被差別苗字の一覧ってある?多い苗字は?被差別地域の特徴は? 社会

被差別苗字の一覧ってある?多い苗字は?被差別地域の特徴は?

江戸時代から「えたひにん」という最下層の身分の人達を、一定の被差別地域に集めて差別していました。その後は「同和部落」という呼び方で被差別され、現代でも問題になっています。被差別部落の一覧や大阪のあいりん地区の芸能人などを紹介します。

目次

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被差別苗字の一覧はある?部落に多い苗字って何?

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日本に被差別地域が生まれたのは、江戸時代に身分階級が導入されてからだとされています。差別を受けることを被差別といい、差別を受けた人々が集まって暮らした場所を「部落」と呼んできました。

被差別地域、部落には同じ苗字の人が多い?

江戸時代には士農工商の下に穢多・非人(えたひにん)という階級がありました。穢多・非人(えたひにん)は、死体の処理や皮革の処理等をしていた人達です。

穢多や非人の階級では、一定の地域しか住めずその地域から出ることも許されていませんでした。そうした被差別地域に暮らす人を当時は被差別部落民といい、略して部落民と呼びました。

このような限定された被差別部落に住む人は近親者が多くなり、それ故に同じ苗字の人間が多くなる、許された職業に因んだ苗字の人間が多くなると言われています。

被差別苗字の一覧はある?

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全国の地域毎に、被差別地域の苗字一覧というものも存在します。被差別部落とされている地域も、歴史を遡ると真偽が不明なこともあるため、一覧にある地域や苗字が必ずしも差別と関係があったとは言えません。

また、被差別地域に多かったとされる苗字も特別なものではなく、全国的には良く見られるようなありふれた苗字も少なくありません。

しかし昭和以前の時代では、被差別地域に多かったとされるものと同じ苗字を名乗るだけで、差別の対象になることも多かったそうです。

地域別の被差別苗字①:長野に多い苗字

総務庁生活実態調査によると、長野県には254地区の同和地区(被差別地域)が確認されていると発表されています。そのため長野県には多くの被差別苗字が伝わっています。

例えば上田市だけでも、「朝倉、石井、石坂、石巻、市村、大井、小川、加賀美、木藤、小坂井、小林、佐藤、沢、白石、城山、鷲野、高橋」といった苗字が列挙されています。

地域別の被差別苗字②:大阪の多い苗字

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大阪の吹田市の被差別苗字には、「尾崎、川端、小西、高嶋、高田、原田、山尾」があり、池田市には「谷畑、辻、西本、南、森」、高槻市には「大木、大倉、岡本、岡山、長村、数村、河内、」があります。

大阪府内では被差別地域をなくすために、地域名を変更しているところもあります。そして変更した名前には、それまでのイメージを隠すために綺麗な地域名に変えていることが多いそうです。

たとえば、神戸市西区玉津は「神戸市西区水谷」に、尼崎市長洲大門は「尼崎市長洲中通り」といったように変更しています。

地域別の被差別苗字③:広島に多い苗字

広島の被差別苗字には、例えば庄原市では「青山、赤木、赤丸、揚口、足立、荒田、池口、池田、岩滝、岩瀧、上野、榎木、江原、大田、太田、大藤、岡田、角本、桐岡、黒田、桑原、白根」といった苗字があると言われています。

地域別の被差別苗字④:愛媛に多い苗字

愛媛県の松山市では「伊賀瀬、池田、石田、上田、大野、大原、大本、岡田、鍵谷、亀岡、加茂、川添、川田、菅、島岡、竹原、前田、松尾、松本、森田、山崎、山下、山台、吉岡、蓮花」のような苗字があります。

部落出身者かどうかは苗字では判断できない?

これまで紹介してきた苗字一覧からも分かるように、被差別部落で多かったとされる苗字は全国的に見てもメジャーなものが多く、この苗字の人は〇〇出身、と決めつけられるものではありません。

上の動画では被差別部落と苗字について、地図を用いて苗字の分布などを解説しています。

珍しい苗字の人が多い地域であっても差別とは無関係の土地であることも多く、苗字と部落には関係があるからといって苗字が差別の理由にはならないことをあたまにいれておいてください

被差別部落ってどんなところ?えたひにんとは?

