死語だという意見もあります。製品の完成度も向上しています。

実際にソニー愛用者からは10年~35年以上も壊れずに使い続けているという声も上がっていることがそれを証明しています。

ネット上では長年故障せずに使い続けているユーザーから、すぐ壊れる人は無意識的に乱暴に扱ったりしているのでは、という声も多数上がっています。

すべては売れすぎたソニーへのネガティブキャンペーンだった?

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ソニー製品だけが目立って劣っていたりタイマーを仕掛けていたりというような事実は見当たりませんでした。そこで言われ始めたのがネガティブキャンペーン説です。

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