YMCAはどういう意味?由来は?元々はゲイの歌だった?

歌手・西城秀樹さんの有名な曲のひとつ「ヤングマン」の中に出てくる「YMCA」という言葉は独特な振り付けもあり、強く印象に残っている人も多いかと思いますが、この「YMCA」の意味をご存知でしょうか。この記事では「YMCA」の持つ意味などについて調べてみました。

ヤングマンのYMCAとは?どういう意味?

「ヤングマン」は西城秀樹さんの曲のひとつで「YMCA」はこの歌詞の中に登場します。

西城秀樹の名曲、ヤングマンのYMCAの由来はキリスト教を基盤にする非営利団体

YMCAは「Young Men’s Christian Assosiation(キリスト教青年会)」を略したものです。

キリスト教青年会は1844年にジョージ・ウィリアムズによって「青少年の健全な発達」「隣人に奉仕する人を育成すること」を目的に設立され、現在では120を超える国や地域に広がっています。

逆さまにした三角形を模したようなキリスト教青年会のシンボルマークは、それぞれ「Spirit (霊性)」「Mind (知性)」「Body (身体)」をあらわしています。

ヤングマン(YMCA)はVillage PeopleのYMCAのカバーだった

日本では「ヤングマン(YMCA)」は西城秀樹さんの曲という認識ですが、もともとはアメリカのディスコミュージックグループ・Village People(ヴィレッジピープル)の曲をカバーしたものでした。

Village PeopleのYMCAはゲイ応援歌だった?西城秀樹は若者を応援する歌にした?

Village Peopleの「YMCA」はゲイ(同性愛者)を応援する歌でした。

「YMCA」は「キリスト教青年会」という意味ですが、それがなぜゲイを応援する歌のタイトルになったのでしょうか。

「YMCA」の宿泊施設には相部屋が多く、また男性だけが安く泊まれる宿を提供していることから、次第に「YMCA」がゲイをあらわす隠語になっていきました。

西城秀樹がYMCAをカバーしたのは渡米した際に原曲を聴き、気に入ったから

西城秀樹さんがアメリカをおとずれた時に偶然耳にしたVillage Peopleの「YMCA」を気に入ったことから、日本人に向けてこの曲をカバーすることになりました。

その時、西城秀樹さんは歌詞の意味は知りませんでした。

YMCAの振り付けの起源は「アメリカン・バンドスタンド」?西城秀樹?

「ヤングマン」は西城秀樹さんの「Y」「M」「C」「A」の振り付けが非常に印象的ですが、この振り付けは西城秀樹さんが考えたものではないと言われています。

アメリカのテレビ司会者であるディック・クラークは、自身が司会をつとめているテレビ番組「アメリカン・バンドスタンド」の中でこのふりつけが初めておこわなれたのだと話しています。

しかし、はっきりとした証拠などはないため「YMCAの振り付け」の起源についてはくわしくは不明のままになっています。

ピンクレディーの「ピンクタイフーン」もVillage Peopleのカバーだった?

西城秀樹さんの「ヤングマン」の他に、ピンクレディーの「ピンクタイフーン」もVillage Peopleの「In the navy」をカバーしたものです。

Village Peopleの「In the navy」は「いかす男の子がいる海軍に入ろう」という内容の歌詞で「YMCA」と同じようにゲイに向けた歌でした。

ピンクレディーの「ピンクタイフーン」は恋愛についてを歌ったものになっています。

世界各国でカバーされているYMCA

Village Peopleの「YMCA」は世界各国の歌手にカバーされています。

全世界でのシングル売上は1000万枚を超えるヒット曲となったYMCA

Village Peopleの「YMCA」はビルボールドでは1979年2月3日に週間ランキングで2位を獲得し、さらに1979年の年間ランキングでは第2位に輝きました。

全世界での「YMCA」の売り上げは1000万枚を超え、Village Peopleにとって最大のヒット曲となりました。

カバー①:中国語版「YMCA 好知己」

中国では、男性歌手・ジョージ・ラム(林子祥)が広東語でカバー曲を出しています。

日本版と同じように「YMCA」のかけごえが入っており、発売当初は副題に「みなともだち」というフリガナがふられていました。

また歌詞の中に出てくる「兄弟」という意味の広東語が「ヘンタイ」と発音されることから「ヘンタイ体操」と、一時期タモリさんがネタにしていたことがありました。

カバー②:フランス語版「Moi J’aime Skier」

フランス版のYMCAは、なんとアニメ「ピングー」の劇中曲として使われていました。内容は原曲とはまったく関係のないスキーの楽しさを歌った歌詞になっています。

曲の名前になっている「Moi J’aime Skier」は日本語に訳すと「スキー大好き」となり、もともとの曲の意味合いなどからは、かなりかけ離れたものになっています。