江戸時代には士農工商以外に穢多・非人(えたひにん)と呼ばれる、最下層に属する身分がありました。そして彼らは一つの集落に集められて、外の世界とは遮断された生活を強いられていたとされます。

被差別部落とはどんなところ?

日本でも昔から差別部落があって、一定の職業を持つ身分の低い人達を一定の地域にひとまとめにして、外には出さないようにしていました。

その被差別部落の人は、就職や結婚、交友関係において、あらゆる物質的、身体的、精神的差別を受け続けてきました。

被差別部落では、昭和の時代になってからも下水道や飲料水の完備がなされなかったり、インフラが他の地域よりも遅れたり、道路の建設がされなかったり、河川の整備がされなかったりと、公的にも差別を受けていました。

被差別部落に住む人たちの職業は?

被差別部落に住む人たちは職業も限られていました。一般の人が忌み嫌うような仕事である、と殺や肉を扱う仕事、皮革の仕事などでした。地域によっては竹細工を仕事にしているところもありました。

また、古くは処刑上の死刑執行補助役などを仕事にしていました。現在でも、廃棄処理やゴミ収集、し尿処理といった人が嫌がる仕事をしている人も多いといいます。

えたひにんとは?被差別部落の歴史

「えたひにん」は、河原に住んでいたり、川沿いの安定していない場所にしか住むことができず、土地を所有することは許されず、草履作りや竹細工などの家内工業で生計を立てていました。

穢多・非人(えたひにん)の身分の人達は、江戸時代では福岡県、広島県、愛媛県などの西日本地域に多く、400を超える同和地区が現在でも残っています。その他には「京都」が多くの被差別部落のあった地域です。

えたひにんに多い名字とは?

穢多・非人(えたひにん)の身分は、被差別部落に住み、毛皮を処理していたこともあり、「皮○」や「革○」という苗字が付けられていたこともありました。しかし、現代では「川○」などに変えている家系もあります。

有名な被差別部落地域、京都・崇仁地区とは

被差別部落地域として京都の崇仁地区があります。その場所は京都駅の南口から歩いて数分の場所にあって、かつて関西有数京都最大の被差別部落でした。

京都駅の南口を出て、しばらく歩くと青い建物が現れますが、これは柳原銀行記念館で、日本で唯一同和地区出身者が設立した銀行です。

この銀行は明治32年に明石民蔵ら地元の有志によって設立され、他の金融機関で融資が受けられるのが難しかった崇仁地区の業者に融資していたそうです。

被差別地域の特徴は?白山神社とは?

被差別部落では地域差別につながる特徴がいくつかあります。また被差別部落には白山神社が多く存在するといわれています。

特徴①:自然環境が厳しいところにある

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被差別部落の地域差別の特徴のひとつに、自然環境が厳しい場所にあることがあげられます。被差別部落の多くは、平地ではなく、川べりの水はけの悪い土地に住むことを強要されています。

つまり非常に厳しい自然環境の場所に住まなければならなかったのです。そんな場所は、昔から水害被害を多く受けてきました。被差別部落は川と川の間など通常では住居に適さないような場所にも住んでいました。

特徴②:学校の統合が難しい

被差別部落の特徴の2つ目は、学校の統合が難しいことがあげられます。

被差別部落の地域があるとことは、近郊の「部落」以外の地域の学校と統合しようと思っても、被差別部落以外の住民の反対にあってうまくいきませんでした。

被差別部落の学校は、その他の学校と違って校区も狭く、被差別部落内に限定されますから、生徒数が異常に少ないことも特徴です

特徴③:改良住宅が建っている

被差別部落の特徴の3つ目は、改良住宅があります。改良住宅というのは、行政が「部落」にあった古くて危ない家を取り壊し、新しい住まいを作った住宅のことです。

改良住宅は、通常は最先端の建物を建てたり、機能的でおしゃれだったりするのが特徴です。しかし、被差別部落や同和地区に限って近代的な建物とはいえず、全て同じ形状をしている画一化した殺風景な建物です。

特徴④:柄が悪いと言われている

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被差別部落の特徴の4つ目は、「部落」の人達の柄が悪いというレッテルを貼られることが多いということがあげられます。

これは被差別階級であったえた・ひにんのうち、非人は犯罪者やその近親者を指すことがあったことに由来すると考えられています。

特徴⑤:白山神社がある?

