ロンゴミニアドとは?アーサー王伝説とロンギヌスの槍との違い おもしろ

ロンゴミニアドとは?アーサー王伝説とロンギヌスの槍との違い

中世の騎士の物語であるアーサー王伝説には様々な武器が登場します。その中でも聖槍とされていたロンゴミニアドとはどんな槍なのでしょうか?そして、ロンギヌスの槍との違いはあるのでしょうか?今回はロンゴミニアドや聖槍について調べてみました。

目次

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ロンゴミニアドとは?

ロンゴミニアドとは「アーサー王伝説」に登場するアーサー王の所持する槍で、一撃で500もの兵士をなぎ倒す事ができるほどの大きさを持つとされています。

「アーサー王伝説」の中でロンゴミニアドが登場する場面や、どのように描かれていたのかについて詳しく見ていきましょう。

ロンゴミニアドは「アーサー王伝説」に登場する名槍

ロンゴミニアドとは、中世の騎士道の物語「アーサー王伝説」に出てくる名槍の名前です。

このロンゴミニアドは、アーサー王の最期の戦いに使用されたと言われていています。カムランの戦いで反逆者のモードレッド卿を討ち取った際にアーサー王が使ったのが、ロンゴミニアドなのです。

ロンゴミニアドは「アーサー王伝説」の中で、聖剣エクスカリバーとともにアーサー王の宝物とされていますが、カムランの戦い以外では目立たないために知名度ではエクスカリバーに劣るとされています。

別名はロンの槍

このロンゴミニアドの名槍のことを「ロンの槍」とも呼ばれているのです。そして、アーサー王伝説の中では、ロンの槍という名前で登場しています。

ジェフリー・オブ・モンマス著の「ブリタニア列王史」ではロンゴミニアドは「ロンの槍」と書かれており、Rhon(ロン)とはウェールズの言葉で「槍」を意味します。

そのため「ロンの槍」とはロンゴミニアドを略して「ロン」と呼んだという見方と、モンマスは単純に槍そのものを指していたのを「ロンの槍」と誤って解釈されたという見方があります。

ロンゴミニアドが出てくる場面

アーサー王伝説の中で、ロンゴミニアドが目立って活躍をするのはカムランの戦いだけと説明しましたが、もちろんその他の伝承にも名前は登場しています。

  • 「キルフーフとオルウェン」で、アーサー王の所持する無敵の槍として名前が出る
  • 「ブリタニア列王史」で、サクソン人との戦いにアーサー王が携帯していったのがロンの槍
  • 「ブリュ物語」で、フロロを討ち取る際に使用した(作中ではアーサー王の槍とだけ表現されているため、ロンゴミニアドかは不明)
  • 「ブルート」で、チルドリク軍との戦いにロンの槍を使用している

この他に「アーサー王の死」の中でのみアーサー王はモードレッド卿との一騎打ちを行っており、その際ロンゴミニアドを使用しています。

ロンゴミニアドとロンギヌスの槍は同じもの?

ロンギヌスの槍という槍も存在しているので。このロンギヌスの槍はロンゴミニアドと同じものなのでしょうか?また、ロンギヌスの槍とは一体どのような槍のことなのでしょうか?

ロンギヌスの槍はカシウスが持っていたとされる聖槍

ロンギヌスの槍というのも存在しています。このロンギヌスの槍というのはイエス・キリストが処刑される時に、カシウスが持っていた槍とされています。

そして、十字架にはり付けにされていたイエスの死を確認するために、ロンギヌスの槍で突いたと言われています。その時に、死んでいたら出ない血が流れてきたのです。

その流れ出た血が盲目だったカシウスの目にかかり、視力が回復したとも言われているのです。

ロンギヌスの槍はヒトラーも探していた?

