とっぴんぱらりのぷうってどういう意味?秋田の昔話が由来?

「とっぴんぱらりのぷう」という言葉を聞いたことはありますか?この言葉は昔話の中で、よく使われている言葉です。この記事では不思議な響きを持っている「とっぴんぱらりのぷう」という言葉の意味やその語源、使い方などについてくわしく調べてみました。

とっぴんぱらりのぷうとはどういう意味?

「とっぴんぱらりのぷう」とは、一体どういう意味を持つ言葉なのでしょうか。

次から「とっぴんぱらりのぷう」について、くわしく見ていきたいと思います。

とっぴんぱらりのぷうの意味は昔話の結びの言葉?語源は?

「とっぴんぱらりのぷう」とは、昔話や民話などの中で使われることの多い言葉です。

話の最後に締めの言葉、話を結ぶ言葉「結句」として使われ「めでたしめでたし」「おしまい」という意味を持っています。

とくに「むがしっこ」と呼ばれている「秋田にまつわる民話や昔話」のおわりに使われていることが多く、秋田の言葉を語源をしているのではないかという説があります。

「むがしっこ」という秋田の昔話の最後で使われたのが起源?秋田の方言?

秋田では昔話のことを「むがしっこ」と言い、「とっぴんぱらりのぷう」はこの「むかしっご」のおわりに使われていました。

「めでたしめでたし」「おしまい」という意味の他に「お話を聞いてくれてありがとう」という意味があります。また「とっぴんぱらりのぷ」「とっぴんぱらりのぷー」と表記することもあります。

秋田と言えば、最近ではなまはげが世界遺産に登録されたことが話題になっていましたが、少し前にはフィギュアスケートのザギトワ選手に秋田犬がプレゼントされたことが話題になっていました。

昔話の結句にはとっぴんぱらりのぷう以外にもいろいろある?

「とっぴんぱらりのぷう」と同一の言葉から派生したものと考えられているのがどっとはらい「どっとはれ」「どんどはれ」「どびーん」になります。

これらの他にも変わった結句が各地にあり、以下のような結句があります。

  • いっちごさっけえどっぺん甘酒沸いたら飲んどくれ辛酒沸いたら飲んどくれ つけながしょんだら噛んどくれ(新潟)
  • しゃみ(三味)しゃっきり(岐阜)
  • 候べったりかっちんこ、そうらいてんぽろりん(福井)
  • 昔こっぽり大山やまの鳶の糞ヒンロロヒンロロ(岡山)
  • 申し昔けっちりこ(広島)
  • むかし真ッ斯ゥ焚き抹香猿のつべぎんがり(高知)

言葉が長いものやリズミカルな結句については、語り手によってオリジナルのアレンジがされることがあるようです。

とっぴんぱらりのぷうを英語でいうと?

「とっぴんぱらりのぷう」をそのまま英語でいうことはできないため、同じような意味の英語に置き換えをしていう必要があります。

「とっぴんぱらりのぷう」は「めでたしめでたし」「おしまい」という意味になります。

そのため「とっぴんぱらりのぷう」を英語でいうと「ended happily 」「 and they lived happily ever after 」になります。

とっぴんぱらりのぷうは教科書に出てくる?きつねのおきゃくさまとは?

「とっぴんぱらりのぷう」という言葉は、教科書に掲載されている「きつねのおきゃくさま」に登場しています。

きつねのおきゃくさま・あまんきみこ作にとっぴんぱらりのぷう

「きつねのおきゃくさま」は痩せたヒヨコとアヒル、そしてウサギを太らせて食べようとしていたきつねが3匹を食べるどころか、狼から3匹を守って死んでしまう話です。

その最後に「とっぴんぱらりのぷう」という言葉が出てきますが、話の流れから考えると、この言葉は少し不似合いのものに思ってしまうかもしれません。

しかしヒヨコ達に優しいと言われ、恥ずかしそうに笑って死んだきつねにとっては「とっぴんぱらりのぷう」と言える最期だったのかもしれません。

秋田ではとっぴんぱらりのぷというきりたんぽ鍋などもある炉端焼き店が人気?