被差別部落の特徴の5つ目は、愛知県より東にある都道府県の「部落」には必ずといっていいほど、白山神社が祀られていることがあります。香川県では3社ある白山神社の2社が、被差別部落の中に位置しています。

関東の白山神社の御神体は菊理姫であったり、伊那那岐・伊那那美だったり多様ということですが、どうして被差別部落に多いのかはよく分かっていないようです。

また、岐阜より西にある白山神社は被差別部落とは基本的に関係ないといわれています。

被差別地域の人々が受ける差別とは?

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被差別地域に住む人達は、色々な差別を受けています。それらは生活する上で深刻な差別もあります。

差別①:血が濃いと偏見を受ける

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被差別部落の人達は、近親者としか結婚できないから血が濃くなるとか、外から血が入ってこないといわれていますが、それは偏見だそうです。

被差別部落の人達は、結婚で差別されやすいのはありますが、だからといって自分達の地域だけで結婚しているわけではないそうです。同一地域内だけでなく、遠く離れた被差別部落の人と結婚していました。

親同士が見合いをさせたり、地域外から同じ身分の家柄ということで、結婚することも多かったようです。

差別②:就職差別を受ける

被差別部落では、同一地域で同じ苗字を使うことも多いという特徴があります。そのため、その苗字を名乗るだけで「部落の人間だ」と差別されることも多いようです。

また、被差別部落とは関係ない人でも、同じ苗字という理由だけで「同和」の人間ではないかといった偏見や差別を受けることもあるそうです。

差別③:結婚に反対される

日本では、特に結婚することが当事者だけでなく、それぞれの家が関係するという意識が強いのは現代も変わりません。相手の家柄や血筋といったことが個人の資質よりも重要視される傾向にあります。

調べてみたら結婚相手が被差別部落出身だったから、婚約を解消されたという話は、昔は多くあったそうです。実際に結婚を反対されて、自殺した事件や親に勘当されても被差別部落に嫁ぐといったこともあったといいます。

現在でもそうした差別意識は根底にあって、結婚相手が被差別部落だったら結婚しないとか、結婚させないとい、もしくは自分の祖先が被差別部落出身と知って結婚を諦めるという人も少なくないとされます。

別地域にある同和地区と未開放地区とは?

被差別部落には同和地区と未開放地区がありますが、どう違うのかを見ていきます。

部落解放運動の結果できた同和地区

被差別部落の話では、「同和地区」という表現を使う人もいます。しかし厳密には、被差別部落=「同和地区」ではありません。

1969年に国会で同和立法が制定され、以降は国や地方自治体が主導となって人権救済、同和対策事業が行われてきました。この施策で環境の改善が定められたのが同和地区と指定された被差別地域です。

国を動かすため、被差別地域の人々は自分達で部落解放のための組織を作って運動してきました。その運動を先導してきたのが、「同胞融和」を掲げた部落解放同盟です。

同和地区として指定されなかった未開放地区

部落解放運動によって、ライフラインが整えられたり、道路の整備が行われたり、壊れそうなバラック建て住宅から改良住宅が建設されたり、被差別部落内の環境を一気によくしています。

同和地区というのは、解放運動によって行政がさまざまな改革を行い、同和地区指定を受けた被差別部落のことをいいます。また、同和地区指定を受けないと、さまざまな改修の恩恵を受けることができませんでした。

被差別部落というのは、そうした同和地区指定を拒否したり、指定を返上した未解放地区のことです。現在も被差別部落は道路整備がなされず、細いままの道路だったり、河川の護岸工事がされていない場所です。

有名な被差別地域とその部落出身の芸能人まとめ

日本には有名な被差別地域がありますが、そんな地域の出身者に芸能人がいるという噂もあります。

部落出身の芸能人?①:安田美沙子はウトロ地区出身なの?

京都にあるウトロ地区は日本でも有名な在日部落のひとつです。朝鮮人の部落は日本に多く点在していますが、ウトロ地区は不法占拠であることで問題となっています。

戦後からあるウトロ地区は、在日部落でGHQによる帰国勧告を無視してきた一部の朝鮮人とその家族が住んでいます。グラビアアイドルの安田美沙子さんの父親がウトロ地区の出身ではないかという噂があります。

この噂の原因は、安田美沙子さんの出身地が、ウトロ地区と同じ宇治市にあるからということのようです。それとわざとらしい京都弁を使うといわれたことからも、そんな噂がたったようですが、事実ではないようです。

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