山小屋OL殺人事件の概要!犯人・大柴勉と富士見平小屋の現在まとめ

今から35年ほど前に起きたこの事件は、山梨県北巨摩郡須玉町の奥秩父山系瑞牆山にひとりで登山に来ていたOLの今井忍さんが、富士見平の山小屋で管理人だった大柴勉に強姦しようとして殺害された事件です。この事件後に富士見平の山小屋はどうなったのかなどを紹介します。

山小屋OL殺人事件とは

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山小屋OL殺人事件は、昭和58年9月4日に東京都武蔵村山市の今井忍さん(当時22歳)が富士見平山小屋の管理人だった大柴勉(50歳)から、強姦しようとして殺害された事件です。

山小屋OL殺人事件の経緯

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この事件は、山梨県北巨摩郡須玉町の奥秩父山系瑞牆山に登山に向かっていた今井忍さんが、富士見平の山小屋の管理人の大柴勉から殺害された事件です。

昭和58年9月3日、今井忍さんは1人で登山へ

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東京都武蔵村山市のOL、今井忍さんは昭和58年9月3日にたったひとりで、山梨県北巨摩郡須玉町の奥秩父山系瑞牆山に登山に行きました。

帰宅予定の4日夜になっても帰宅せず、家族が捜索願

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帰宅を予定していた4日の夜になっても帰ってこなかったため、今井忍さんの家族は警察に捜索願いを届け出ました。

捜索願を受けた警察は、当初今井忍さんのことを遭難か自殺ではないかと見て、捜査をしなかったのですが、両親は山小屋の宿泊名簿を頼りに今井忍さんの写真を登山客に送るなどして手がかりを探していました。

その結果、事件当時に山小屋を利用していた登山客から、女性の叫び声を聞いたとの証言を得て、そのことによって山梨県警による捜査が始まりました。

9月19日、瑞牆山の山小屋近くの山林で腐乱死体が発見された

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連絡を受けた山梨県警韮崎署員が捜査した結果、9月19日になって瑞牆山の中腹付近にある富士見平小屋近くの北東300メートルの登山道の下100メートルの雑木林から、今井忍さんの遺体が発見されました。

山小屋・富士見平小屋の管理人、大柴勉を事情聴取

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韮崎署はこの事件を、他殺と事故の両面から捜査を始めました。そして現場近くの富士見平小屋の管理人である、大柴勉を事情聴取しました。

大柴勉は、今井忍さんが3日午後4時頃に山小屋に来たが、5時頃呼びに来た若い男性と一緒に出て行ったと答えて、犯行を否認していました。

大柴勉は宿泊名簿をつけていなかった

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捜査員は大柴勉の落ち着かない態度に不信を抱き、きびしく追及しました。その結果、当日に限って宿泊名簿をつけていなかった事が分かりました。

宿泊名簿をつけていなかったのは、その後の犯行をもみ消すための行為だといえます。

女性の悲鳴や以前大柴に乱暴されそうになったという証言

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山小屋近くでキャンプしていた登山者の証言では、助けを求める女性の悲鳴を聞いていたといい、以前山小屋を利用していた女性から管理人の大柴勉に犯されそうになったという情報を得ました。

大柴勉は若い男の存在を主張し容疑を否認するも、殺害を認めた

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大柴勉は最初、若い男の存在を主張し容疑を否認していましたが、9月23日早朝に警察は大柴が今井忍さんを殺害したとみて、任意同行で調べることとしました。

9月23日の夕方になって、大柴は今井忍さんの殺害を認めました。

事件当時の被害者と大柴勉の状況

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大柴勉の自供によると、9月3日午後9時20分頃、山小屋に泊まっていた今井忍さんが、就寝前にトイレへと外へ出たところ、大柴勉が強姦しようと今井忍さんを100メートル西の山林へ引きずり込みました。

今井忍さんは下り斜面を悲鳴を上げながら逃げましたが、大柴勉はシャツを掴んで手で口を塞いで窒息死させました。

翌日9月4日未明に今井忍さんの遺体をかついで現場から100メートル離れたくぼ地に死体を遺棄し、リュックや衣類は焼却したということです。大柴勉は、死体を遭難死に見せかけるべく発見場所へと運んだそうす。

犯人・大柴勉について

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大柴勉は、両親と妻、娘と5人で暮らしていました。昭和52年に麓の増富ラジウム温泉観光協会経営の同小屋の管理人となっています。

宿泊客がいない時には須玉町にある自宅に帰るといった生活をしていましたが、性格は無口でおとなしいが、以前から同小屋で女性にイタズラしたとの噂がありました。

地元では、女性登山者に対して、富士見平小屋には止まらない方がいいと注意する人もいました。

大柴勉の表の顔

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大柴勉は、もともとは無口でおとなしい性格で、山梨県山岳連盟の中でもベテランでした。

しかし、1982年9月にも女性1人で泊っていた際にわいせつ行為に及び、女性は山小屋に逃げ込むという騒ぎをおこしています。

大柴勉は以前から女性登山者に乱暴していた

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犯人の大崎勉は、以前から富士見平山小屋付近で、女性登山者に乱暴を働いていたことが分かってきました。その事を分かっていた地元の人達は、女性登山者には山小屋に宿泊しないように注意していたそうです。

山小屋OL殺人事件のその後

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山小屋でのOL殺人事件による初公判が17日午前に、甲府地裁(上田耕生裁判長)で開かれました。