秋田には「とっぴんぱらりのぷ」という名前がついた炉端焼きの店があります。

店では、きりたんぽ鍋をはじめとした秋田の郷土料理や店の中央にある囲炉裏で炉端焼きを楽しむことができる他、利き酒師おすすめの秋田の地酒を楽しむことができます。

海の幸と山の幸の両方が楽しめる他、その日によって変わる秋田の地酒にぴったりの酒肴セットもあり、秋田の味を満喫することができます。

秋田県に伝わっている昔話

ここでは秋田県に伝わっている有名な昔話をいくつか紹介していきたいと思います。

誰もが一度は聞いたことがある、有名なあの昔話も実は秋田県に伝わる民話からきたものでした。

三枚のお札

和尚と一緒に寺で暮らす小坊主は山菜を取るために山に向かう際に、和尚から3枚のお札をもらいます。

山で迷子になった小坊主は山姥に見つかって家に連れ帰られてしまいますが、3枚のお札を使って難を逃れ、どうにか寺に逃げ帰ります。

しつこく追いかけてきた山姥を和尚は囲炉裏端へと誘い、言葉巧みに山姥を味噌豆に変身させると、味噌豆になった山姥を餅にくるんで食べてしまいました。

さるかに合戦

餅をつくために臼を持って山の上にのぼったサルとカニでしたが、サルが餅を独り占めにした挙げく「他のサル達と一緒にカニの甲羅をはがしてやる」とカニを脅します。

泣いていたカニからその話を聞いた臼、牛の糞、とちの実、蜂は家でサルを待ち伏せて、みんなで力を合わせていじわるなサルを見事にこらしめたのでした。

栗が「とちの実」になっていたりと、一般的に広く知られている「さるかに合戦」とは少しちがう点も見られます。

カッパの墓

秋田平野を流れる雄物川(おものがわ)にはソバの茎が赤くなる4月から9月までカッパがいると言われ、川に遊びに行った子供がカッパにさらわれることがありました。

そんな中、9月を過ぎても帰らないカッパがいました。寒さで頭の皿が凍ってしまい、寺の前にあった蓮の池に潜って隠れていたところを寺の和尚に見つかってしまいます。

和尚は寺に来るように言いましたが、カッパは寺に行くことはなく、そのまま死んでしまいました。死んだカッパを見つけた和尚は手厚くカッパを弔い、それ以降、カッパに子供がさらわれることはなくなったのでした。

雪ばば

冬になって雪がたくさん降る時に、子供達が泣いていると山から雪ばばが降りてきます。

「小豆煮えたか、煮えたよ。包丁研げたか、研げたよ」と言いながら歩き回って、泣いている子供がいれば連れて行かれてしまいます。

「雪ばば」というのは、雪の日にあらわれる山姥に似た存在と考えることができます。

子とろ

夜になって雪が降る音が聞こえてくるような時間になってもいつまでも寝ない子供がいたら、山から子盗り(ことり)が降りてきます。

そして「子とろ、子とろ、寝ない子はいないか。子とろ、子とろ、寝ない子はいないか」と言いながら歩き回って、寝ない子供がいれば窓から伸びてきた毛むくじゃらの腕につかまって連れて行かれてしまいます。

「子とろ」はいつまでたっても寝ない子供を寝かしつけるための話になっており、子とろと似たような話は秋田以外にもみられます。

またぎの犬

犬を連れて山奥に入ったまたぎは暗くなったため、山の中にあった家をたずねます。その家には綺麗な娘がいて、またぎを快く泊めてくれますが、その家にいた犬にまたぎの犬はかみ殺されます。

またぎは新しい犬を探しに行った街で大きなむく犬に出会います。追いかけていったまたぎはその先で和尚に出会いますが、和尚は自分がそのむく犬だと言います。驚いたまたぎは山の中での出来事を話します。

和尚はむく犬になって山に向かい、犬がひひの、娘が猫の化け物と見抜きます。翌朝むく犬はひひの化け物にかみつき、またぎは猫の化け物を鉄砲で撃ちました。すると家があった場所には何もなく洞穴があるだけでした。

どこかなつかしさを感じる面白い言葉

「とっぴんぱらりのぷう」は子供だけではなく、おとなでも思わずクスリと笑ってしまう、そんな不思議な響きを持った言葉です。

この言葉でしめられることによって、少し怖い昔話も最後には笑いに変えてしまいます。

昔話を子供が耳にする機会は昔と比べると少なくなっていますが、ぜひ昔話とともに「とっぴんぱらりのぷう」という言葉も一緒に、ぜひこれからも後世に伝わっていってほしいものです。

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