このロンギヌスの槍は聖槍とも呼ばれ、この名槍を手にすることで世界をも制することができるとも言われました。

そのため、ヒトラーまでもあこのロンギヌスの槍を探し求めていたという話も残っているそうです。

ロンゴミニアドは聖槍ではない

ロンゴミニアドはアーサー王物語の中でも名前が明確に登場することが少なく、ウェールズ伝承の中にのみ固有名称が見られる槍です。

「聖槍」と呼ばれることもありますが、ロンゴミニアドは切れ味の優れた武器という描写しか伝説の中には見られず、聖槍と讃えられるような神秘的な力を持っていません。

ロンゴミニアドが特別視されるようになったのも1838年に英訳の「マビノギオン」が出版されたことがきっかけと考えられているため、ロンギヌスの槍のような歴史もないのです。

アーサー王物語にはロンゴミニアドとロンギヌスの槍が両方出てくる

アーサー王物語の中では、ロンゴミニアドとは別にロンギヌスの槍も登場しています。作中でもロンギヌスの槍は聖槍として描かれており、私闘に使うことは禁じられているとの説明があります。

しかし、ペラム王と争った際にベイリン卿がロンギヌスの槍を使用し、聖槍によって傷つけられたペラム王は癒えない傷を負うことになってしまいます。

ここからアーサー王物語の聖杯伝説が始まるのですが、アーサー王物語の中でもロンゴミニアドとロンギヌスの槍は別物として描かれていたのです。

ロンゴミニアドとロンギヌスの槍は別物!

ロンゴミニアドとロンギヌスの槍は出典も異なる、全く別物の槍です。しかしなぜか、近年ではロンゴミニアドとロンギヌスの槍は同じものと解釈されていることが多く見受けられます。

これはロンゴミニアドやロンギヌスが登場する槍ゲームの影響ではないかと言われていますが、名前も似ているため混同してしまった人も多いのかも知れません。

過去にはFate/Grand Orderのアルトリアの紹介文に、ロンゴミニアドやロンギヌスの槍は同一視されているといった記載がされていたこともあります。

誤解を招くとしてすぐに修正されましたが、こういったゲーム内の説明などからロンゴミニアドやロンギヌスの槍を同じものと勘違いする人が増えたとも言われています。

ロンゴミニアドが出てくる作品一覧

ロンゴミニアドが出てくる作品はたくさんあるのです。アーサー王の持っていた聖槍として有名なロンゴミニアドはスマホゲームのFateや遊戯王のカードゲームにまで登場していたのです。

ロンゴミニアドが登場していた作品をそれぞれみていきましょう。

Fate「女神ロンゴミニアド」

スマホのゲームであるFateに出てくるのが「女神ロンゴミニアド」です。

女神ロンゴミニアドとは、Fateにでてくるアーサー王が長い年月をかけて聖槍を持っていたことで、神霊化が進んでしまい聖槍の化身となったのです。

その聖槍の化身となった女神ロンゴミニアドは、特殊な召喚法を持っていました。魔術王の人類滅亡を憂い、永遠の存在となるために「聖槍による救済」を達成するために立ち上がるのです。

Fate「アルトリア・ペルンドラゴン」

このFateのゲームに出てくる女神ロンゴミニアドの正体こそが、アーサー王であるアルトリア・ペルンドラゴンなのです。

そしてアルトリア・ペルンドラゴンが持っていた槍こそが、ロンゴミニアドでした。

ファイナルファンタジーXI「ロンゴミアント」

ファイナルファンタジー11でも、エンピリアンウェポンとしてロンゴミニアドが「ロンゴミアント」の名称で登場しています。

ファイナルファンタジーシリーズでは10や14でロンギヌスの槍が登場しており、有志が作った「FF11用語辞典」にロンギヌスとロンゴミアントに関連性があるような記載がされていたこともありました。

遊戯王「No.86 H-C ロンゴミアント」

漫画の遊戯王より発売されたカードゲームの中に出てくるのが「NO.86H-Cロンゴミアント」です。このカードは素材の数に応じていろいろな効果を獲得できるというエクシーズモンスターとなっています。

ファンキル「ロンゴミアント」

スマホアプリである「ファントム オブ キル」を通称ファンキルといいます。このファンキルの中に出てくれるのがロンゴミアントというキャラクターです。

このロンゴミアントは武器に槍を持っているのが特徴となっており、守護型に強いキャラクターとなっています。

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿「グレイ」

「グレイ」とは小説「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」に出てくる登場人物のことです。魔術師の少女で、常にフードを深くかぶって顔を隠しています。