カバー③:スペイン語版「CHUMEN」

スペインでは、La cirigüeñaがカバー曲を出しています。

曲の名前になっている「CHUMEN」は日本語に訳すと「友人」という意味になります。

このことからスペイン語版も中国語版と同じく「友情」の意味合いをメインにしていることがわかります。

カバー④:フィンランド語版「NMKY」

フィンランドでは、Gregoriusがカバー曲を出しています。

曲の名前になっている「NMKY」はキリスト教青年会「YMCA」のフィンランド語「Nuorten Miesten Kristillinen Yhdistys」を略したものです。

もともとはお笑い番組「Hepskukkuu」のヒットソングをカバーするコーナーでネタで歌っていたもので、30年過ぎてから原曲とかけ離れた歌詞や歌っている雰囲気などが面白いと話題になりブレイクしました。

日本でも多くカバーされているYMCA

日本でも西城秀樹さんのYMCAは数多くの人にカバーされています。

これまでにさくらさくら、王様、レイザーラモンHG、アンタッチャブルの山崎弘也、BOYS AND MENなどが歌詞の一部をアレンジするなどしてYMCをカバーして歌っています。

また、はいだしょうこ、桑田佳祐、GENERATIONS from EXILE TRIBE、BOYS AND MEN、E-girlsなどは西城秀樹さんと同じ歌詞のままでYMCAをカバーして歌っています。

YMCAの原曲を歌ったVillage Peopleとは

西城秀樹さんの「ヤングマン(YMCA)」の原曲を歌ったVillage Peopleとはどんな人達だったのでしょうか。

ニューヨークで結成されたアメリカのディスコミュージックグループ

「Village People(ヴィレッジピープル)」は1977年にニューヨークで結成されました。

結成当初は、以下のようなメンバーで構成されていました。

  • 白バイ隊員:ヴィクター・ウィリス
  • インディアン:フェリペ・ローズ
  • カウボーイ:ランディ・ジョーンズ
  • 建設作業員:デヴィッド・ホードー
  • バイカー:グレン・ヒューズ
  • 軍人:アレックス・ブライリー

また彼らはゲイの人達から好まれることの多い職業の格好をしてパフォーマンスをおこなっていました。

なぜ、ゲイをテーマにした楽曲が多いのか?

Village Peopleは結成当初からゲイをテーマに活動することを考えていました。

グループ名である「Village People」も同性愛者が多く集まるニューヨークのグリーンウィッチ・ヴィレッジからとって「ヴィレッジの住人」という意味でつけたものでした。

またヴィクター・ウィリアムとアレックス・ブライリ―以外の4人は、自分がゲイであることを公表して活動していました。

Village Peopleの楽曲について

ゲイをテーマにしているものの、歌詞の中で露骨な表現・描写をすることは避けています。しかし事情などにくわしい人が聞けばにやりとするような内容がちりばめられています。

たとえば「YMCA」の宿や「In The Navy」(海軍)は同性愛者が多い場所として有名であったり「Go West」のWestはゲイの聖地といわれているサンフランシスコのことをさしています。

1978年に「Macho Man」、さらに西城秀樹さんがカバーした「YMCA」でVillaga Peopleは人気グループとなりました。この2曲はVillage peopleの代表曲として有名です。

Village Peopleのその後と現在

ヒット曲を出した翌年にヴィクター・ウィリスが脱退し、その後もメンバーの加入や脱退、復帰とメンバーの入れ替わりが激しくなり、1985年を最後に新曲を出さなくなりました。

Village Peopleはメンバーのソロ活動やコンサートなど、現在も活動をおこなっており、2011年には「SUMMER SONIC 11 BEACH STAGE」に出演しました。

しかし2001年にグレン・ヒューズが癌で亡くなり、当初のメンバーで今も活動を続けているのはフェリペ・ローズ、デヴィッド・ホードー、アレックス・ブライリーの3人だけです。

世界に広がっていったYMCA

YMCAは西城秀樹さんがカバーしたことをきっかけに日本だけでなく、世界中へと広がっていきました。

もともとの言葉が意味するものとはちがう意味ではありますが、YMCAは音楽をきっかけとして世界中に広がった言葉のひとつでもあります。

「音楽は国境を超える」という言葉がありますが、まさにこの言葉は「YMCA」をあらわすにふさわしい言葉です。

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