起訴状朗読後、罪状認否で大柴被告は「本当です」と答えています。弁護側は死因について、意見を保留し、その他の起訴事実を認めています。

大柴被告は、罪状認否でもうなだれながら小さい声で答え、上田裁判等から「もう一度はっきり」と促されています。

裁判の判決

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この事件での裁判の判決は、昭和59年10月、大柴は今井忍さん殺害で婦女暴行致死、遺体遺棄などの罪で懲役13年の判決を受けています。

事件の4年前の4人の不審死も大柴勉に関係している可能性もあり、そうなればなかり軽度な判決といえますが、以前の事件に確証がない限りはどうしようもないといえます。

4年前にも女性2人の白骨遺体が見つかっていた

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今回の事件から4年前の昭和57年、奥秩父のから燕山を目指して登山していたB子さんとC子さんの2人が行方不明になっています。

また同年8月、甲武信(こぶし)岳手前の水晶山山頂付近で発見された白骨化した2人の不審死についても、大柴勉が深く関わっていると見て、取り調べを行いました。

しかし、大柴勉はこの事件に関して、犯行を否認していますし、結局犯行の確証がなく立件はできなかったということです。

4年前の女性行方不明事件とは

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今井忍さん殺害の事件から4年前の昭和54年7月7日、奥秩父の甲武信(こぶし)岳を目指していた2人の女性が行方不明となっていましたが、この事件での手がかりはなく未解決となっています。

また、54年の8月4日と5日に甲武信(こぶし)岳付近で発見された白骨死体も不審死のままでした。2人の死体には、後頭部と上腕部の骨折が認められ、衣類には鋭利な刃物で切られた傷跡がありました。

2人の所持金と腕時計は見当たらなかったことで、埼玉県警は転落と他殺の両面で捜査していましたが、結局未解決のままでした。

富士見平小屋の現在の評判は

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富士見平小屋は、事件の影響でかなり評判が落ちました。ネットで富士見平小屋を検索すると、強姦殺人事件という恐ろしい話題が出てくるほどで、事件後の管理人も酒癖が悪かったことで余計に評判が落ちたそうです。

しかし、事件から30年以上経った今は、高校山岳部時代から一緒という山好きの夫婦が管理人となって、小屋もトイレもすっかり綺麗になっているそうです。

それまでは、お化け屋敷のように荒れ放題だったそうですから、そんな状態だった頃の事を知らない人達は、素敵な山小屋だと思うでしょうし、現在では徐々に評判も良くなってきているそうです。

大柴勉の現在、1997年には出所

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大柴勉は昭和59年(1984年10月)に懲役13年の判決を受けていますから、1997年に出所していることになります。

その後の大柴勉の情報は残念ながら得ることはできませんが、事件当時50歳だった大柴勉は、27年程経って、現在80歳前の年齢となっています。

女性ひとりでの登山は危険

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現在では、登山者の約半数が女性の登山者となってきているそうです。男女とも登山で注意すべきことはありますが、その中でも特に女性のひとり登山では注意することが多いようです。

女性はひとり登山をレクレーションの延長のように考えて、山頂しかみていないケースもあると言われています。さらに登山は開放的な気分にさせるため、油断してしまうことも多くあります。

しかし、女性のひとり登山は、夜道を1人で歩くのと同じだといいます。周囲に人がいればいいのですが、山によっては1人になってしまう場合もあります。

防犯対策は必ず頭に入れておく

登山道というのは、ほぼ一本道なのですが、できるなら見晴らしのいい周囲が見渡せるような登山道を選ぶようにして、極力クマや犯罪者に襲われない対策をとった方がいいでしょう。

また、カメラを撮っている時や、GPSや携帯を見ているときは、視界が極端に狭くなって周囲を確認できない状況になっています。ほんの短い間と思われがちですが、ひとり登山では意識しておくべき行為だといえます。

トイレでは無防備な状況になりやすいですから、トイレの場所は事前に確認しておいて、人の往来などを見ながら、人が多い時に用をたすようにすることも大事になってきます。

2人きりになるシュチェーションを作らない

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登山では、山小屋など狭い場所では特に気をつけておかなければなりません。

狭い場所での、2人きりというシュチェーションを意識的に作らないということは、特に大事になってくるでしょう。

防犯グッズを用意する

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防犯スプレーは日常生活だけでなく、登山でも役に立つグッズです。防犯スプレーのメリットは遠距離でも効果が発揮できるところです。種類によっては10メートルほど飛ぶものもあり、クマ対策にも効果があります。

また、防犯ブザーも同じように、登山にも役立つものです。軽くて大きめの防犯ブザーをつけているだけで襲いにくいという情報がありますから、そのような防犯ブザーをつけるのは効果的です。

最大で120デシベルというかなりの音量の防犯ブザーもあります。この音量は身近なたとえだと、飛行機のエンジンの近くと同じ音であり、2メートルからの自動車の警笛が110デシベルですからかなりの音量です。

 山小屋OL殺人事件の結末

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殺害された今井忍さんは、山梨県警も最初は殺人事件とは思わず、遭難か自殺と予想していたようです。今井忍さんの両親の登山客の名簿を頼りに、手がかりを探していたことで、山梨県警も本格的な捜査となりました。

亡くなった今井忍さんは戻っては来ませんが、事件の解決によって大柴勉を逮捕することができました。その後にあったかもしれない犯罪を防ぐことができたという意味では、この逮捕は大きかったのではないでしょうか。

山柴勉は現在出所して、平安な老後を送っているのかもしれませんが、自分の犯した罪は一生消えることなく、十字架のように背負っていくことになるでしょう。