このグレイはアーサー王が使っていたロンゴミニアドの槍を持っているのです。そして、グレイはアーサー王の復活のために聖槍を使用した結果、アーサー王と同じ顔を持つことになったのです。

ブレイブソード×ブレイズソウル「オズ」

ソマホのアプリゲームRPGの「ブレイブソード×ブレイズソウル」に出てくるキャラクターのオズはロンゴミアント=オズとも呼ばれています。

武器の種類は騎槍の魔剣を持っていて、スキルレベルは高いものとなっています。その可愛らしいキャラからも人気のキャラクターとなっています。

歴史上にあるロンゴミニアド以外の聖槍

歴史上には様々な聖槍があったとされています。ロンゴミニアド以外に存在した聖槍について調べてみました。

ローマの聖槍

キリストの処刑時に使用された槍の先端部分が何かしらの原因により、折れてしまいました。その折れた部分は十字架にうめこまれたり、フランスのパリに渡ったりと、あちこちに移動されました。

その後、本体も折れた先端部分も、イタリアに贈られたといいます。そして、現在ではローマの聖槍とも呼ばれサンピエトロ大聖堂に大切に保管してあるそうですが、一般者は見ることができません。

アンティオキアの聖槍

シリア地方であるアンティオキアで戦争が起こった時に、兵士の一人であるペトルス・バルトロメオが聖槍を発見したと言われています。その聖槍が本物なのか偽物なのか疑問視する声もあがりました。

ペトルス・バルトロメオは聖槍が本物だと主張するために、聖槍を持ったまま火に飛び込みました。その後、ペトルス・バルトロメオは火傷を負い亡くなり、聖槍は行方がわからないままとなりました。

神聖ローマ帝国の聖槍

神聖ローマ帝国の象徴の一つなっていたのが聖槍です。この聖槍には鉄が使用されていることがわかりました。そして、聖槍の鞘のところには「聖モーリスの槍」とラテン語で書かれていたそうです。

このことからも、この聖槍はローマ軍をまとめていたモーリス隊長のものであったと言われています。モーリス隊長が死去した後は、カール大帝が所有することになるが、聖槍の行方はわからなくなります。

アルメニアの聖槍

アルメニア共和国にある修道院で発見された聖槍は、キリスト教徒の使徒であったタダイが持ち込んだと言われています。この聖槍はタダイの死去後には秘密とされていた洞窟に持ち込み隠したと言われています。

この聖槍は現在では、アルメニア共和国のエチミアジン大聖堂に保管されています。そしてこの聖槍はキリストの時代に兵士が使用していたものだったことが現代ではわかっています。

アーサー王伝説で出てくるその他の武器

アーサー王伝説に登場する武器は他にもたくさんあります。その中でも、アーサー王伝説には様々な剣という武器が出てくることが多いのです。

アーサー王伝説に出てくる武器について見ていきましょう。

エクスカリバー

アーサー王伝説に登場する武器の一つです。このエクスカリバーというのはアーサー王が所有している剣のことです。この剣には魔法の力をも秘めているとされていて、王の象徴とも言われる武器です。

この剣はアーサー王が湖の乙女より渡された剣であります。しかし、別の書物によると、石に刺さった剣をアーサー王が引き抜いたとも言われています。アーサー王が手にしたのには諸説あるようです。

アロンダイト

アーサー王伝説に出てくるランスロットの剣と言われているのが、アロンダイトという武器の一つです。しかし、この武器であるアロンダイトは「アーサー王伝説に属する作品」には出てきていないのです。

このアロンダイトの剣はビーヴェス卿の息子ガイ卿が所有する剣でした。その時に、元々はランスロットの剣であったと言われていたことから、ランスロットの剣だという認識となってしまったようです。

クラレント

クラレントもアーサー王伝説に出てくる武器の一つです。このクラレントとは剣のことで、平和の剣とも呼ばれています。このクラレントは盗まれた剣でアーサー王の殺害にも使用された剣と言われています。

映画「ミニオンズ」にもアーサー王の剣が出てきた

映画「ミニオンズ」は日本でも大人気となったアニメ映画です。ミニオンズの映画となったのが、1968年のイギリスが舞台となっています。

その映画の中で、アーサー王伝説で有名な剣が出てきていたのです。詳しく見ていきましょう。

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